News

最新ニュース


2019.08.07
サッカー

【サッカー部】真夏の氣田祭り第2夜開演&林のドラマチック弾で今季初の連勝!

JR東日本カップ2019 第93回関東大学サッカーリーグ戦(前期)

第10節 VS法政大学体育会サッカー部

8月7日(水) 18:00Kickoff

@法政大学城山サッカー場(神奈川県相模原市)

専大 4-3 法大

 前節は終了間際の劇的なゴールで、見事に今季2勝目を挙げた専大。連勝を目指して戦う今節の相手は法政大だ。リーグ戦では7位だが、ここまでの9試合で僅かに7失点、完封が5試合と非常に守りが堅く、決して侮れない相手である。専大としては、前節4ゴールを奪った勢いそのままに堅い守備をこじ開け、勝利に結び付けたい。


以下、スターティングメンバ―(3-4-3)

GK 1 桐林海生 (経済4・神戸国際大附属高)

DF 25 遠藤光   (商1・菅高)

DF 4 西村慧祐  (法4・習志野高)

DF 2 古屋誠志郎(法4・市立船橋高)

MF 43 坂西望   (経済3・静岡学園高)

MF 7 岡本勇輝  (経済4・高津高)   後半20分OUT

MF 5 鹿沼直生  (経済4・静岡学園高)

MF 21 浦川流樺 (文2・青森山田高)

FW 13 鈴木厚太 (商4・飛龍高)       後半27分OUT

FW 42 吉田和拓 (経済2・都立新宿高)後半38分OUT

FW 10 氣田亮真 (文4・千葉敬愛高)


途中出場

MF 32 林一輝  (ネット2・千葉経済大附属高)後半20分IN

DF 40 釼持雅也(法4・聖和学園高)           後半27分IN

FW 9 岸晃司  (経営4・川崎北高)          後半38分IN


 MF岡本とMF浦川が久々のスタメンとなった。そして、前節は途中投入だったFW鈴木とFW吉田を今日はスタートから起用。吉田は今季リーグ戦で、初のスタメンを勝ち取った。さらに右サイドには、今季リーグ戦初出場初スタメンのMF坂西を置いて、メンバーを少し入れ替えてこの試合に臨む。また、前節ハットトリックを達成したFW氣田のゴールにも大きな期待がかかる。


 序盤は激しいボールの奪い合いとなるが、法大がゴール前に迫るシーンが目立つ。すると12分、左サイドからのパスを豪快に決められ先制点を献上してしまう。それでも専大は17分、左サイドの高い位置でFKを獲得する。キッカーのFW氣田が蹴ったボールは、鮮やかな軌道を描き直接ゴールに吸い込まれ、すぐに同点に追い付く。畳み掛ける専大は、その1分後に右からのCKを得る。キッカーの氣田はショートコーナーを選択し、MF岡本とのワンツーで深い位置に侵入。そこからマイナス方向へ折り返し、最後はDF遠藤が詰めるも、ここは相手ディフェンスのブロックに遭う。さらに24分には、MF坂西の右からのクロスをFW吉田が足で合わせるが、ゴール右へ外れてしまう。そして迎えた33分、前線から素早いプレスをかけてMF鹿沼がボールを奪う。そのボールに反応した氣田がキーパーとの1対1を冷静に流し込み、ネットを揺らす。前節の先制点を彷彿とさせるような連携を見せ、専大が逆転に成功する。


▲ 2点目となるゴールを決める氣田。前線からのプレスが功を奏したゴールとなった


▲ 貴重なゴールを決めた氣田(⑩)をチームメイトが祝福する


41分にも、縦パスを受けたFW鈴木が見事なターンからシュートを放つ。ここは、相手ディフェンスに防がれるも、そのこぼれ球に坂西が反応してシュート。しかし、ここでも最後はディフェンスに阻まれる。3点目とはならなかったが、1点をリードして試合を折り返した。


