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〈令和4年度東都大学野球2部秋季リーグ戦=10月11日 上尾 専大13-5東農大〉
▲3安打2ホーマー5打点と大当たりだった西村進
4日に行われた1回戦で痛恨のサヨナラ負けを喫した専大は、2度の順延を経て東農大と再戦。前週沈黙した打線も、この日は4本塁打を放つなど13得点を奪う大爆発ぶりを見せた。西村進之介(経済3・栄徳)が2発5打点、主将の新出篤史(経済4・函館大有斗)が4安打4打点をマークし、勝ち点獲得へ弾みをつけた。
打線は序盤から東農大投手陣を攻めた。2回、先頭の今里凌(経営4・専大松戸)と続く6番新出の連打で1死1、3塁のチャンスを作ると、7番でスタメン起用となった中尾拓士(経営3・大分)の併殺崩れの間に今里が生還。早々に先制点を掴んだ。
その後8番の小林寛弥(経営3・坂井)の右安などで2死1、3塁とする。打席に立ったのは絶好調の1番・西村進。「真っ直ぐを張っていた」と代わったばかりの東農大2番手の鶴田投手の2球目の直球を強振。完璧に捉えた打球は右翼席に飛び込む3ラン。4-0と一気にリードを広げた。
▲2回の西村進の特大3ラン 「強く振れてよかった」と振り返った
先発の西舘昂汰(経済3・筑陽学園)は上々の立ち上がりを見せるも、3回に乱れた。先頭の伴野選手の二塁打と続く横瀬選手の死球などで無死2、3塁のピンチを迎え、ここから東農大打線に捕まる。1番・有馬選手の適時打で2点を返されると、その後1死満塁となり4番・和田選手の適時内野安打でさらに2点を失い、一気に同点とされる。今季ここまで抜群の安定感を見せていた西舘だったが、この日はこの回でマウンドを降りた。
しかし、専大はすぐさま前に出た。先頭の外山優希(経営3・開星)が左中間に二塁打を放つと、5番・今里が敵失で出塁し無死1、3塁と勝ち越しのチャンスを迎える。続く6番・新出は「好きなところに来た」と内角高めの直球を叩くと、打球は左翼席奥の茂みに突き刺さった。特大の3ランで勝ち越しに成功した。
▲今季2本目の本塁打を放った新出
続く中尾が四球で歩き、犠打などで2死2塁とすると、1番の西村進が3球目を再び強振。「やや詰まった」と振り返ったものの、2打席目に続き打球は右翼席へ一直線。2打席連続となる2ランでこの回5点を追加。2本の本塁打で一気に突き放した。
▲2打席連発の西村進
専大は4回から松下瑛亮(経済3・宮崎学園)を投入。5回に1点を返されるも、7回までの4イニングを1失点で抑え試合を立て直した。この試合の白星は松下に記録され、今季2勝目となった。
打線は6回に途中出場の山本健斗(経済3・松商学園)が今季2本目となるソロ本塁打で追加点を広げると、新出がこの日4安打目となる適時二塁打を右翼に放ち11-5と点差を6点に広げた。8回にもダメ押しの2点を加え、試合を決めた。
▲6回の山本の一発 山本も今季2本目のアーチとなった
▲3安打を放った今里
▲新出の適時二塁打 この日は4安打と大暴れだった
8回からは1年生右腕・石井夢沙士(経済1・秋田)がリーグ戦初登板。ヒット1本は許したものの、3人で抑える上々のデビューとなった。最終回は肥沼竣(商2・加藤学園)が今季初登板。こちらも無失点リリーフで試合を締めた。終わってみれば14安打13得点。1回戦のサヨナラ負けのショックを払拭する大勝となった。
齋藤正直監督は試合後、「今日は全員が勝負所でバットを短く持った。コンパクトなスイングを心掛けた結果がいい結果につながった」と打線爆発の要因を語った。主将の新出も「(前の試合を受けて)何か変えなければならないと思った。低い打球をチーム全体で意識して作り上げてきたので、自信はあった」と振り返った。
前週の屈辱を見事晴らし、これで1勝1敗。「3戦目が面白くなりましたね」。指揮官は笑みを浮かべて、勝ち点が懸かる明日の試合を見据えた。
文=野見山拓樹(文3)
写真=高橋尚之(経営3)