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〈令和4年度東都大学野球2部秋季リーグ戦=9月29日 大田 専大6-3拓大〉
▲4番・外山が大爆発! 3安打3打点で勝利に大きく貢献した
専大が逆転勝利で拓大に連勝。6連勝で勝ち点を3とした。2点を追う3回に、西里颯(経済2・興南)と外山優希(経営3・開星)の適時打などで3点を奪い逆転。4回には新出篤史(経済4・函館大有斗)に、7回には外山にも一発が飛び出しリードを広げた。外山はこの試合3安打3打点と大爆発。眠っていた3年生スラッガーが遂に目を覚ました。
序盤は押され気味の展開となった。先発の西舘昂汰(経済3・筑陽学園)は初回、2回と走者は出したものの無失点。しかし3回、連打と盗塁で1死1、3塁とされると、4番の山下選手に左前に運ばれ先制点を許す。さらに6番・折田選手の打席で暴投がありもう1点を献上。西舘は序盤に2点を先制される苦しい投球となった。
▲3回に先制を許し、厳しい表情を見せる西舘
しかし、すぐさま試合をひっくり返す。3回裏、先頭の満田柊蔵(経済3・佼成学園)の中安と1番・西村進之介(経済3・栄徳)の四球で1死1、2塁のチャンスを作ると、2番・西里が打席に入る。「意地でも返したかった。初球から積極的に行こうと思っていた」と初球のスライダーを捉える。打球は遊撃手の頭を越え、2塁走者の満田が生還。「積極的に行けてよかった」と振り返った。
▲反撃の狼煙を挙げた満田 この日は3打数2安打とアピールに成功
▲適時打を放った西里
1点を返しなお1死1、3塁の場面で、南保良太郎(経済4・星稜)が犠飛を放ち同点。さらに4番・外山が「チャンスだったので、甘い真っ直ぐを狙って打席に入った」と2球目の甘い直球を強振。高く上がった打球はレフトの頭を越える適時二塁打。3塁走者の西里が生還し、3-2と逆転に成功した。
▲同点の犠飛を放った南保
▲勝ち越しの適時二塁打を放った外山 「やっと仕事ができてホッとした」と振り返った
専大は4回に追加点を挙げる。先頭打者は主将の新出。「守備で不甲斐ないプレーが続いていて、取り返したかった」と拓大2番手・新地投手の直球を叩くと、打球は一直線で左翼席へ。自身公式戦初ホームランは、力投を続ける西舘を援護する貴重な一発となった。
▲ソロ本塁打を叩き込んだ新出 「詰まったが入ってよかった」と笑顔を見せた
援護をもらった西舘は3回以降立て直し、5回までに7つの三振を奪うなど本来の投球を取り戻す。しかし6回、2死1、2塁のピンチを背負うと、9番・柳本選手に中前適時打を浴び1点差に迫られる。西舘は後続を何とか断ち切ったが、この回でマウンドを降りることとなった。西舘は試合後、「力むことが多く、あまりよくなかった。変化球の精度がよくなく、直球に頼ることが多かった」と話した。
▲6回の西舘 調子はよくなかったものの、6回3失点でまとめた
再び1点差となり苦しい展開だが、ここでも一発が飛び出しリードを広げる。7回、先頭の西村進が右安を放ち、犠打と内野ゴロで2死3塁とする。ここで打席に立ったのは今日2安打と当たっている外山。追加点が欲しい場面で初球の直球を一閃。打った瞬間、背番号28はゆっくりと走りながら拳を突き上げる。「行ったと思った。完璧でした」という打球は、綺麗な放物線を描いて右翼席奥のネットに突き刺さった。苦しんでいた主砲に待望の一発が生まれ、専大は6-3と突き放した。
▲7回に右安を放つ西村進 これで6試合連続安打となった
▲「やっと調子が戻ってときた」と外山 会心の一撃となった
西舘の後を受けたのは松下瑛亮(経済3・宮崎学園)。「1点差の場面での登板だったので、絶対に抑えてやろうと思った」と7回を無失点に抑えると、8、9回もマウンドに上がり落ち着いた投球で拓大打線を退ける。3イニングで無安打3奪三振無失点の投球を見せ、試合を締めくくった。
▲「同級生の活躍は刺激になっている」と松下 重要な場面を見事投げ切った
ここまで無傷の6連勝。今週の2試合で打線の調子が上向き、2部優勝への視界は良好。次戦は来週10月4日、等々力球場で東農大と対戦する。
文=野見山拓樹(文3)
写真=相川直輝(文3)