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2023.01.27
卓球

出澤、仲本 惜しくもランキング入り逃す 全日本卓球選手権・第5日

全日本卓球選手権・5日目(27日:東京体育館)


大会5日目を迎えた27日のシングルス5回戦に、専大から出澤杏佳(文2・大成女子)、仲本七虹(経営1・希望が丘)の2人が出場。勝てばベスト16でランキング入りが決まる1戦だったが、惜しくも共に敗れた。しかし、それでも全国の舞台で勝ち進んで32強。胸を張って誇れる結果だ。


▲出澤(左)と仲本(右)


(女子シングルス5回戦)


・出澤杏佳 

(11-9)、(8-11)、(9-11)、(6-11)、(3-11)    結果:1-4


出澤は昨日、スーパーシードとして初戦を制して迎えた5回戦。相手は日本代表に4度選出されるなど、女子の最強カットマンとの呼び声高い佐藤瞳 選手(ミキハウス)。 序盤はドライブで相手のチャンスボールを誘い出し、武器である強力なスマッシュで得点を重ねていく。佐藤選手の前後に揺さぶられる攻撃で猛追されるも耐え抜き、第1セットを獲得した。2、3セット目からはカットだけではなく相手が打ち込んでくる攻撃にシフトし、対応に手を焼くこととなる。ゲームは打ち合いに発展し、出澤は粘って食らいつくが、勝負を決められず、(8-11)、(9-11)と連取される。巻き返しを図りたい4セット目だったが、佐藤選手の鍛え抜かれたカットボールにドライブを決めきれない。流れを掴めず(6-11)と落とすと、最終セットはスマッシュを連発されポイントの機会に恵まれず。鉄壁な守備を貫かれ(3-11)と難敵相手に迫ることができなかった。世界トップレベルといっていい佐藤選手の安定性は群を抜いており、貴重な経験となった。また、出澤の力強く重みがあるスマッシュが決まる場面も多くあったため、今後も大きな武器であることは間違いない。


・仲本七虹

(5-11)、(11-5)、(11-6)、(9-11)、(4-11)、(11-7)、(9-11)   結果:3-4


4回戦でスーパーシードを撃破し、波に乗る仲本はTリーグ所属の皆川優香選手(大阪成蹊大)と対戦。 立ち上がりから様々なサーブを繰り出され、得意のバックハンドもアウトとなってしまう。その後もポイントを取られ続けて第1セットは(5-11)と力の差を見せつけられる。しかし、ここから仲本はフォアハンドで決めにいくスタイルに切り替えた。それにより相手のミスを誘って(11-5)、(11-6)と点差をつけて連取。流れを掴んだまま4セット目を狙ったが、フルゲームの末に落とすと、5セット目も皆川選手の武器である力強いフォアハンドに太刀打ちできず(4-11)。仲本は王手をかけられた。しかし、ここで簡単に終わらない。今大会勝ち上がる度に培われた粘り強さが光る。6セット目は自身のタイムアウトをきっかけにラリーを4連続で制すると、精度の高いサーブで思うような返球をさせずに(11-7)と取り返してゲームはフルセットへともつれた。これで自身は初戦から全試合をフルセットで戦うことになった。互いに点を取っては取られる最終セットは固唾を飲む展開に。マッチポイントを先に握られるも、(9-10)となんとか食らいつく。最後はデュースに持ち込みたかったが、決めにいった渾身のバックハンドは相手コートにわずか収まらず決着。昨日に続いてラストショットは自身の代名詞だった。  

ランキング入りまであと一歩及ばなかった仲本だが、今大会では脅威の粘り強さを発揮した。


文・写真=河上明来海(文2)