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2019.10.20
サッカー

【サッカー部】立ちはだかる高い壁 首位チームを苦しめるも無念の敗戦

JR東日本カップ 第93回関東大学サッカーリーグ戦(後期)

第17節 VS明治大学体育会サッカー部

10月20日(日) 14:00 Kickoff

@三ツ沢公園陸上競技場(神奈川県横浜市)

専大  1-3   明大


▲ 試合終了のホイッスルが響き渡った刹那、崩れ落ちる氣田。悔しさが募るこの試合を象徴する瞬間となった


 法政大学と対戦した前節は、退場者を出しながらも、執念を見せ、2-2のドローに持ち込んだ専大。インカレ出場圏内との差は縮まらなかったが、価値ある勝ち点1を獲得した。今節の相手である明治大学は、2位に勝ち点差12をつけて、首位を独走中。得点数35、失点数7はいずれも1部リーグNo.1の数字で、圧倒的な強さを見せつけている。だが、インカレ出場を目指す専大にとっては、1つでも多くの勝ち点を積み重ねなければならないことに変わりはない。前期リーグでの対戦では、終了間際にゴールを奪われ、土壇場で勝ち点を掻っ攫われた因縁の強敵に、専大イレブンが「勝利」の2文字を手に入れるべく、立ち向かう。


以下、スターティングメンバー(3-6-1)

GK 28 塚田匡壮  (商3・都文京高)

DF 25 遠藤光  (商1・菅高)

DF  4  西村慧祐 (法4・習志野高)

DF 19 高橋健  (商3・東海大付属福岡高) 後半33分 OUT

MF 16 坂西望    (経済3・静岡学園高)      後半39分 OUT

MF  5  鹿沼直生 (経済4・静岡学園高)

MF 20 鈴木龍之介 (経済3・成立学園高)

MF  2  古屋誠志郎 (法4・市立船橋高)

MF  7  岡本勇輝  (経済4・高津高)          後半22分 OUT

MF 10 氣田亮真  (文4・千葉敬愛高)

FW 13 鈴木厚太  (商4・飛龍高)


途中出場

MF 14 郡紘平 (商3・徳島市立高)                後半22分 IN

DF 18 釼持雅也 (法4・聖和学園高)                後半33分 IN

MF 8 河上将平 (人科4・東海大付属静岡翔洋高) 後半39分 IN


 前節、今季リーグ戦初出場を飾ったMF鈴木龍之介をこの日もスタートから起用した。また、MF古屋が左ウイングの位置に入り、3バックの一角には、DF高橋を抜擢。高橋は、今季リーグ戦初出場となった。キーパーでは、出場停止の中村将に代わってスタメンとなった塚田が、第8節以来の出場を果たした。さらに、前節はベンチ入りしたものの、出場機会がなかったMF岡本も前線で起用され、メンバーに多少の変化を加えて、首位チームとの戦いに挑む。


 試合は、早い時間帯に動く。前半16分、右からのCKを獲得した専大は、キッカーのMF鈴木龍之介が中央へボールを供給。そのボールにMF鹿沼がヘディング合わせて、幸先よく先制に成功する。

▲ 先制ゴールを奪った鹿沼(=中央、⑤)を讃え、駆け寄るメンバーたち


その後は、決定機を創出できない展開となるが、守備では、高い集中力を見せ、相手にイニシアチブを握らせない。そして、やや膠着気味となった中で迎えた42分、専大は左サイドで細かくパスを繋ぐ。中央のFW鈴木厚太へボールが渡ると、鈴木は相手を背負いながら右へボールを流す。そこに走り込んだDF高橋が強烈なシュートを放つが、これはキーパーの正面に飛んでしまう。結局、前半は1-0で終了。首位を相手に、専大がリードを保ったまま、試合を折り返した。

