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〈第63回関東大学バスケットボール新人戦=6月11日 大田 専大83ー64中大〉
新人戦は最終日を迎え、ベスト8入りを果たした専大は中大との7位決定戦に臨んだ。負傷者離脱が多く万全な状態ではない中での出場となったが、中大を大差で下し7位を確保した。第1Qは相手に主導権を握られ追う展開だったが、第2Q以降は専大がインサイドを中心に介川アンソニー翔(商1・開始国際)、松野遥弥(経営2・桜丘)らが得点を重ねた。積極的なディフェンスやリバウンドも功を奏し、第2Q以降中大に一度もリードを許すことなく83ー64で勝利した。
第1Qは中大の攻撃を止められずに得点を量産されてしまう。後藤晴(商2・美濃加茂)がドライブで得点を決めるがなかなか流れが変わらず、タイムアウトで流れを変えようと試みる。しかし、その後も相手のハードなディフェンスに阻まれ思うように攻められない状況が続き、8ー21と相手に大量リードを許して第1Q終了。
▲インサイドを攻めようとするもなかなか前に進めない
▲タイムアウトで悪い流れを断ち切ろうとする
第2Qは「チームとして何をしなければいけないかを考えてバスケットをしよう」という佐々木優一監督の言葉で噛み合わなかったチームが一つになった。介川アンソニーのポストプレイやオフェンスリバウンドから点差が縮み始め、介川アンソニーや片根大空(経済2・高水)のバスケットカウント、高橋裕心(経済2・能代科学技術)のフリースローで2点差にまで縮まった。残り時間が4分になると、後藤の連続3ポイントで逆転に成功する。最後までプレッシャーをかけ続け、ターンオーバーのチャンスではボールを確実に沈め37ー28で折り返した。
▲片根はバスケットカウントのチャンスをものにした
▲高橋もフリースローを確実に決めて行く
▲逆転に成功した後藤
▲後藤の逆転弾でベンチメンバーも立ち上がる
第3Qはさらに点差を広げていく。トランジションから松野が3ポイントを沈め、続くように介川アンソニーがドライブから、後藤がオフェンスリバウンドから得点を重ねていく。その後も後藤、古澤然(経営1・八戸学院光星)、清水愛葉(文2・北陸学院)がそれぞれ3ポイントを沈めていき、59ー43で最終Qに突入。
▲3ポイントを決める松野(上)と古澤(下)
第4Qは一時、中大に点差を詰められる場面があったが、相手の隙をついて松野がスティールに成功し豪快なダンクを決める。さらに、3ポイントでバスケットカウントも獲得した。それに続いて介川アンソニーもダンクを沈めチームに勢いをもたらした。そのまま大量リードを保って試合終了。最終戦を白星で飾り、7位で大会を終えた。
▲力強いダンクを叩き込む松野
▲介川アンソニーも勝負所でダンクを見せた
試合後、佐々木監督は「第1Qのままズルズル進んでいくとただ大会を終えるだけになってしまうので、切り替えて最後勝てたのは良かった」と話し、第2Q以降は「ディフェンスの情熱とオフェンスの冷静さのバランスがしっかり取れてチームとして形になれた」と新人インカレ以降に繋がる結果となった。
チームハイの23得点を決めた介川アンソニーは「本来のポジションではないし、なかなか3ポイントが決まらなかったりしたが、チーム全員で粘った結果、勝てたので良かった」と今試合を振り返り、「新人インカレこそ全勝したい」と優勝を目指す。
18得点を挙げた松野は「前半調子が乗らない時間が多かったが、自分が勝負どころで決めたことでチームの調子も上がって勝つことができたと思う」と勝因を話した。後半立て続けに得点を決めた点については「考え過ぎてしまうところがあるので、あえてリラックスしながらやるべき事をやっていた。それを前半からできれば良かった」と次を見据えた。
新人戦でキャプテンを務めた高橋は「今日の試合は最初に相手のテンポに呑まれて苦しい状況になったが、第2Qから切り替えてやるべき事をできたのは良かった」と勝利を喜ぶ一方で、「連戦が続いて身体的にも精神的にも疲れが出て、気の抜けた部分があった。新人インカレではその修正と全員が回復した状態で優勝を目指したい」と次戦に向けて意気込んだ。
文章=髙野葵葉(文2)
写真=髙野葵葉(文2)、濱田大夢(ネット1)