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JR東日本カップ 第93回関東大学サッカーリーグ戦(後期)
第13節 VS流通経済大学体育局サッカー部
9月21日(土) 11:30Kickoff
@龍ケ崎市陸上競技場たつのこフィールド(茨城県龍ケ崎市)
専大 3-1 流経大
前節は、多くのチャンスを創出しながらも1点に留まり、敗戦を喫してしまった専大。後期リーグ戦初勝利を目指して戦う今節の相手は流経大だ。リーグ戦では11位と苦しい戦いを強いられているものの、攻守において力のある選手が揃っている。手強い相手に対し、専大は自分たちのサッカーを貫き、勝ち点3を奪いたい。
以下、スターティングメンバ―(3-4-3)
GK 23 中村将 (法4・白根高)
DF 25 遠藤光 (商1・菅高)
DF 4 西村慧祐(法4・習志野高)
DF 2 古屋誠志郎(法4・市立船橋高)
MF 16 坂西望 (経済3・静岡学園高)後半27分OUT
MF 15 林一輝 (ネット2・千葉経済大附属高)
MF 5 鹿沼直生(経済4・静岡学園高)
MF 18 釼持雅也(法4・聖和学園高)
FW 7 岡本勇輝(経済4・高津高) 後半9分OUT
FW 10 氣田亮真(文4・千葉敬愛高) 後半39分OUT
FW 9 岸晃司 (経営4・川崎北高)
途中出場
MF 11 中杉雄貴 (経営4・追浜高) 後半9分IN
DF 8 河上将平 (人科4・東海大付属静岡翔洋高) 後半27分IN
FW 13 鈴木厚太 (商4・飛龍高) 後半39分IN
今節は、MF坂西とFW岡本をスタメンで起用した。彼らは、共に第10節の法政大学戦以来の出場となる。その2人以外は前節と同じ顔触れとなった。前節の試合内容を継続しつつ、そこにゴールをプラスさせて勝利を掴めるか。4試合連続ゴール中のFW氣田にも期待がかかる。
前半開始早々、専大はゴールに近い位置でFKを獲得する。FW氣田は直接狙うが、ここはキーパーにキャッチされる。すると7分、左からのCKを押し込まれ、早い時間帯に先制点を献上してしまう。出鼻を挫かれた専大だったが、8分に左サイドでFKを獲得する。キッカーのMF林がゴール前へ絶妙なボールを供給すると、DF西村が強烈なヘディングシュート。しかし、これは惜しくもバーに弾かれゴールとはならない。それでも専大は13分、思わぬ形で同点に追い付く。相手がキーパーまでパスを下げると、そこに対して激しいプレッシャーをかける。そして、トラップが大きくなったところを逃さずにFW岸が詰めると、これがゴールに吸い込まれた。
▲ 相手の一瞬の隙を見逃さず、同点弾を奪った岸(⑨)
連動したプレスからラッキーな形でゴールが生まれ、勢いづいたかに見えたが、その後は守備に回る時間が長くなる。22分には、右サイドから中央への切り込みを許し、豪快なシュートを放たれる。ここはGK中村が見事に弾き出すが、攻撃では、なかなかシュートまで持ち込めない展開が続く。
▲ 高い集中力と安定したセービングで1失点に抑えた中村
そんな中で迎えた38分、左サイドで細かくパスが繋がり岸へボールが渡る。受けた岸はディフェンスを背負いながらも上手く反転し、強烈なシュートを蹴り込む。これはキーパーに弾かれるものの、こぼれ球に素早く反応したのMF坂西がしっかりと押し込んでリードを奪う。
▲ 今季リーグ戦初ゴールが、貴重な1点となった坂西(⑯)
スタメン起用に応える坂西のゴールで逆転に成功した専大は、ここから畳み掛ける。40分、後方からのボールに抜け出したMF鹿沼がペナルティエリア左からボレーシュートを撃つ。しかし、ここは相手キーパーのファインセーブに阻まれてしまう。そして、そのプレーで得たCKからチャンスを創出する。ゴール前へ送られたボールは、キーパーのパンチングに遭うも、そのボールがDF古屋の足元へ流れる。古屋は迷わずシュートを放つが、キーパーに弾かれてしまう。さらにMF釼持がそのこぼれ球に反応し、ミドルシュートを狙うが、ゴール上へと外れる。45分には、岸が相手のパスを高い位置でカット。キーパーが前に出ていることを確認し、ロングシュートを狙うも、惜しくもゴールとはならない。結局、前半は2-1のまま終了。幸先の悪いスタートとなったが、チャンスを逃さずに得点し、リードを奪って試合を折り返した。
▲ 前線で落ち着いたプレーを見せた岡本
