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<第100回東京箱根間往復大学駅伝競走予選会 10月14日 陸上自衛隊立川駐屯地―立川市街地―国営昭和記念公園 21.0975キロ>
第100回大会の切符をつかむことができなかった専大。監督とレースに出場した全12名の選手のレース後のコメントを全4回に分け、一問一答でお届けする。
ダンカン・キサイサ(経営3・大分東明)
個人成績 総合22位 62分28秒 (チーム1番手、自己新記録、専大記録)
今日のレースを振り返って
―キャンプ(夏季合宿)でトレーニングをしていたときに目標にしていた自己ベスト。それを達成できたので今日は気分が良いです。
自己ベストを出せた要因
トレーニングキャンプにあると思う。一生懸命トレーニングしましたが、ケガのせいでスピードがあまり出なかった。体を動かすためにベストは尽くした。
加えて、長谷川監督が試合前から自己ベストを出せると言ってくれていたので、自信を持てた。
これからチームに必要なこと
―より多くのトレーニングを行う必要があると思う。そして、全員がより多くのトレーニングを行い、協力するために一緒に熱心に取り組む必要がある。
▲報告会では涙をのんだ。この先悔しさを力に変える
新井友裕(文2・浦和実業)
個人成績 総合73位 63分38秒 (チーム2番手、自己新記録)
今の心境は
―個人としては目標としていた63分台というのはクリアできたんですけど、それでも周りのレベルが上がっていて総合18位になってしまったのは正直びっくりというか、ショックというか。18位という順位は想像もしていなかったので、ショックではあります。
最初の5キロ、14分50秒で入ることは決めていたか
―もともとはもう少し遅く入ろうと思っていたんですけど、天候と自分の走り出してからの状態が良かったので前半からタイム稼いで、後半苦手なアップダウンっていうところで落ちると思うので、前半から稼いでいこうと思っていました。
それは自分で判断した
―そうですね。
夏合宿の出来はあまり良いように見えなかったが
―Bチームでも遅れてしまうような状況。正直メンバー入るのも厳しいかなと自分で思っていたんですけど、それでも監督はじめとしたスタッフからメンバーに新井は入るよと言われ、自分も状態が最後の最後で上がってきて予選会でこういう走りができた。
メンバーに入れた要因は
―こっち(寮)戻ってから、一旦合宿のことは忘れて気持ちをリセットして重要な練習でしっかりとついて状態を直前で上げようという気持ちで。
自分のタイム的には満足
―タイムとしては目標通りでしたけど、やっぱり順位というところを見るとこのタイムでもまだ70位というところでまだまだかなってところですね。
これから3年生になるが、役割はどう考えるか
―1年生の時に箱根出走させていただいて、自分が引っ張っていこうって思っていたんですけど、今年はケガも多くて合宿とかも全然引っ張ることができなくて。今まではチーム内で上位という意識だったんですけどそれでは予選会通過できないので、他校のエース級と戦えるような選手を次の一年は目指していきたいと思います。
チームとして足りなかったのは
―目標と練習にギャップがあると思っていて、去年通過できなかった大学には勝てるという慢心があったかなと思います。チーム全体として。
1番に次やるべきことは
―まずは疲労をとって、その次は記録会しかないのでそこでしっかりと今回通過したチームくらいは結果を出して来年へ弾みをつけられればいいなと思います。
藁科健斗(経営2・横浜)
個人成績 総合134位 64分12秒(チーム3番手、自己新記録)
今の気持ちは
―個人としてはあんまりまとまってないというか、本当に予選で落ちたのかなっていう、実感が湧いてないのが正直な感想ですね。個人の走りとしては、最初、突っ込んでいって、全然余裕持って入れて後半も粘ることはできたんですけど、やっぱり公園内で抜かす人数よりも抜かれた人数の方が多かったので、(タイムとしては)粘ったって言えば、粘ったかもしれないんですけど、後半のタイムも順位も、チームとして1人1人、上げていかないといけなかったと思います。
自分の順位はチーム3番目だがそれについては
