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JR東日本カップ2019 第93回関東大学サッカーリーグ戦(後期)
第19節 VS桐蔭横浜大学サッカー部
11月2日(土) 14:00Kickoff
@県立保土ヶ谷公園サッカー場(神奈川県横浜市)
専大 2-3 桐蔭大
前節の中央大学戦ではCKから2ゴールを奪ったものの、4失点を許し、敗れてしまった専大。上位の背中は霞んでしまったが、まだまだ戦いは続く。巻き返しを期して臨む今節の相手は、桐蔭横浜大学。リーグ戦4連勝中で2位をキープしている強豪であり、警戒するポイントは多い。さらに、専大にとっては、昨季の後期リーグ、今季の前期リーグでいずれも4失点を喫し、(1-4、0-4)苦杯を嘗めさせられた相手でもある。今節こそは雪辱を果たし、白星を掴みたい。
以下、スターティングメンバー(3-4-3)
GK 1 桐林海生 (経済4・神戸国際大附属高)
DF 25 遠藤光 (商1・菅高) 後半7分 OUT
DF 4 西村慧祐 (法4・習志野高)
DF 19 高橋健 (商3・東海大付属福岡高) HT OUT
MF 21 浦川流樺 (文2・青森山田高)
MF 5 鹿沼直生 (経済4・静岡学園高)
MF 20 鈴木龍之介 (経済3・成立学園高)
MF 2 古屋誠志郎 (法4・市立船橋高)
FW 13 鈴木厚太 (商4・飛龍高) 後半31分 OUT
FW 9 岸晃司 (経営4・川崎北高)
FW 10 氣田亮真 (文4・千葉敬愛高)
途中出場
DF 18 釼持雅也 (法4・聖和学園高) HT IN
MF 7 岡本勇輝 (経済4・高津高) 後半7分 IN
FW 11 中杉雄貴 (経営4・追浜高) 後半31分 IN
GK桐林とMF浦川が後期リーグ戦初スタメンとなったが、そこ以外は前節と同じメンバーとなった。迎え撃つ相手は強敵だが、勝利を収め、連敗をストップさせたい。
試合は立ち上がりから、苦しい展開となる。前半8分、ディフェンスラインの裏を突かれ先制点を献上すると、15分にはミスからゴールを許し、瞬く間にリードを広げられてしまう。開始から僅か15分で逆境に立たされた専大。まずは1点を返すべく、反撃に転じる。19分、左からのCKを獲得。キッカーのMF鈴木龍之介のボールをMF鹿沼が頭で繋ぎ、最後はFW鈴木厚太がシュートを放つが、これは惜しくも枠を逸れてしまう。24分には、右サイドで細かくパスを繋ぎ、鈴木厚太へボールが入る。受けた鈴木は上手くターンし、ペナルティエリア右からシュートを放つも、ここはキーパーのファインセーブに阻まれてしまう。それでも31分、FW岸が中央から強烈なシュートを撃つ。これはキーパーに弾かれるが、そのこぼれ球を鈴木厚太がダイビングヘッドで押し込み、1点を返す。
▲ "らしさ"を存分に発揮し、攻撃陣を牽引した鈴木厚太。ストライカーの風格が一段と漂っていた
一気に追い撃ちをかけたい専大だったが、その5分後にまたしてもミスから失点を許し、掴みかけていた流れを見す見す手放してしまう。結局、前半は1-3で終了。2点のビハインドを背負って試合を折り返した。
▲ 序盤から激しいアップダウンを繰り返し、何度も攻撃に絡んだ浦川
後半に入ると、アグレッシブさを増した専大が桐蔭大ゴールを脅かす。まずは9分、右サイドでボールを持った鈴木厚太からペナルティエリア内の岸へボールが渡る。受けた岸は相手を巧みにかわしてシュートを放つが、これはゴール左へ外れてしまう。それでも13分、FW氣田がペナルティエリア内で粘りを見せると、相手のファウルを誘発し、PKを獲得。これを、氣田が自ら冷静に蹴り込み再び1点差に詰め寄る。
▲ ペナルティエリア内で迷わず1対1を仕掛ける氣田。この直後のプレーで、相手のファウルを誘い、PKを獲得した
▲ 自ら獲得したPKを確実に仕留める氣田。このゴールで得点ランキング4位タイの9ゴールとした
このゴールで完全に反撃ムードを取り戻した専大は、ここから獅子奮迅の勢いで桐蔭大ゴールに襲い掛かる。23分、カウンターを発動。左サイドでボールを受けた氣田が中央に走り込んだDF釼持へパスを送る。釼持はアウトサイドで狙うが、キーパーにキャッチされてしまう。
