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2023.09.02
レスリング

【レスリング部】伊藤、渡辺、西田がグレコローマンスタイルで3位表彰台も悔しさ残す インカレ最終日

<令和5年度 全日本学生レスリング選手権=8月26~29日 横須賀アリーナ>

 頂を掴むことはできなかった。全日本学生レスリング選手権は最終日を迎え、グレコローマンスタイルの準々決勝以降が行われた。専大からは3階級に6名が出場。60キロ級の伊藤翔哉(文3・鳥栖工業)、63キロ級の渡辺泰世(経済3・今治工)、72キロ級の西田衛人(経営3・韮崎工)の3名が準決勝へ駒を進めるも、力及ばず敗退。優勝を目指していた中、3位という結果に終わった。

▲準決勝後、悔やむ西田



 60キロ級に出場した伊藤は準々決勝で同じく専大の向田旭登(経営2・花咲徳栄)と対戦。0-7と大きくリードを取られたがラスト数秒で逆転し勝ち上がった。迎えた準決勝では拓大の塩谷選手と対峙。しかし開始38秒で相手に投げられテクニカルフォール負け。その場から動くことができなかった。

 伊藤は今大会、普段出場している55キロ級ではなく60キロ級と階級を上げて臨んでいた。「計量で60キロのほうが良いコンディションで行けることと、55キロはオリンピック階級ではないのでこだわる必要もない」という意図だったが、「全然力及ばずで、まだまだ技術的にも体力筋力、すべてにおいて課題が見えた」と悔しさをにじませた。

 10月に行われるU23世界選手権(フィンランド)の日本代表に選出されている伊藤。「正直優勝できるとは思っていない」と謙虚だが、「行くだけの日本代表にはなりたくないのでしっかり自分の肌で感じたい。最後の55キロでの試合になると思うので、しっかりやって今後の60キロの戦いに繋げていきたい」と世界を相手に戦う準備を整える。

▲準決勝後の伊藤


 63キロ級に出場した渡辺。準決勝は「がつがつ行こうという作戦で前半行った」という言葉通り、序盤から積極的に攻め相手のオーダードパーテレで1点を取ると、残り3分30秒、投げ技で4点を奪い5-0と順調にポイントを重ねた。しかし、インターバルを挟んで残り2分8秒で投げ技をかけられるとコレクトホールドも取られ、5-5の同点とされる。直後にもグランドアンプリチュードからノーデンジャーポジションで4ポイントを取られるなど、猛攻を受け7-11。準決勝で敗退した。

 渡辺は「去年3位だったんですけどそれを超える決勝にはいきたかった。1回負けたことある相手で。悔しいです」と振り返る。敗戦の要因を「グラウンドポジションからのディフェンスで全部取られてしまったので、すべてはそこだったなと。そこが甘かった」と分析。今後に向けては、「悔いが残らないようにやっていくことですね。直近は学生の大会がある(全日本学生グレコローマン選手権)。部内でも予選があるので、しっかり出て結果残せれば」と今回の経験を次へつなげる。

▲赤が渡辺。前半は支配的な試合展開だった

▲後半は一変して、相手ペースになった。ディフェンスからの失点を防ぎきれなかった

▲最後、悔しさをあらわにした



 72キロ級を勝ち上がってきた西田は準決勝で拓大の三多見選手と対戦。昨年の全日本大学グレコローマン選手権の決勝で敗北を喫した因縁の相手だった。「優勝しか狙っていなかった」と自信があったが、開始1分21秒、オーダードパーテレで1点を取られると、グラウンドポジションからリフト4点技を浴び0-5とされてしまう。その後は1点を返すも、「一個最初大きい技を食らってあとは全部守られてという感じ。徹底的にはまってしまいました」と為す術がなかった。

 西田も伊藤同様、階級を一つ上げてインカレに挑んでいた。「67キロでやっていて日体の矢部選手に負けていたので、やはり優勝狙うなら72キロのほうがいいのかなと思って」と優勝だけを狙っていたが届かなかった。準決勝までの戦いでも「一回り大きいくらいの相手で、押し込まれる場面が何回もあって6分間フルでぎりぎりいっぱいでした」と苦戦する場面が多かった。

 西田は「今回の大会で全部の試合で課題を見つけられたのでそういうところを一つ一つクリアしていって、学生はもちろんですけど全日本の大会でも優勝できるように仕上げていきたいです」と前を向いた。

▲赤が拓大の三多見選手

▲巻き返したかったが、堅いディフェンスに阻まれた


▲左から72キロ級西田、63キロ級渡辺、60キロ級伊藤。悔しさを胸に各々が下半期の戦いへと移る



文・写真=相川直輝(文4)