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▲千葉ロッテマリーンズから1位指名を受けた菊地
20日に行われたプロ野球ドラフト会議で、菊地吏玖(経営4・札幌大谷)が千葉ロッテマリーンズから1位で指名された。専大からのドラフト1位は97年の安藤正則投手以来25年ぶり。2部リーグ所属ながら、ゲームメイク能力の高い右腕に白羽の矢が立った。「(1位指名は)予想外。少し油断していた。こういうところを目指して野球をやってきた。嬉しい気持ちでいっぱい」と、指名後の会見にて菊地は笑顔で心境を語った。
17時から生田キャンパスで行われた会見には、テレビカメラ6台を含む約10社が集結した。多くの報道陣やチームメイトを前に、菊地は緊張した面持ちで登場。1回目の入札では名前が呼ばれず不安な表情を浮かべたが、2回目の入札が始まった17時33分、待望の瞬間が訪れた。中継内のアナウンスとともにモニターに名前が浮かび上がると、会場が一気に沸き立った。少し驚いた表情を見せた菊地だったが、齋藤正直監督と目を見合わせて安堵の表情。監督と佐々木重人学長とがっちり握手を交わし、笑顔を見せた。「(指名されたあとに)テレビの前で見てくれている家族や友人の顔が浮かんできて、目から汗が出た」と指名直後を振り返った。
▲指名される前は不安そうな様子も
▲指名された瞬間の菊地 一気に表情が晴れた
マリーンズの印象について「美馬(学)選手や石川(歩)選手など、プロ野球を代表する右投手がいる」と話し、「(吉井新監督は)いい投手コーチと聞いたことがある。そういった方の下で野球ができるのは光栄なこと」と笑みを浮かべた。マリーンズは専大の2学年上の先輩でもある佐藤奨真投手も所属するチーム。「在学中も卒業後も面倒を見ていただいた。今のピッチングスタイルがあるのも佐藤奨真さんのおかげ。先輩とまた同じチームで野球ができるのは心の底から嬉しい」と一軍の舞台で活躍する先輩への思いを語る。「千葉ロッテマリーンズのために腕を振り続けて、勝利に貢献できるように全力で戦っていきたい」「千葉ロッテのエースと呼ばれるようになりたい」と意気込みを並べた。
▲会見での菊地 プロでの活躍を思い描き胸を躍らせていた
菊地が目標とする選手はサンディエゴ・パドレスのダルビッシュ有投手。北海道出身の菊地は、幼少期にダルビッシュ投手が活躍する姿を生で見てきた。ピッチャーとしてプレーするきっかけにもなった存在だ。「圧倒的な実力で相手を制圧するところがかっこいい。これぞエースという姿を(少年時代から)見てきた」と憧れを口にした。また、対戦したい選手には福岡ソフトバンクホークスの柳田悠岐選手を挙げる。「どんなボールもどんなコースもどんな体勢でもホームランを打てる選手。若手らしく勝負したい」と、球界を代表する選手との対戦を心待ちにしている。
ここまで共に戦ってきたチームメイトへは「たくさん迷惑をかけてきたが、頼りになる仲間だった。本当にありがとうございます」と感謝を込めた。菊地の言葉を聞くと、チームメイトから大きな拍手が沸き上がった。週末には2部優勝が懸かる東洋大戦を控える。「とにかく1戦目は全力で立ち向かって、勝って優勝を決めて、入れ替え戦に臨むだけ。学生野球最後でもあるので、楽しむことを忘れないようにみんなで最後まで戦っていきたい」。大学野球のフィナーレに向け、改めて目標を掲げた。
▲苦楽を共にしてきた同期の仲間と笑顔で写真撮影
プロ入り後の目標を「新人王を目指していきたいが、まずは目の前の目標を一歩ずつクリアしていきたい」と落ち着いた口調で表明。会見後の写真撮影では、普段通りの弾けるような笑顔を見せた。
▲佐々木重人学長(左)と齋藤正直監督(右)と笑顔を見せる菊地
▲会見後は専スポカメラに飛び切りの笑顔を見せた
文=野見山拓樹(文3)
写真=相川直輝(文3) 高橋尚之(経営3)