後半は、序盤からチャンスを作り出す。まずは1分、右サイドでの素早いパス回しから最後は鹿沼が狙い澄ましたシュートを放つ。しかし、これはゴール手前で相手ディフェンスにクリアされてしまう。さらに7分、左サイドでMF岡本がボールを持ち、走り出した氣田へスルーパスを送る。氣田は何とかボールに追い付き、中央へグラウンダーのパスを送るが、キーパーに直接キャッチされてしまう。14分には、またしても左サイドから、今度は釼持がふわりとしたクロスを上げる。ゴール前でMF中杉が飛び込むが、ディフェンスのブロックに遭い、上手く合わせることができない。するとその1分後、相手の突破を許し、キーパーと1対1のピンチを迎える。飛び出した中村までもかわされシュートを撃たれるが、これはポストに当たって難を逃れ、さらにこぼれ球にはDF遠藤が素早く反応し、ボールをかき出す。
▲ 1年生ながら、安定したプレーでチームを後方から支える遠藤
この窮地を何とか脱した専大は再び攻撃に転じる。20分、左サイドでボールを持った釼持が中央へカットイン。そこから、ゴール右上を狙ってシュートを放つが惜しくもバーを直撃し、チャンスを逃してしまう。
▲ この日も鋭い突破などから、多くのチャンスに絡んだ釼持
それでも31分、右からのCKを獲得する。キッカーの林が蹴ったボールに西村が反応。打点の高い強烈なヘディングシュートがゴールに突き刺さり、ついに3点目をゲットする。
▲ チーム3点目を奪った西村(④)を祝福するメンバーたち
▲ 正確なキックで、決定機を創出した林。このCKから西村のゴールが生まれた
その後は、相手の攻撃をしっかりと封じ込み、3-1でタイムアップ。見事な逆転勝利で、後期リーグ戦初白星を掴み取った。
専大 3-1 流経大
13分 岸 7分 山口
38分 坂西
76分 西村
要所でチャンスをしっかりとゴールへ結び付け、守備でも粘り強さを見せたことが勝利に繋がった一戦となった。この試合で勝ち点を16に伸ばした専大。順位こそ9位のままだが、8位の中央大学との勝ち点差は僅かに1、さらに、次節の対戦相手である5位の筑波大学との差は5に縮まった。このまま勝ち点を積み重ねていけば、一気に上位へと駆け上がって行けるだろう。下位での争いに別れを告げ、虎視眈々と上位進出を狙う専大の足音が確かに聞こえている。
以下、試合後インタビュー
髙﨑康嗣監督
試合を振り返って―
「何とか勝つことができた。お互いにミスが多い中で、粘り強く戦えたと思う。ただ、ピッチの影響ということを抜きにして考えても、自分たちの力が足りていないと感じる。それでも、守備で耐えながらセットプレーで点を取って勝てたところは良かった。相手のミスに助けられた部分もあったが、そこをモノにできたことが大きかったと思う。だが、やっぱり内容だけを考えれば(点数をつけるなら)、60点くらいしかあげられない試合だった。勝てたからこそ良かったが、この試合内容で負けていたら、かなり厳しかったように思う」
次節へ向けて―
「筑波大は強い相手なので、今やっていることを一つ一つ整理して、精度を上げて戦い抜いていきたい」
岸晃司
試合を振り返って―
「先制点を取られてしまったので、試合の入り方としては良くなかった。ただ、そこから3点を奪って、何とか勝利に持っていくことができた」
ゴールシーンを振り返って―
「狙ってはいたが、あの場面は本当にラッキーだった。しっかりとプレッシャーをかけて、相手のミスを誘うことができた」
次節へ向けて―
「相手は筑波大だが、前回の対戦では拮抗した展開となった。次はもっと圧倒できるような戦いをしたい」
▲ 今季開幕戦での流経大との対戦に続き、またしても流経大相手にゴールを奪った岸
坂西望
試合を振り返って―
「自分たちのやりたいサッカーができていなかったが、セットプレーも含めてチャンスをしっかりと決めきれたというところが大きかった」
ゴールシーンを振り返って―
「あの場面は、本当にいいところにこぼれてきたので、押し込むだけだった。その一つ前のプレーから準備はしていたので、それが実ったゴールだったと思う」
次節へ向けて―
「チームは、インカレの出場権を狙っているので落とせない試合が続く。次もしっかりと勝利して、勝ちを積み重ねていきたい」
▲ ゴールだけでなく、激しい上下動でも見せ場を作った坂西
西村慧祐
試合を振り返って―
「相手に合わせて蹴ってしまうシーンが多く、なかなか自分たちの思うような攻撃ができなかったが、勝てたことは良かった」
ゴールシーンを振り返って―
「意図した形ではなかったが、相手のマークを外すという部分は仲間と連携を取れていた。たまたま自分のところにいいボールが来たので、合わせるだけだった」
次節へ向けて―
「今日の試合の反省をしっかりと生かし、1週間でいい準備をしたい。上位に食らいついてインカレの出場権を獲得するためにも負けられないので、頑張りたい」
▲ チームにとって大きな3点目を上げた西村。攻守において、彼の高さが脅威となっている
(文=一家駿介・文2 写真=乾桃花・文2、男神愛・商1)