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2019.11.02
バスケ

【男子バスケ】上位4連戦 東海大に大きな1勝!

11月2日(土)、青山学院大学青山キャンパスにて第95回関東大学バスケットボールリーグ戦 第19節が行われた。対戦相手は東海大学。昨年のリーグ戦では2敗し、インカレと今年の新人戦では優勝を阻まれ、常に専大の前に立ちはだかる存在だ。試合開始から常に拮抗した展開が続き、74-74の同点で第4クォーターを終える。迎えたOTでは先制点こそ東海大に許すも、終止専大のペースで試合が進む。5分間の延長戦で19得点と持ち前の爆発力を見せつけ、93-81で約2年ぶりの東海大からの白星を勝ち取った。




専大 93(19-21,15-15,18-16,22-22,OT 19-7)81 東海大





スタメン



#12 西野曜(経済3・近大附高)



#23 キング開(文2・アレセイア湘南高)



#30 アブフィリップ(文4・アレセイア湘南高)



#34 盛實海翔(商4・能代工高)



#46 寺澤大夢(文2・東海大諏訪高)






第1クォーター、試合の入りはお互いに得点し合うも、先に東海大が連続9得点と1歩前に出る。しかし専大もそこから#12 西野、#34 盛實の3Pシュート、#30 フィリップのミドルシュートで食らい付く。さらに#34 盛實はファウルされながら3Pシュートを決め、その後のフリースロー1本もしっかりと沈める4点プレーを見せ、チームのエースとして存在感を発揮する。一方でディフェンスでは#30 フィリップと#12 西野がこのクォーターだけで個人ファウルが2つと少しファウルがかさむ展開に。19-21とどちらも引かず最初のクォーターが終わる。



第2クォーター、#30 フィリップと交代した#0 ケイタシェイクブーバカー(商1・日体柏高)がインサイドとパスとの合わせで得点を重ねる。しかし、東海大も手堅くシュートを決め、専大のリードを許さない。この展開に専大は最初のタイムアウトを請求。その後#28 野﨑由之(経済2・市立船橋高)の3Pシュート、#23 キングのシュートが決まる。さらに東海大のターンオーバーが続き、逆に東海大にタイムアウトを取らせる展開に。#30 フィリップがシュートを沈めて僅かながらリードするも、すぐにひっくり返されてしまう。取っては取られを繰り返し、34-36で前半を終える。



第3クォーターもジリジリとした攻め合い、守り合いが続く。#46 寺澤、#95 齋藤瑠偉(経営2・羽黒高)、#23 キングが貰ったフリースローを確実に決めていくも、同じく相手にフリースローを与えてしまい、点差は離れない。苦しいことに#30 フィリップと#0 ケイタの個人ファウルもこのクォーターで3つを数える。試合の流れはどちらにも訪れず、我慢し合う展開が続く。52-52の同点で試合を振り出しに戻し、最終クォーターへ。



第4クォーターに突入してもどちらかのチームへ流れが訪れることは無いまま試合が進み、試合時間残り2分13秒の東海大のゴールに合わせて専大はタイムアウトを請求する。この時点で66-68と専大は2点のビハインドと、ここから先はワンゴールを争う熾烈な戦いへとなっていく。#30 フィリップが2Pシュートを沈め同点に追い付くも、再び東海大に2Pシュートを決められてしまい、専大が後半2つ目のタイムアウト。ここで魅せたのが#34 盛實。チームから託された3Pシュートを確実に沈め、専大がリードすることに成功する。この貴重な1点を守りたい専大だったが、東海大に隙を突かれ、簡単に2点を返されてしまう。試合時間は既に1分を切り、タイムアウトを使い果たして放たれた専大のシュートはリングに嫌われてしまう。それでも執念のリバウンド、ルーズボールでボールに食らいつきオフェンスリバウンドを勝ち取り、#30 フィリップがそれを沈めて73-72とする。東海大もここで最後のタイムアウトを請求し、またも2点を返されてしまう。残り時間は10秒ほど。バックコートで#34 盛實がボールを貰うと、そのまま1対1を仕掛ける。東海大の堅いディフェンスに体を当てながら放ったシュートはリングに弾かれるも、審判の笛が鳴りシュートファウルを貰うことに成功する。勝ち取った2本のフリースローは1本のみの成功となったが、1点ビハインドの状況を同点に持っていき、延長戦へ望みを繋げたこのフリースローは価千金であることは間違いない。74-74で第4クォーター終了のブザーが鳴り、専大はオーバータイムへ臨む。



5分間の延長戦が幕を開ける。東海大に先制点こそ取られたものの、専大の爆発力が遺憾無く発揮。#34 盛實の3Pシュートがゴールを射抜き、#46 寺澤や#12 西野もそれに続き得点を重ねる。東海大もシュートを決めるも単発で終わり、勢いに乗った専大の得点に届くことはない。最後までオフェンスの手を緩めなかった専大は、この5分間だけで19得点と驚異のスコアを記録。#34 盛實は3本の3Pシュートを沈め、持ち前の勝負強さで“魅せた”。93-81で45分間に及ぶ熱戦は専大に軍配が上がり、東海大に対しては2017年10月14日に行われたリーグ戦以来の白星を記録。現在のリーグ戦順位としても勝ち星で並んでいる相手であるだけに、とても大きな価値ある1勝となった。