▲ 今季リーグ戦初出場となった高橋。積極的な攻撃参加が光った


 後半、追加点が欲しい専大は、序盤から攻勢を強める。まずは3分、MF古屋が高い位置でパスをカットし、MF氣田へボールを預ける。氣田はシュートを撃つが、ここは相手のブロックに遭う。さらに5分、今度は鹿沼がボールを奪い、MF岡本へ繋ぐ。岡本は左の氣田へ流すと、氣田はワントラップからシュートを放つ。しかし、ゴール左へ逸れてしまい、ここでもチャンスを逃してしまう。8分には、右サイドを抜け出したMF坂西がグラウンダーで折り返す。相手のクリアが小さくなったところを鈴木厚太が狙うが、ゴール右へ外れる。チャンスを決めきれずにいると、11分、左サイドからのクロスを合わせられ、同点とされてしまう。さらに20分にもカウンターからゴールを許し、あっという間に追いかける展開となる。試合を再び振り出しに戻したい専大は23分、氣田が強引に中央突破を試みる。守備陣に囲まれ、ボールを失うが、そのこぼれ球を拾った古屋がシュートを放つ。だが、ここでも枠に飛ばすことができない。その3分後には、相手に抜け出され、キーパーと1対1のピンチとなるが、GK塚田がファインセーブを見せ、何とか踏みとどまる。しかし、35分にクロスからゴールを許し、リードを2点に広げられてしまう。残された時間は少なく、厳しい状況に陥ってしまった専大だが、攻めの姿勢を貫く。直後の37分、ディフェンスラインの裏へ抜け出した氣田が、ふわりとボールを浮かせて、ループシュートを放つ。しかし、これは相手キーパーの美技に阻まれ、ゴールとはならない。41分には、MF河上が右サイドから低いクロスを供給。相手のクリアが小さくなったところを、鈴木龍之介が狙うも、ゴール左へ外れる。

▲ アシストを記録するなど、存在感を発揮した鈴木龍之介


その後は、決定機を作り出せず、ゴールネットを揺らすことができないままタイムアップ。リーグ戦で首位を独走する相手から先制点を奪い、ペースを握っていた時間帯もあっただけに、後ろ髪を引かれるような敗北となってしまった。


専大   1-3   明大

16分 鹿沼    56分 瀬古

              65分 佐藤

          80分 佐藤


 この結果によって、9位にランクダウンしてしまった専大。しかし、インカレ出場圏内である6位との勝ち点差は5のままである。リーグ戦は残り5試合のため、巻き返しのチャンスは十分にあるが、厳しい位置にいることは確かだ。だが、勝利を積み重ねる以外に、インカレ出場への道はない。ここからの試合では専大サッカー部の"真価"が問われるだろう。5連勝で駆け抜けて、これまでよりもさらに"進化"した姿を示したい。


以下、試合後インタビュー


髙﨑康嗣監督

試合を振り返って―

「いい形で点が取ることができた前半は、悪くなかった。だが、前節と同じように、前半の終盤から受けに回り始めたので、後半の立ち上がりは、その部分を修正してチャンスを創出できていた。ただ、その時間帯で決めきれずに、相手に流れを持っていかれた。明治は小さなミスを見逃さない強さがあり、そこの差が出てしまったと思う。良い流れの時に決めきる力がないとも捉えられるし、悪い流れの時に凌ぎきる力がないとも考えられる。決めきる力、凌ぎきる力の両方の部分で相手が上回っていたという印象だった」


今季リーグ戦初出場の高橋健について―

「対人プレーに強く、ビルドアップの精度も高い選手。今日はミスもあったが、地道にやってきた成果が少しずつ表れている。落ち着いて見ていられたので、決して悪くなかったように感じる」


次節へ向けて―

「一つ一つ積み上げていくことに変わりはないので、目の前の試合に向き合って、戦っていくしかない」


西村慧祐

試合を振り返って―

「前半は、特に点を取った後に、アグレッシブさが欠けていたので、自分たちがやってきたことを出せるシーンがもっとあったのではないかと思う。後半は、チャンスのシーンでは相手の方が質が高く、点を取られてしまった。反対に、自分たちは決めきることができなかった。その部分は追求していく必要がある」


先制点を取って、無失点で前半を終えるところまではプラン通りだったのか―

「先に点を取ることで、チームが勢いづいて、良い流れになっている試合が多いので、今日も立ち上がりから攻めていこうという話はしていた。先制点を取れたということに関しては、良かったのではないかと思う」


この後の3試合は、インカレ出場に向けて非常に重要となるが―

「順位が近いチームとの対戦が続くので、そこでしっかりと勝ち点を奪わないといけない。インカレに出場できるように、最後まで諦めずに戦いたい」


(文=一家駿介・文2 写真=乾桃花・文2、男神愛・商1)