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2023.01.07
スピードスケート

【スピードスケート】野々村、森重が1000mでワンツーフィニッシュ! インカレ2日目

(第95回日本学生氷上競技選手権大会スピード競技=1月5日~7日 苫小牧ハイランドスポーツセンター)


日本学生氷上競技選手権大会スピード競技は6日、2日目を迎えた。女子3000m、男子5000m、男女1000mが行われ、専大からは男子2部門にそれぞれ3名ずつの選手がエントリー。


1000mでは、野々村太陽(経営3・白樺学園)が1位、森重航(経営4・山形中央)が2位と、上位を独占した。

森重は最終組の1組前、15組でスタート。「まずは同走に勝つことを意識して滑った。それまでに出ていたタイムが参考になったのでレースを組み立てた」とレース前の心境を語った。「ベストではないが、自分のスプリンターとしての走りは出来た」と、同走の選手よりも速いタイム、1分12秒97でゴールし、暫定1位で最終組の結果を待つ。

▲北京オリンピック500mで銅メダル獲得のスプリンター・森重航


その最終組でスタートしたのは野々村。「入りはあまり良くなかったが、その後は落ち着いてレース中に修正することができた」と、200m地点の5位から600m地点では2位と対応力を見せる。前日の1500mレース後には「明日は攻めたレースをしたい」と話したことについては「600mのラップが一番早かった。ここはプラン通り」と発言通り強気のレース展開を見せ、最終コーナーからはスピードに乗り一直線でゴール。タイムは1分11秒84と、2位の森重とは1秒差以上の差をつける結果となった。

野々村は「昨日は1500mで2位。今日は順位を意識していた。優勝出来てほっとしている」と、安堵の表情を浮かべた。

▲見事優勝の野々村 同走の選手を寄せ付けない速さ

▲近藤太郎監督も「野々村、(森重)航は全く心配していなかった」と信頼を寄せる


1000mには三井晃太(経営2・東京都市大塩沢)もエントリー。今シーズン初めての1000mのレースとなった。「ラップを落としすぎてしまった。なんとか入賞で堪えるという形になってしまった」と、1分14秒55で7位。「(野々村・森重と)ワンツースリーを狙いたかった」と悔しさを滲ませながらも、「世界で戦う先輩たちは本当にすごい。自分も3年になるので、後輩たちを引っ張っていける選手になりたい」と先輩に対しての想いを口にした。

▲今後の三井の走りに注目だ


一方5000mでは、屋外リンクならではの「風」と戦いながらも、3名が入賞を果たした。

蟻戸一永(経営3・白樺学園)は6分59秒98で3位。「コンディショニングも良くない中、表彰台に登れて嬉しい」と話す蟻戸。「ホームストレートでいかに低くして風の抵抗を受けない状態を作るか。その上で大きい滑りをしなければならない」と、風に対しての対策も十分だった。「昨年怪我でレースに出れなかったが、今年は復帰して表彰台にも登れている。徐々に力をつけて世界大会でも活躍したい」と、向上心を覗かせた。

▲「大きい滑りで低く」を心がけていた蟻戸


前日に10000mで優勝を果たした菊池健太(経営2・白樺学園)もエントリー。「自分がターゲットタイムになると予想して滑ったが、少し物足りなかった」と、7分2秒60でゴール。「最低でも6分台に乗せたかった」と悔しい5位となった。特に菊池の時は強風。「長距離は一定のペースで滑ることが大切」と話すが、風に振り回された。

▲「次の大会まで少し期間が空く。おもいきっていろんなことに挑戦したい」

「自己ベストを考えると3位以内には入らなければならなかった」と話す笠原光太朗(経営1・帯広三条)は7分6秒76で7位。「まだ1年目。来年は必ず優勝する」と力強くコメントした。

▲期待のルーキーだ


2日目を振り返って近藤監督は「全体的にはすごくいい。1日目からいい流れで来れたのが大きい」と、引き続き好感触。「風」に関しては「相当影響があると言ってしまえばあるが、その中でも強い選手はしっかり勝ってくる。まだまだ伸びしろだと思えば」と選手の奮起を期待した。

▲競技後の練習で野々村(右)と話す近藤監督 終始明るい表情が見られた 

また、この大会について「インカレは学校対抗ということもあり、独特の雰囲気がある」と切り出し、「他の大学はここで勝つためにやってきている。(専大は)全日本の大会やワールドカップなどの(個人戦の)色が強いチーム。だからこそ、(インカレでは)絶対に勝たなければならないというプレッシャーもある」と心境を明らかにした。

最終日に向けては「得点差を見ても総合優勝は見えているが、出場するからには徹底的に勝つ。最後の最後まで油断せずにやっていきたい」と話しつつも、「僕が言わなくても選手が自覚していると思う。大丈夫」と総括した。


「強い専修大学であり続けるために」。監督がインタビューの最後に口にしたこの言葉の通り、スピード部門3連覇に向けてはいよいよ最終日。パシュート・2000mリレーで「チーム専修」の集大成を見せる。


文=萩原健丸(経営1)

写真=北原倖多(文1)