▲#34 盛實



▲#12 西野



▲#23 キング



▲#30 フィリップ



▲#46 寺澤




佐々木優一監督

今日の試合を振り返って

「先週で大東大の優勝が決まり自分たちの目標が絶たれた中で、(リーグ戦は)ここで終わりではないし、インカレに繋げるためにここから自分たちよりも上にいる4チームにどう戦っていくのかをモチベーションにした。選手たちが本当に対東海大の練習を凄く集中して行えていたので、今日はかなり戦えていたなという手応えはあった。選手へ言っていたのは、東海大はディフェンスのチームで、そこに対して絶対的な自信を持っている。また、(自分たちの)オフェンスが上手くいかなかった時に相手に得点されてしまって自分たちが崩れていく…というのが今までの対東海大の試合内容だったが、今日はそれぞれがアタックしていったことと、(オフェンスが)駄目だったときに練習で積み上げてきたディフェンスを一人一人が45分間やり通すことが出来たというのがこの結果に繋がった。東海大との1戦目が9点差で負けていたから、9点差以上で勝っていこうと言って12点差で勝てたので、これで勝ち星並んでも専大が上になる。この勝利も大きいし、この点差で勝てたというのも選手たちがリーグ戦の戦い方っていうのを考えて戦えたのかなと思う。選手にとって大きな自信になると思うし、いい形で出来たと思う」



延長戦前に選手へどういった言葉をかけたか?

「(試合は)終わっていないし、やるべきことが5分伸びただけだから変えないようにしていこう、ディフェンスから崩れないようにしていこう、と伝えた。恐らく東海大としては(最後の専大のフリースローが)落ちて同点で終わって、延長になって勢いづいていたと思うが、そこを受け身にならずに自分たちがアタックをしていった。盛實に関してもエースの自覚を持ってアタックしてくれていたし、フィリップに関しても要所で仕事をしてくれていたし、エースがしっかりと締めてくれた。開(#23 キング)、寺澤、西野も辛い中で自分の仕事を冷静にやってくれた。延長は東海大が先に(集中力が)切れてくれて、こちらが(集中力が)切れずに45分間やり通せたところが勝因だったと思う」




青学大戦への意気込み

「強度が高いディフェンスをやってきて、そしてホームゲームということで気合いも相当入っているだろうけど、同じように受け身にならずに積み上げてきたものを(発揮したい)。選手は自分自身を信じて、チームメイトを信じて、僕らスタッフも選手を信じてチームで戦っていければ、ここから先2位の可能性も上がってくる。やるからにはインカレに繋げるために1つでも上位を目指す。1度負けた相手なのでしっかりと勝てるように、借りを返せるように、戦っていきたい」



#34 盛實海翔

今日の試合を振り返って

「(東海大は)ディフェンスへの意識が高いチームで、自分たちも負けないようにディフェンスからしっかり入った。それが接戦に持ち込めた部分だったと思う。我慢して我慢して最後まで(集中力を)切らさずに自分たちのやるべきことが出来たから、最後に結果が出て勝ち切れた」



延長戦での活躍について

「リーグ戦の中で得点が少なく、練習の時からリングにアタックして3Pシュートを狙っていけという話はされていた。打ってた割には試合で入っていなかったが、最後は入ってくれて良かった」



長く東海大に対して白星が無かったが、勝利の鍵はどこだったか?

「前回勝ったのは2年前の自分が2年生の時のリーグ戦だったが、その時のようにやるべきことが出来れば、東海大に限らず上位のチームにも勝てる力が自分たちにはある。自分たちの仕事が出来たから勝てたと思っている」



青学大戦への意気込み

「今日良いゲームが出来たので、それをしっかりと繋いで明日へ臨めるようにしたい。ここは青学大のホームなので、勢いに負けないように自分たちのバスケットを展開したい」



#12 西野曜

今日の試合を振り返って


「東海大には主にディフェンスでずっと対策してきた。対策通りに出来て、拮抗した良いゲームになった。延長までもつれてしまったが、それでも負けなかったのはディフェンスを徹底して出来たからだと思う。東海大はピックから攻めを作ってくるチームだと知っていたので、ピックアンドロールの守りを特に意識した」



青学大戦への意気込み

「青学大のホームゲームだが、良い波に乗ったまま勝ちたい」



#23 キング開


試合を振り返って


「ここから自分たちより順位が上のチームと4連戦で、相手が東海大ということで気合いも入っていた。簡単に勝てる試合ではないということは全員が分かっていて、最初はディフェンスから入ろうと話していた。前半が終わっても2点差で(点が)離れておらず、『勝てるゲームだな』と思った。延長戦になって海翔さん(#34 盛實)の流石だなというプレーもあった。自分もガードとして残り1分でリードを取った時も『まだ終わっていないから、ディフェンスをもう1回集中して頑張ろう』と声をかけた。チームをまとめるのがポイントガードの役目だと思ったので、今日の勝ちはとても自信になった」



試合の後半は交代が少なく、疲労もあったのでは?


「監督がこのメンバーが今1番良いと思っているから出しているのであって、自分も出ているからにはマイナスなことは思わないでポジティブに(捉えている)。どんなに疲れていても、勝ちたい気持ちの方が強いので、チームで頑張ろうという思いでみんな頑張った」



青学大戦への意気込み


「青学大のホームゲームということになっているが、今日良い雰囲気で勝てたし、勢いがあるのはこちらだと思う。やることは変わらずに積極的に攻めて、キツい相手ではあるが残りの3戦を勝ちに行きたい」




▲白熱の展開に得点の度に勢いづくベンチ


▲20得点12リバウンドのダブルダブルでチームに高い貢献をした#12 西野


▲#34 盛實は要所での得点、アシストにOTでの3Pシュート3発とこの日のMVPにふさわしい活躍だった

(文=岡本真凜・経営2 写真=岡本真凜、山下佳帆・経営2)