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2022.12.09
バスケ

【バスケ部】明大に快勝 インカレ制覇へ好発進

〈第74回全日本大学バスケットボール選手権大会=12月8日 大田 専大74-57明大〉


▲難しい初戦を勝ち切った 写真は20得点を挙げたクベマジョセフスティーブ


 20年ぶりのインカレ制覇に向け好発進を見せた。ベスト16からの登場となった専大は、グループステージから勝ち上がった明大と対戦。リーグ戦では敗戦を喫した難敵に序盤こそ苦戦を強いられたが、後半にかけてテンポよく得点を重ね、一度もリードを譲らず勝利を挙げた。クベマジョセフスティーブが20得点13リバウンドを記録するなど攻守で大健闘。米山ジャバ偉生、淺野ケニー、上村大佐の3選手が2桁得点を挙げるなど、優勝に向け上々のスタートを切った。専大は明日の準々決勝で強敵・日大と激突する。


 「オフェンスに向かずに、ディフェンスとリバウンドを意識しよう」。佐々木優一監督の言葉を受けた専大は、緊張は見られたものの上々の立ち上がりを見せる。インサイドを起点に攻め、スティーブの連続得点で開始直後から優位に立つ。その後は淺野や米山の3ポイントで着実に点差を広げ、守備ではスティーブが鮮やかなシュートブロックを披露し流れを呼び込んだ。明大に3本の3ポイントを決められたが、インサイドでは固い守りを敷き、第1Qは18-9と1桁失点で抑えた。


▲開始直後から攻守で躍動したスティーブ

▲攻守を見せた久原大弥

▲3ポイントを見事に決めた淺野ケニー


 しかしここから明大に猛追を許し、初戦の難しさを味わう。第2Q開始直後にこの日4本目の3ポイントを決められると、その後も相手のリズムで攻め続けられ、20-17に迫られる。専大も淺野がこの日2本目の3ポイントを決め、流れを引き戻しにかかる。しかし、明大の伊藤治輝選手と田邉太一選手が連続で得点を奪い23-21と2点差に詰め寄られる。


▲第2Qは相手のリズムに呑まれる場面が見えた 写真はケイタシェイクブーバカー


 専大はタイムアウトを取り、立て直しを図った。「足が止まった時に自分たちのリズムが崩れた」(佐々木監督)と走ることに意識を向けると、トランジションの強度が上がった。リズムを取り戻した専大は、再開後にスティーブと淺野がインサイドで得点を重ねる。足の動きを改善させた専大は明大をもう一度突き放し、32-28で折り返した。


▲試合後に「今日は特に緊張した」と話した淺野 それでも自らの得点でチームのリズムを立て直した

▲鈴木悠斗主将がコートに入ると、チームの足が一気に動き始めた


 第3Qからは好守で優位に立つ。「テンポを上げたかったので、スタートを喜志永と(鈴木)悠斗にして、鈴木の良さを発揮してもらおうとした」という佐々木監督の狙いが的中。開始直後に鈴木悠斗主将の連続得点で一気にリズムに乗る。しぶとく食らいつく明大だったが、少しずつ引き気味に守るようになっていった。「外のスペースができ始めて、ピックが有効に使えるようになった」(喜志永)と、専大はさらに米山やスティーブがインサイドで得点を重ね、46-36と引き離す。その後も久原大弥がもらったフリースローを全て沈め、51-41と10点リードで第4Qに突入した。


▲第3Q開始直後の鈴木の連続得点でチームを勢いづけた

▲鈴木とともにチームを波に乗せた喜志永

▲「負けたくなかった」と話したスティーブは、後半もペースを落とすことなく得点を重ねた

▲果敢に攻め続け、2桁得点を記録した米山ジャバ偉生

▲第3Qの最後、5本のフリースローを全て決めた久原


 第4Qに入ると専大はさらに明大を突き放す。開始早々米山がこの日2本目の3ポイントを決めると、第3Q同様インサイドを攻め続ける。上村大佐が第4Qだけで9得点を挙げるなど、最後まで攻撃の手を緩めず攻め続け明大を圧倒。ディフェンスとリバウンドでも相手を大きく上回り、反撃を許さなかった。


▲チーム最多得点の背番号13 鮮やかなダンクも披露した

▲第4Qだけで9得点を挙げた2年生の上村大佐

▲淺野はこの日12得点5リバウンドを記録した


 74-57。前半こそ苦しんだが、後半からは本来のバスケットを取り戻し勝ち切った。試合を終えて主将の喜志永修斗は「初戦の入りが難しいのはわかっていたが、満足はしていない」と苦しんだ前半を振り返る。最終的に明大には9本の3ポイントを許すなど、アウトサイドで得点を重ねられた。背番号10はこれを修正点に挙げる。「日大もスリーがあるチーム。明日は序盤で挫かれないようにしないといけない。ここからは気持ちが強い方が勝つ。チーム全員で掴みに行きたい」と明日を見据えた。


▲4年目にしてインカレ初出場となった喜志永 「この舞台でできるのが楽しみだった」と笑顔で振り返った


 鈴木悠斗主将も「めちゃくちゃ緊張しました」と初戦の緊張感をもろに受けたと明かす。それでも「自分たちの強みはトランジション。自分が起点となって走れば周りもついてくると思った」と、流れの悪いチームを力強く牽引した。「学生最後の大会。ここで日本一を取ることを目標にやってきたので、一戦一戦全力を出し切りたい」。


▲試合後の鈴木 「明日も勝ちます!」と自信を見せた


 準々決勝に進出した専大。次戦は日大との対戦となる。スプリングトーナメントの準決勝やリーグ戦で激闘を繰り広げてきた強敵だが、今年は公式戦では全勝中。接戦が予想されるが、自分たちのバスケットで勝利を掴む。


文=野見山拓樹(文3)

写真=高橋尚之(経営3)