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〈第1回全日本大学バスケットボール新人戦=7月15日 代々木 専大 84-75 日大〉
準々決勝で関東新人の覇者、大東大に勝利した専大は準決勝へ進出。相手は関東新人で惜敗し、苦杯を嘗めさせられた宿敵・日大。佐々木優一監督から「負けっぱなしはよくない」と檄を飛ばされ今試合へ挑んだ。第1Qは着実に得点を重ね25ー20と拮抗した展開となる。第2Q終盤、4連続得点の猛攻を浴びる。後半はジョベモハメド(商1・高知中央)を中心とした積極的なインサイドの攻撃や3ポイントでリードを守りきり勝利。関東新人戦の雪辱を果たした専大は、優勝へ王手をかけた。
▲喜びを爆発させる選手たち
第1Qは開始直後、ジョベがオフェンスリバウンドからゴールを決め先制点を獲得。その後もジョベが立て続けにゴール下やフリースローを決め躍動。中盤では日大に3ポイント、フリースローでの追加点を許すも、ジョベや松野遥弥(経営2・桜丘)がオフェンスリバウンドから確実に得点し粘りを見せる。一進一退の展開となるが松野の3ポイント、介川アンソニー翔(商1・開志国際)のフリースローなどで点差を広げ、25ー20。5点リードで第1Q終了。
▲45得点をあげたジョベモハメド
▲松野遥弥
第2Qは両者一歩も譲らない接戦となる。ジョベのゴール下や片根大空(経済2・高水)の3ポイントで流れを引き寄せる。後藤晴(商2・美濃加茂)レイアップなどでテンポよく加点。リバウンドを決め切れない状況が続くも、ジョベのダンクや清水愛葉(文2・北陸学院)のドライブからのシュートで点差を突き放す。しかし、残り1分30秒で3ポイントやバスケットカウントでの猛追をうけ流れが渡る。41ー37で前半を折り返した。
▲片根大空
▲清水愛葉
第3Qは「アウトサイドが得意な選手が多いが、3ポイント、リバウンドを徹底し、自分たちのオフェンスにつなげていこう」(監督)。主将の高橋裕心(経済2・能代科学技術)から「焦る必要はない。後半切り替えてディフェンスからやっていこう」と言葉をうけた専大は落ち着きを取り戻し、ジョベのインサイドシュートや高橋の3ポイントで3連続得点を獲得。しかし、日大に2連続で3ポイントを許すなどアウトサイドからの攻撃を浴びる。相手の力強いブロックショットに苦戦を強いられるも、終盤にジョベがフリースロー、片根がゴール下を確実に沈めるなど踏ん張り、57ー50でリードを保ったまま第4Qを迎える。
▲高橋裕心
第4Qは速いトランジションで点の奪い合いとなる。開始直後に3ポイントを決められるも高橋がフリースローやレイアップを決め、流れを掴もうとする。ジョベを中心としたインサイド攻撃や清水、高橋、松野の3ポイントなどで点差を守りきり84ー75。日大へのイメージを払拭し勝利を掴んだ。
▲残り34秒、お互いのチームファウルが4つになるなど死闘を繰り広げた。
佐々木監督は「日大は日体大に勝って勢いがあるチーム。簡単にやりたいことをやらせず勢いを止められるかにフォーカスした。一番アドバンテージのあるジョベのインサイドが相手がやられたくない部分だったので徹底していこうと話していた。ジョベに集めてっていうのは向こうが嫌だっていうのが目に見えていた。練習試合ではそこをつくことができず、相手の戦い方で戦ってしまったが、今回は最終的にジョベが45点っていう形でうちの一番強い部分でオフェンスができたのはすごくよかった。」と今試合を振り返った。主将の高橋は「ジョベが怪我から復帰して自分たちは日大さんを絶対に倒せるという強い気持ちがジョベからみんなに浸透していき良いプレーができた」と述べた。
▲今大会、怪我から復帰したジョベ「みんなで日本一になりたい。しっかり頑張る」と意気込みを語った。
専大は決勝で筑波大と対戦する。高橋は「筑波大はでかい選手が沢山いる。自分たちはジョベとアンソニー以外は小さい。そこで相手のミスマッチをどれだけ抑えられるかがカギになる。今日以上にリバウンドを取ってオフェンスの切り替えを速くして、自分たちのプレーができれば絶対に優勝できる」と力強く語った。佐々木監督は「筑波大は身体の大きい選手がすごく多い。自分たちディフェンスとリバウンドをどれだけやり通せるかになる。インサイドの部分でもうちがアドバンテージがあると思うので今日のように相手のやられたくないこと、うちがやりたいことを意識しながら、オフェンスは冷静に、ディフェンスは熱く、最高の舞台で最高のポジションで表彰してもらえるように強い気持ちを持って戦う」と最高の舞台を見据えた。
▲先日の試合で足を負傷した高橋。「多少痛い部分もあるが、勝っても負けても残り1試合。ボロボロになっても頑張りたい」
文・写真=鶴本あい(法3)