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〈令和5年度東都大学野球秋季2部リーグ戦=10月20日 等々力 専大5-2拓大〉
▲先発の肥沼。4年生への感謝を投球で表現した。
専大が今季最終戦で拓大に快勝。2位でリーグ戦を終えた。初回に小柴滉樹(経営3・佼成学園)、山本健斗(経済4・松商学園)、松永知大(経済2・創成館)の3者連続適時打で3点を先制する。3回には宮﨑優斗(経営3・佐賀商)の適時内野安打で1点を追加し、前半で勝負を決した。先発の肥沼竣(商3・加藤学園)が5回3安打無失点の好投で3季ぶりの勝利投手となった。今季3つ目の勝ち点を獲得し、小林寛弥主将(経営4・坂井)のチームは戦いを終えた。
来季以降の専大を背負う選手たちが躍動した。今季二塁手のレギュラーの座を掴んだ小柴が、初回1死2塁から先制の適時打を放った。平凡な二塁へのゴロかと思われた打球は二塁手の手前で大きく跳ね、幸運な一打となった。小柴は試合前時点で打率.350。5打数5安打以上で首位打者を獲得できる状況だった。「(首位打者は)意識はしていました」と話したが、続く打席で遊ゴに倒れ、タイトル獲得はならなかった。「.300は打ちたいと思っていたので、目標は達成できた」と充実のシーズンを振り返る。攻守で目覚ましい活躍を見せた小柴。来年はチームの精神的支柱として期待される。
▲初回に先制打を放った小柴。首位打者こそ逃したが、レギュラーに定着するなど充実のシーズンとなった。
同じく今季大きく出場機会を伸ばした宮﨑優は、この日3安打と大暴れした。3回の第2打席に投手強襲の適時内野安打で4点目を生み出すと、6回の第3打席では右翼フェンス付近に届く二塁打、第4打席でも一二塁間を破る安打を放った。さらに4回の守備では好返球で失点を阻止するなど、攻守でチームに貢献。「なかなか打てていなかったので、最後勝ちに繋がるように貢献したいと思って臨んだ」と話す宮﨑優。今季は本塁打も放つなど存在感を放った。「(来年は、今年)出ていたメンバーで引っ張れるように頑張って、1部に行けるようにしたい」と意気込んだ。
先発の肥沼も前戦に続き安定した投球を見せた。初回、2回と走者を出したがいずれも併殺で打ち取り、4回に背負った1死3塁のピンチも宮﨑優の好返球もあり0点で切り抜けた。5回をわずか54球で終えるテンポのよい投球で拓大打線を料理し、昨年5月19日の国士大戦以来3季ぶりの白星を挙げた。「お世話になっている先輩たちなので、最後は勝たせたいという気持ちで行きました」と、4年生への感謝を投球で示した。前回登板はキレのある変化球で三振を積み上げたが、この日は直球主体の投球で、拓大打線をねじ伏せた。来年のエース候補は、最後の2登板でポテンシャルを大いに見せつけた。
▲肥沼は最速147キロを計測するなど、力でねじ伏せた。
▽山本健斗(大学最後の試合で先制打を含む2安打)
「ずっと打てていなくて、ちょっと悔しいリーグ戦になりましたけど、最後打ててよかったです。そんなに長打を狙っているわけではなくて、(長打は)たまたまです。
前の試合でベンチから外れた。打てていないのも事実だし、結果も出ていないし、結構悔しい気持ちでずっとやっていたので。最後ぐらいはっていうのでやって、いい感じで社会人に繋がればいいかな。まだもうちょっと頑張ります!」
▲山本健
▽松下瑛亮(経済4・宮崎学園)(8回2死から大学最後の登板。打者1人を三ゴに打ち取る)
「(最近は)ずっとストライクが入らずに苦しんだんですけど、最後リーグ戦で投げられてよかった」
▲松下
文=野見山拓樹(文4)
写真=山口由結(文3)