News

最新ニュース


2023.06.11
ラグビー

【ラグビー部】終了間際の失点で惜敗 攻撃陣好調も粘れず

〈春季オープン戦=6月10日 明大G 専大A35-42明大B〉


▲最後の失点シーン。前半の勢いは徐々に失われ、初勝利はお預けとなった。


 新体制発足後3試合目は、敵地で明大との対戦。今年初めてAチームとして戦う試合だったが、勝利を収めることはできなかった。開始直後から3連続トライを奪うなど、序盤は専大優位で進むが、以降はミスが続き攻めきれない場面も目立った。7点リードで折り返したが後半は明大の猛攻を止めきれず、同点で迎えた後半44分に勝ち越しのトライを奪われ敗戦を喫した。石倉俊二新監督は「非常に悔しい」と唇を噛んだが、「1週間準備してきたことを出せた」と話した。


 明大攻撃陣の圧力を跳ね返せず、最終盤に試合をひっくり返された。35-28と7点リードで迎えた後半38分にトライを奪われ追いつかれる。後半40分に専大にレッドカードが提示され14人となると、最後は44分にトライを奪われ勝ち越された。後半になり攻撃が噛み合いだした明大の勢いを止めきれず、対外試合初勝利はお預けとなった。WTB飯塚稜介主将(文4・桐蔭学園)は「今年初めてAチームで試合をしたが、落としてしまったので」と残念がったが、「BKがよかった。FWもスクラムが安定していた」と手応えを口にした。


▲飯塚主将は敗戦を悔やんだが、戦いぶりに手応えを感じさせた。


 「(今年のチームは)どこからでも攻められるのが強み」と主将。この日はまさにその強みを発揮した試合となった。前半4分、相手のキックにWTB新野翼(経済3・石見智翠館)がチャージし敵陣深い位置まで攻め込む。さらに22mライン内での専大ボールラインアウトからモールで押し込み、最後はLO後田泰貴(経営3・長崎北陽台)がねじ込んでトライを奪った。新野のトライも決まり7点を先制した。10分には新野が相手守備陣のギャップを抜けて連続トライ。3分後にはSH宮坂航生(経営4・春日丘)にもトライが生まれ、21-0と試合の主導権を握った。


▲前半4分の後田のトライ。モールで力強く押し込んだ。

▲10分には新野が持ち味のスピードを生かしてトライ。強力なBKの中心となっている。

▲13分には宮坂にトライが生まれた。


 その後も何度もチャンスは作るが、ミスが続き追加点を奪えない。すると明大攻撃陣が牙をむき、連続トライを奪われ21-14と7点差に詰められる。試合が進むにつれて少しずつ勢いを失い、結局明大に後半のラストワンプレーで勝ち越され敗れた。SH宮坂は「自分たちのミスで流れを持っていかれた。そこを突き詰めないと秋のシーズンは勝てない」と反省。「(明大と互角に戦えたことは)自信にはなるが、負けは負け。修正していかないと」と次を見据えた。


 石倉新監督は「差が出ると思っていたが、気持ちを全面に出せた」と選手の奮闘を称えたが、「負けたことは残念。非常に悔しい」と話した。新体制となったが、「やることはシンプル。FWがボールを出して、体を当てる。BKが相手の穴を突く。どこでもトライを取れるラグビーを目指したい」とスタイルに変わりはない。明大戦に向けて1週間準備してきた成果を出せたと、チームの状態に満足感も示した。「この結果を残念だと思えたことはよかった。常に勝ちに懸ける思いを忘れず練習していきたい」と前を向いた。


文=野見山拓樹(文4)

写真=相川直輝(文4)