―3番ってみると良かったのかな、とは思うんですけど、タイムがもっと出せたのかなっていう風には思うので、最低でも63分台でいきたかったですね。やっぱり前半良かったので後半落ちてしまった部分が大きかったのかなって感じです。
5キロごとのラップタイムについて
―10キロから15キロは余裕もっていこうと思っていたのですけど、そこできつくて、15キロから上げよう上げようとしたんですけど、上げるより維持していくしかない状況になってしまったので、その状況を作ってしまったのは良くないっていうか、まだ自分の課題なのかなと思いましたね。
高速のレース展開だった感じはあるか
―スタートした瞬間、けっこうみんな飛び出していったので、「後半どこかしらで落ちてくるだろうな」と思っていたんですけど、思った以上に落ちてこなくて。後ろで集団走をしていた他大学が上がってきたところもあって、なんか本当に他の大学さんの作戦が上手かったというか、自分たちが見積もっていた以上に走ってきたなと感じました。
今回は2年生が上位を占めて、タイム更新もあった。これから引っ張っていく自覚はあるか
―3年生も結果出してますけど、やっぱり今タイム出している4人とかが、結果も中心となって引っ張っていって、来年、再来年っていうところを見据えて。まだ自分たちは次があるので、今回を活かしてやっていくというところをやっていけたらと思います。
改めて来年の箱根出場に向けて、出た課題と意気込みは
―まず出た課題として自分として思ったのは、元々のタイムのところで下馬評だったり、行けるのかいけないのかっていうところがあったので、やっぱりそこの10000mのタイムであったり、ハーフのタイムっていう基準っていうか、全体的に上げていって、このタイムを出してるから、予選会でも 上位で通過するっていうくらいのつもりでやって、
しっかり下馬評通りというか、練習してきたとか記録会で出してきたものを、そのまま出せるということにしていきたいと思っています。
なので、まずは記録会や試合で1つ1つ結果を出していき、そこで自信を積み重ねていって、来年の予選会ではやり返すっていう、今日のことを踏まえてやっていけたらなと思う。
▲報告会後、その場から動くことができなかった
大田和一斗(文3・東農大二)
個人成績 総合154位 64分26秒(チーム4位、自己新記録)
今の気持ちを率直に
―チームとして箱根駅伝に出場できないというか、やはり3年連続出ていた中で自分が入部してからもぎりぎりでも予選会を突破して正月に箱根があるという流れ。今回(箱根が)ないという喪失感。空っぽになってしまったなという印象です。
実感はあまり沸いていない
―実感はもう受け止めてはいるかなという感じですけど、これからどうなるんだろうという感じ。
チームとして目標タイムを上回り、自己ベストがこれだけ出ても周りの大学のレベルが上がっている
―コンディションも天気予報とかを見ていたりそういうところをチェックしていて日に日にコンディションの状況が変わったりして、本番当日どうなるんだろうというあまり読めない状況。正直コンディションとか展開によってのチーム的な戦略だったり、記録会とかのタイム、トラックのタイムをどの大学も引き上げている中で、高速のレースになった時に、体的にも精神的にも怖がらずに乗っかっていけることがほかの大学は結構できていて、チームとしては昨年までの(予選会を)通った夏から今日までの流れが確立されている中で、その流れだともう通用しないというのを今日実感しました。
前半から速い流れになったが
―最初の5キロを15分10秒で通過するという予定で進めた。自分自身がスタートが4番目で当初自分が思っていたよりも前の位置で、前の専大の選手の流れに乗っかっていくことでリズムを作れると判断して、(5キロを)14分50秒。思っていたよりは早かったが、タイムの割には精神度的にも体的にも余裕度はないわけではない、もてていた。今日ももともと後半上げるというレースをするべきで、自分はタイプ的にそういうタイプだと思っている。前半落ち着いていって後半の公園で勝負するというのが本来のタイプなんですけど、今日は結局前半攻めていく中で耐えるレースをしたのでそういうレース展開も経験したことがなかった。それを今回経験したっていうのは1つ大きいことであり、良かったことの1つ。結局(前半)抑えていってもタイムはあまり変わらなかった。それなら攻めるというのは必要なことだと思った。