▲ 後半から投入され、攻撃を活性化させた釼持
直後の24分には、CKのクリアボールを拾った氣田がMF岡本へボールを預ける。受けた岡本の弾丸ミドルシュートはキーパーに防がれるが、こぼれ球に鈴木厚太が反応。迷わずに蹴り込み、ネットを揺らすが、鈴木のキーパーに対するファウルの判定で、ゴールは認められない。さらに攻め続ける専大は37分、右サイドからMF浦川が低いクロスを供給。ゴール前で混戦となるが、ゴールライン寸前でかき出され、ここでも桐蔭大の牙城を崩すことができない。その直後には、岸がワンタッチで氣田へ繋ぎ、ペナルティエリア右へ侵入した氣田がダイレクトでクロスを送る。そのボールに、中央で待っていたFW中杉が反応。強烈なシュートがネットを揺らすが、氣田のところでオフサイドの判定。またしても、ゴールとはならない。同点弾を奪えないまま、時計の針が進み、ついにアディショナルタイムに突入。専大は、45+2分に右からのCKを獲得する。キッカーの鈴木龍之介のボールに頭で合わせたのはDF西村。渾身のヘディングシュートを放つが、ギリギリのところでキーパーに弾き出されてしまう。試合は結局、2-3のままタイムアップ。相手ゴールを陥れるべく、最後の最後まで攻め続けたが、同点には持ち込めなかった。
専大 2-3 桐蔭大
31分 鈴木(厚) 8分 下村
58分 氣田 15分 下村
36分 下村
これで3連敗。勝ち点は依然として20のままであり、降格圏の11位との勝ち点差は3となってしまった。上位の背中よりも、じわりじわりと迫ってきた下位の足音を憂慮しなければならない状況には、悔しさが募るが、まずは1部残留を確定させることが最低限のミッションとなる。リーグ戦は残り3試合。必要なのは「勝利」の二文字だけ。専大サッカー部の意地と誇りを胸に、3連勝を誓う。
以下、試合後インタビュー
髙﨑康嗣監督
試合を振り返って―
「あれだけ簡単なミスから始まって、ビハインドをもらってからのスタートだったので、しょうがないとしか言えない。1-2としたところまでは良かったが、前線の選手が相手よりも点を取れなかったという部分も反省点の一つではある。この敗戦でインカレ出場という目標が遠のいてしまい、残留争いになるので、次節以降は厳しい戦い方になる。だが、その中でも、今日の後半のような戦い方が試合開始からできるようになるということが本当に大事。あのような展開に持ち込めるように皆がもっとやってくれたらと感じる」
浦川の起用について―
「シンプルに調子が良かったので、起用した。他のサイドの選手が調子が悪いというわけではないが、彼がより頑張っていたので、今日はスタートから送り出した」
次節へ向けて―
「直向きにやるしかない。ここからは、より危機感を持って戦わなければならないし、残留争いはシビアなものなので、いつも通りというわけにはいかないと思うが、一つ一つを大事にしていきたい」
西村慧祐
試合を振り返って―
「自分の判断ミスがあって、チームに迷惑をかけてしまったので、申し訳ないという思いがある。攻撃では、チャンスがいくつかあったが、勝つことができなかったので、前線の選手は相当悔しい気持ちがあるはず。後ろの選手に関しても、情けない形で失点してしまった。残りの試合で何とか取り返せるようにしたい」
後半は比較的、アグレッシブに戦えていたが―
「前半は消極的で、後半になって攻撃的になるという展開は、これまでにも何試合かあった。その部分はチームの課題であると感じている。後半のアグレッシブさを前半から出さないといけないという話は、チーム内でも共有されている。前半から、自分たちの持ち味を出せるかということは気持ちの問題だと考えているので、チームでやってきたことに自信が持てるかということが大事になってくる。この反省を次に生かしたい」
次節へ向けて―
「残り3試合なので、自分たちがこれまでやってきたことが間違っていなかったと証明できるような結果を示したい。この1週間で良い準備をして、チーム一丸となってやっていきたい」
▲ 前節はヘディングで2ゴールを奪ったが、この日は相手の好守もあり、惜しくも不発に終わった西村。次節こそ無失点&勝ち点3に期待だ
(文、写真=一家駿介・文2)