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2022年9月23日
就任9年目を迎える斎藤正直監督は、ここまでの戦いぶりを「選手にはとにかく一戦一戦、総力戦で戦うぞ。ということを口酸っぱく言っている。それを4試合通して選手は体現してくれた」と振り返る。一方で課題が多くあるのが現状。「如何せん、投手陣におんぶにだっこ状態。打線が全く振るわない。特に主役であるクリーンアップの3人が爆発して欲しい。主役が打てば、流れができる」と話すように、専大はここまでチーム打率が.195、特にクリーンアップは.008(37-3)と攻撃面での苦しみを数字が物語る。
ただ、1番の西村進之介(経済3・栄徳)と2番の西里颯(経済2・興南)の1,2番コンビが好調と、明るい材料はある。「2人の調子が良いだけに、それをどれだけ得点につなげられるか」。指揮官はクリーンアップへの奮起を求めた。
▲野球部を率いる斎藤監督
そして、得点力不足は投手陣の起用にも影響があることに触れ、「得点が少ないとどうしても精神的に疲弊する場面が多くなる。そういった時にはやはりタフさがある菊地(=菊地吏玖 ⦅経営4・札幌大谷⦆)に頼ってしまう。もう少し点差に余裕があれば、投げさせたい投手は何人かいる。これまで登板したのは菊地、西舘(=西舘昂汰 ⦅経済3・筑陽学園⦆)、松下(=松下瑛亮 ⦅経済3・宮崎学園⦆)の3人だけ。そういった面からも、やはり打線が活発になって欲しい」と想いを吐露した。
▲取材に応じる監督
また、西舘は本来2戦目で登板する投手ではなかったことを明かし、「ここまでの2試合ですごく成長したなと感じるので、そこは良かった」と振り返る。西舘の飛躍はチームだけでなく、西舘自身にとっても大きな収穫となったといえる。
齋藤監督は、下位打線の理想の形を示し、「下位打線が相手にアウトを簡単にあげてしまうような進行係になっているチームは大概勝てない。ウチはそうなりつつあるので、相手にどれだけアウトを稼がせないか、何とか粘ったりセーフティーバント等をして作戦の中で寄与する形になって欲しい」。下位打線が好調の上位打線の前にチャンスメイクできるか、役割が求められる。
さらに、監督は今後の試合でのキーマンに山本健斗(経済3・松商学園)を挙げた。「最近よく当たっているので、次からは5番あたりで使って臨みたい」。初戦の立正大戦で代打で貴重な追加点となる適時二塁打、2節目の国士大戦では値千金の決勝本塁打と活躍が目覚ましい山本。指揮官の期待に応える活躍ができるか注目だ。
▲今後も監督の采配が勝敗のカギを握る
次戦で対決する拓殖大は現在リーグ内で最多の得点力を誇っており、警戒を強めている。「拓大は小技を多く使ってコツコツ点を取ってくるチーム。好調の3番・田村、4番・山下の前に出塁させないことが肝心。守備では上位と下位に足が速い選手が揃っているので、小技を想定して練習している。ひとつのミスから崩れないのと、無駄な進塁、失点をしないように努めたい」と意気込みを語った。
現在、チームは勢いそのままに士気が高まっている。最終節まで負けられない試合が続くが、一戦必勝の想いを胸に全員で戦い抜いていく。
文=河上明来海(文・2)
写真= 相川直輝(文・3) 高橋尚之(経営・3)