最新ニュース
〈関東大学リーグ戦2部 第2節=9月25日 国士舘大G 専大74-10国士大〉
▲初戦を飾った専大 まさに圧勝だった
関東大学ラグビーのリーグ戦が開幕。昨年屈辱の2部降格を喫し1年での再昇格を目指す専大だが、開幕戦の朝鮮大戦が不戦勝となりこの日が初戦となった。試合は前半から主導権を握ったが後半に入り攻撃陣が爆発。後半だけで8トライを奪うなど、計11トライの猛攻を見せ国士舘大に大勝。再昇格へ向け好発進となった。
試合は序盤から専大ペースで進む。開始早々、右の大外でボールを受けた14番・飯塚稜介(文3・桐蔭学園)が相手ディフェンスを振り切り先制のトライ。15番・古里樹希(経営4・東福岡)のゴールも決まり早速7点を先行する。
▲先制トライ後の飯塚稜介
その後国士舘大にトライを奪われ2点差に詰められるが、直後の前半15分、敵陣深くのラインアウトからドライビングモールで押し込み、最後は8番・丹治好晴(経済2・東海大相模)がトライを奪いさらに点差を広げる。専大は24分の13番・髙居海靖(経済3・御所実業)のトライ、34分の古里のドロップゴールなどでさらに加点。前半終了間際にトライを許したものの、24-10で折り返した。
▲前半15分のトライシーン FWの力強さを見せつけた
▲前半24分 敵陣深い位置で攻め続け 最後は髙居がインゴールに運んだ
後半に入ると専大の攻撃陣が爆発。後半2分の11番・?田賢蔵(経済4・御所実業)のトライを口火に、6分には10番・市野湧大(経営4・春日丘)のトライと古里のゴール、7分には飯塚のこの日2本目のトライが生まれ41-10とさらに点差を広げる。飯塚は15分にもタッチライン際ギリギリのエリアでトライを奪い、この日は3トライの大暴れだった。
▲後半2分の?田のトライ 飯塚の決死のオフロードパスも光った
▲飯塚の3本目のトライ この日は攻撃面でひと際強い存在感を放った
FW陣の奮闘も光った。後半になってもプレー強度を落とさず、粘り強いディフェンスで国士舘大の攻撃陣を攻め込ませない。結局後半は無失点と、守備面でも相手を圧倒した。
▲最後まで高い強度を保った守備陣 チームに勢いを与えた
専大は最後まで手を緩めなかった。後半18分には12番・野中優作(経営3・東福岡)に、23分には途中出場でこの日公式戦デビューの2年生、新野翼(経済2・石見智翠館)に、31分には古里にそれぞれトライが生まれ67-10。33分には新野の2本目のトライでトドメを刺した。
▲後半23分の新野のトライ 嬉しいリーグ戦初トライとなった
▲24得点を挙げた古里樹希
終わってみれば74-10。後半だけで8トライ50得点を奪う爆発的な攻撃力を見せつけ、国士舘大を圧倒した。
試合を終えて村田亙監督は「相手にも勢いがあり、前半は苦労した。それでも堅い守備を敷いたこともあり、後半は圧倒できた」と振り返る。「FWには自信がある。一歩でも前に出る姿勢、味方に勢いを与えるタックルが見えた」とFW陣の働きを評価した一方で、「まだまだできる」とさらなる期待を口にした。「目標は圧倒して優勝すること。そして1部に復帰すること」。専大ラグビー部のレジェンドでもある指揮官は前を見据えた。
▲村田亙監督
主将の山口和明(経済4・桐蔭学園)は「初戦ということで緊張もあったが、後半修正できた」とコメント。「空いたスペースをBK陣が上手く切り込んでくれた」とBKの活躍を称えたものの、「FWはもっと素早く動くことができたはず」と反省点を挙げた。「目標は圧倒して1部に戻ること。今日の結果におごらず、次に向けて練習していきたい」。次戦に向けて気を引き締めた。
▲山口和明主将
デビュー戦で見事2トライを挙げた新野は、「これまで出せなかった分、しっかり力を発揮できた」と振り返る。実はケガによる手術から復帰したばかりだという。村田監督も「ようやくデビューとなったが、十分期待に応えてくれた。BKのレギュラー争いが楽しみ」と2年生ウインガーに期待を寄せる。新野は「1部に昇格して、4年生に恩返しをしたい」と力を込めた。
▲新野翼
この試合で勝ち点5を獲得した専大は、ここまで勝ち点10で首位。次戦は10月9日、ホームで3位の拓大を迎え撃つ。
文=野見山拓樹(文・3)
写真=山縣龍人(法・3)