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〈第1回全日本大学バスケットボール新人戦=7月16日 代々木 専大 66-73筑波大〉
決勝戦まで駒を進めた専大は、関東新人2位の筑波大と対戦。序盤は両者一歩も譲らない攻防を見せるなか、ジョベモハメド(商1・高知中央)を中心に果敢に得点を重ねて差をつけはじめる。しかし、追われる形で迎えた第4Qは筑波大に逆転を許す。点差を覆すことができず試合終了。選手たちが目標としていた優勝は惜しくも掴み取ることができなかった。
個人賞はジョベモハメドは得点王、リバウンド王、敢闘賞を獲得し、高橋裕心(経済2・能代科学技術)は優秀選手賞を獲得した。
▲準優勝という結果に複雑な表情を見せる選手たち
第1Qから両者激闘を繰り広げた。先制点を奪われた専大は、ジョベのインサイドシュートや清水愛葉(文2・北陸学院)の3ポイントが立て続けに得点。介川アンソニー翔(商1・開志国際)は相手の隙を見てパスカットに成功し、トランジションからシュートを沈める。一時主導権を握るも、筑波大に反撃され、15ー14と1点リードで第2Qへ。
▲清水愛葉
▲介川アンソニー翔
第2Qは流れが専大に傾き始めた。ジョベのダンクで勢いに乗ると高橋は3ポイントを沈める。しかし、即座に相手も3ポイントを沈め、一進一退の攻防が続く。タイムアウトで流れを専大に戻すと、ジョベのゴール下やフリースロー、松野遥弥(経営2・桜丘)のトランジションで着実に点数を重ねていく。32ー26で後半戦へ。
▲豪快にダンクを決めるジョベ
▲「負けたくない気持ちを(主将として)一番コートで発揮しなくてはと思って、積極的にやり続けた」(高橋)
第3Qは徐々に点差が詰められる。序盤は鋭いドライブで相手を翻弄し、セカンドチャンスをものにする。ジョベと介川アンソニーがインサイドから、清水と松野がアウトサイドから得点を重ねる。しかし、筑波大の猛攻は止まらず、一時10点近く開いたスコアは2点差にまで縮む。49ー47と最後まで勝利の行方がわからないまま最終Qを迎える。
▲松野遥弥
第4Qは完全に筑波大のペースに飲み込まれた。相手の激しいディフェンスで攻め切ることができず、ミスを連発。追いつかれるとその勢いは止まらず、アウトサイドから徐々に引き離されていく。松野は3ポイントを2本沈め、介川アンソニーもダンクを阻止するなど最後まで意地を見せる。観客からの声援を背に受けながらも66ー73で試合終了。選手たちは7連戦を勝ちで締めきれず悔しさを滲ませる結果となった。
▲悔し涙を流す選手たち
▲試合直前には、観戦に来た小学生に感謝を伝えハイタッチする場面も。選手たちは彼らの大きな声援に背中を押された
佐々木優一監督は「勝つためのプランとしてトランジションをさせない、ハーフコートバスケットをさせると掲げていた。それを30分間はできていたが、第4Qの10分はちょっとした気持ちの緩みでやられてしまった。最後の最後は選手たちの負けたくないという気持ちでリバウンドやポイントなどで決め切る力が出た」と最終戦を振り返った。また、「負けた言い訳にしかならないが、普通じゃ考えられない7連戦を最後まで戦い抜いてくれたことは褒めてあげたいし、顔を上げて誇りを持って欲しい」と選手たちを称えた。
関東新人、新人インカレで主将としてチームを率いた高橋は「前半はいい形で自分たちがリードして勢いに乗ってたが、後半は筑波さんの圧に負けてしまった。10点差くらいできて自分たちも苦しい状況になった。ディフェンスとリバウンドの差が今日の試合を分けたのかな」と悔しながらに語った。8月から始まるリーグ戦については「今日負けたのは本当にディフェンスとリバウンドだった。それは3、4年生にも浸透しているし、去年は2位だったので、できれば優勝してインカレに繋げたい」と熱く語った。
〈個人賞受賞者〉
ジョベモハメド
得点王、リバウンド王、敢闘賞
▲佐々木監督は「特にリバウンドを我慢して飛び込んで行ってくれた。彼自身ができることを全力でやった結果だと思うので、リーグ戦に繋げてもらいたい」と話した。
高橋裕心
優秀選手賞
▲「嬉しい部分もあるが、2位だったのでちょっと悔しい。個人賞はすごく胸を張って喜んでいいのかな」と複雑そうに語った。
文=髙野葵葉(文2)
写真=鶴本あい(法3)、髙野葵葉(文2)