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今秋のリーグ戦2試合目の立正大戦。神宮球場のスコアボードには見慣れない名前があった。8番セカンドでスタメンの浅野洸司(経済1・仙台育英)だ。1年生ながらこの秋5試合に出場。173cm・75kgと小柄ながら好守備を見せている。
▲華麗な身のこなしと赤のリストバンドが印象的だ
「1年生の春はリーグ戦に出場できず、秋が初めて。緊張はあったが、先輩方がやりやすい雰囲気を作ってくれて自分の持ち味を出せた」と大学入学からこれまでを振り返った。「初打席は相手にデータがない分思い切っていこうと思った」と初球を積極的にスイング。初ヒットは生まれていないが、持ち味だと語る元気と積極性が垣間見えた瞬間だった。
▲1年生ながら果敢に食らいついていく
浅野は名門・仙台育英高校を卒業し、この春から専修大学へ。「監督さん(斎藤正直監督)が毎週高校に足を運んでくださった」と指揮官の熱心な誘いを受けて決断した。環境が変わって約半年、高校野球との違いも感じている。「高校はみんなで辛い練習を乗り越えようという感じだが、大学は一人ひとり考えて自分に合った練習を効率よく行う、頭を使った練習が多い」と、大学の自主性を尊重する野球を分析した。
▲初出場となった立正大2回戦では第2打席に四球を選び、その後先制のホームを踏んだ
母校・仙台育英は今年の夏の甲子園で東北勢初の優勝。浅野も後輩たちの活躍を喜ぶ。「秋、春と上手く結果が出ていなかったが、熱心に練習していた。ようやく夏に甲子園に出て一番いい形で終わることができて、後輩たちの頑張っている姿を見ていたので自分も非常に嬉しかった」と語った。また、仙台育英というと優勝監督インタビューで話題となった須江監督が印象に残っている方も多いだろう。浅野から見た須江監督は「人柄的に熱い方」だという。「あのインタビューだから特別なことを言ったわけではなくて、常にミーティングでも響く言葉を掛けてくれる。選手よりも野球が好きで、俺についてこいという監督だった」と高校時代を振り返った。
▲高校時代を笑顔で振り返った
最後に今後の目標を聞くと、「まずは1年生なので元気を出して、なんとしても入替戦まで行き1部昇格を目指してやっていく」と悲願の1部昇格へ意気込みを見せた。また「大学からプロに行きたいという思いがある。2年、3年、4年と段階を踏んでレベルアップしていきたい」と長期的な目標も明確に持っているようだ。
そして憧れの選手には高校の先輩、平沢大河選手(現千葉ロッテマリーンズ)を挙げ、「小学校の時から憧れで、中学、高校と同じチームでプレーしてきた。ポジションも同じで、本当に憧れている」と熱く語った。大先輩、平沢選手の後を追い、夢の舞台を目指す。
浅野洸司(あさのこうじ)
経済1・仙台育英
2003年8月8日生まれ 宮城県出身
173cm/75kg 右投左打
文=萩原健丸(経営1)
写真=相川直輝(文3)、高橋尚之(経営3)