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〈令和５年度東都大学野球秋季２部リーグ戦＝９月12日 大田 専大３－４国士大〉
▲７回のチャンスで三振に倒れた西村進。打線はこの日、あと一本が出なかった
専大が国士大に競り負け、１勝１敗となった。３回までに２点を先行するなど序盤は優位に進んだが、先発の肥沼竣（商３・加藤学園）が国士大打線に捕まり４回に２－３と逆転を許す。７回には３番手の奥村開（経済３・福井商）が山下来球選手に適時二塁打を浴びダメ押し点を奪われた。打線も終盤にチャンスを作り続けたが、あと一本が出ず敗戦。決着は明日13日に持ち越しとなった。
最後まであと一本が出なかった。２－３と１点を追う７回、先頭の小林寛弥主将（経営４・坂井）が左安で出塁する。しかし、代打の加藤大悟（経営１・専大松戸）が犠打に失敗。その後小柴滉樹（経営３・佼成学園）も左安を放ち１死１、３塁としたが、１番西村進之介（経済４・栄徳）が空三振。続く途中出場の堀之上嵩朔（法２・高山西）が遊ゴに倒れ無得点に終わった。
▲代打の加藤は犠打を決められず 
▲西村は空三振に倒れ、後続も続けず無得点に終わった
１点を失い２－４とされた８回。先頭の松永知大（経済２・創成館）の四球と４番外山優希（経営４・開星）の右安で無死１、３塁と同点のチャンスを作り、山本健斗（経済４・松商学園）の遊ゴの間に３塁走者が生還し１点差に迫る。その後２死満塁としたが９番小柴が空三振に倒れ、追いつけなかった。
▲山本の遊ゴロの間に１点差に迫るも追いつけなかった
▲しかし、その後の満塁で小柴が三振に斬られ、追いつけず
９回も１死１、２塁のチャンスを作りクリーンナップに打順が回ったが、国士大左腕・小野寺輝投手の前に連続三振に倒れ試合終了。あと１点が遠かった。
▲最終回もチャンスを作るも、山本が空三振で試合終了。あと一本に苦しめられた
投手陣はピンチで粘り切れなかった。先発の肥沼は初回のピンチをしのぎ２回は三者凡退で斬るなど上々の立ち上がりを見せた。しかし、「入りが甘かった」と、３回２死から２番夏賀貞伍選手に右翼席に完璧に運ばれ１点を返される。さらに４回には先頭から連打で２、３塁のピンチを背負い、６番上本蓮選手の遊ゴの間に同点。続く村岡拓海選手に右翼線に適時二塁打を浴び逆転を許した。肥沼は「相手は２ストライクから粘ってきたが、ここぞというところで甘く入ってしまった」と反省。指揮官は「ちょっと捕手と相性がよくなかったかもしれないですね。でもそれも勉強だからね」と次回登板に期待を込めた。
▲先発マウンドを任された肥沼。４回途中3失点と粘れなかった
２番手の常田唯斗（文３・飯山）は４回途中から登板し、走者を背負う場面が多かったが２回１／３を無失点と好救援を見せた。齋藤監督は常田について「先発でもいいかなと思うんですよね。ランナー背負ってピンチを抑えた次の回はボールも走っていましたしね」と高く評価した。 
▲好救援を見せた常田。完璧な火消し役を担った
３番手の奥村はリーグ戦初のマウンドとなった。試合を決定づける痛恨の適時打を浴びたが、１４０キロ中盤の直球を中心に力強い投球を見せた。１年前の右肩腱板損傷の手術の影響で選手生命も危ぶまれたが、見事復活を遂げリーグ戦のマウンドに立った。「１年でこうやって投げられているので上出来ですよ」と、齋藤監督も奥村の登板を喜んだ。
▲決勝適時打を浴びた奥村だったが、大ケガからの手術を乗り越え、リーグ戦初マウンドに上がった
▲こちらもリーグ戦デビューを飾った伊東賢生(経済１・千葉黎明）。上々の投球をみせた
国士大打線の執念と粘りに屈し、１点及ばなかった専大。勝ち点獲得を懸け、12日にもう一度難敵に立ち向かう。
文＝野見山拓樹（文４）
写真＝高橋尚之（経営４）