事前のインタビューでは市街地が終わるまでは「無」になると話していたが
―ある程度状況を見ながらやれていた。5キロを過ぎてから駐屯地出るまでに1人になっちゃう場面があって、これは前を追うより後ろから来た流れにのったほうがいいなと。そこで1人になっても焦らずに。市街地に出てから一気に余裕度ができてほかの大学の流れに乗れたかなというのはあります。
そこの判断はよかった
―そうですね。1人になってしまうと前を追わなきゃって。タイム的にも全然早かったので、それなら後ろから集団が来るのでそこにうまく流れたほうが良いですし、逆にそこで休めるとプラスに捉えて走れていました。
それがあって公園内で粘れた
―粘れはしたんですけど、他の大学が予想以上に早かった。市街地を抑えて公園内の5キロのほうが早かったりした。自分自身ももったいない部分があって17キロから20キロまでの2―3キロがそこまでは(1キロ)3分2―3秒くらいで押していたんですけど、8-9秒くらいまでかかってしまってそこのロスがもったいなかった。たらればなんですけど、公園のロスだけでもより64分ちょうどに近づける走りができたんじゃないかなというのは正直あります。
ここから1年間どういう取り組みをしていくか
―まず今回のレースを通して自分の引き出しを増やす取り組みをできたというのと、より想定していたタイムより上を狙える手ごたえを(感じた)。63分内に入ったりを狙えるんじゃないかなという、壁を取っ払えた印象がある。来年の予選会に限って言えばもっと攻めた走りをしたいと思っています。予選会までを含めて夏からここまでの流れというのを今年は結構納得のいくものができたので、自分の流れの持って生き方も確立しましたし、ハーフに向けての練習量の調整だったり、食事の面とかのコンディショニングというのが確立した。来年の予選会に向けてというところでは、記録会のタイムを上げることだと思っていて、そこのタイムを上げることで精神的な余裕という部分と、体的な余裕度を持てると思う。11月、12月の記録会で(10000m)30分19秒が自己ベストで、春先に出したんですけど、秋には1分縮めたいと思っていたので、そこを目標にする。
あとは、1年間フルで走ったことがない。ケガによる浮き沈みがあって、最後の年なので多少浮き沈みはあると思うんですけど、安定感のある選手。安定感があることで信頼できる選手に。1年間主力としてやっていけるように行動でも結果でも示せるようにしたいと思います。
チームとしては
―今までの流れを一回見直す必要があると思っていて、夏合宿からのメニューとかこれをやれば通るのような目安が生まれてくると思うんですけど、そういうところを取っ払ってもっと質の高いもの。もしくはうちの大学は月間走行距離が少ないので、当たり前のベースを上げる必要があるのかなという。と、チームとしても夏からの上げ方だとこうなってしまう、限界があるので、チームとしてたくさんの大会に足並みをそろえて出場できるようにすること。それは直近の記録会もそうですし、冬のハーフマラソンの結果にこだわってチームとしての足並みを揃えていくこと。トラックという意味で考えると、関東インカレと全日本(大学駅伝)予選。特に全日本予選はチームとしての結果が問われる。今年は去年よりは戦える状況ができたとは思うんですけど、結果が必要でそこに勢いをもたらしますし、3大駅伝の1つでもあるのでそこをつなげたほうが、戦う舞台を増やすためにも、主要大会の結果にこだわるというところが必要だと思います。
ではこれから全体で話し合いながら進めていくと
―そうですね。4年生がここで一区切りなので、(次期)キャプテンとかは決まっていないですけど、4年生は今までの大会で結果を示してくれる世代だったので、これから4年になるにあたって今回(予選会に)2人出走して、うちに学年から千代島(宗太、文3・鳥栖工業)以外の人がこうやって貢献できたというのは、夏前を考えるとよかった。やはりその数人だけが頑張るだけだとだめなので4年全員がしっかりまとまりをもって行動でも結果でも示せるようにしたいと思います。
取材・文・写真=相川直輝(文4)、河上明来海(文3)