▲ この日も、前線で気迫のこもった熱いプレーも見せた鈴木


 後半の立ち上がりからも、攻撃的な姿勢を貫く専大。7分、吉田が前線で粘りを見せ、ボールを鹿沼に預ける。受けた鹿沼は氣田へパスを送り、氣田はそのまま持ち上がってシュートを放つ。これがネットを揺らし、専大がリードを2点に広げる。


▲ 今季リーグ戦初スタメンながら、多くのチャンスに絡んだ吉田


氣田の2試合連続のハットトリックで勝利を手繰り寄せたかに見えたが、ここから法大に攻め立てられる。まずは9分、右からのクロスをヘディングで合わせられ1点差に詰め寄られると、21分にはPKを決められ、ついに試合を振り出しに戻されてしまう。その後は、法大にボールを保持され我慢の時間帯が続くが、守備陣が粘りを見せ、何とかゴールを割らせない展開が続く。すると40分、FW岸が倒されゴールから近い位置でFKを獲得する。氣田のキックは壁に当たるが、そのこぼれ球を繋いで、最後はDF釼持がシュート。しかし、僅かに右へ外れてしまう。そして、引き分けムードが漂う中で迎えた45分、左サイドから釼持がクロスを上げる。ファーサイドへ流れたボールに足で合わせたのは途中出場のMF林。落ち着いてゴールネットを揺らし、専大が土壇場で勝ち越しに成功する。その後のアディショナルタイムも全員が集中を切らさずにプレーし、タイムアップ。前節の記憶が蘇るような劇的な勝利に、ピッチ上、ベンチ、そして応援席も最高の歓喜に包まれた。


▲ 試合終了のホイッスルと同時に、湧き上がる専大のベンチ


専大  4-3  法大

17分 氣田   12分 平山

33分 氣田           54分 平山

52分 氣田           66分 田中

90分 林


 前節の勝利の記憶が呼び起こされるような試合となった。2試合連続のハットトリックを達成した氣田は、まさに「圧巻」の一言に尽きる。得点ランキングでも一気に3位タイに浮上し、背番号10の実力をこの試合でも証明した。また、決勝点を挙げた林も途中出場ながら、しっかりと結果を残した。チームとしては、中断前の8試合で8得点だったが、中断明けの2試合で既に8得点を記録。「"攻撃的で美しい"サッカー」をスローガンに掲げるチームが、それを体現しつつある。この勢いのまま次節も勝利し、3連勝で前期のリーグ戦を締めくくりたい。


▲ 今日のヒーローの2人。前節に続き攻撃の中心として君臨した氣田(左)と、土壇場でのゴールでチームを勝利に導いた林(右)


以下、試合後インタビュー


髙﨑康嗣監督

試合を振り返って―

「本当にドキドキするゲームだった。前の試合と同じように3-1から3-3にされて、終了間際に得点するというパターン。この展開が好きなのかっていうくらいの感じになっている。3-1になった時点で、4-2くらいで勝てるかなと思ったが、それは少し甘い考えだった。それでも、前節と同様によく走っていたし、よく戦っていたと思う。今日の試合で見せた強さが、鍛えてきた成果。4点目のシーンも終了間際だったが、人数をかけてエリア内へ入っていけたので、走力は確実に上がっている。90分間であれだけ走れるのは、凄いことと言ってよい。それと共に、ボールの保持もできるようになってきていると思う。ただ、今日の感覚なら、もっと早く奪えるし、仕掛られる回数ももっと多いはず。今日は、少し相手に自由を与え過ぎたという印象もある」


中断前よりも選手たちが自信に満ちているように見えるが―

「やっぱりそれは、中断期間の練習が大きいのではないかと思う。最初は僕に疑問を抱く選手もいたように感じるが、でも、実際に試合をしてみたら楽しいと感じているはず。相手の方が先に足を攣っているし、自分たちが主導権を持ってゲームを進められているから、苦しいとは決して思わない。相手の方が苦しそうに見えるだろうということを選手たちに伝えているから、その部分がやはり大きいと思う。ただ、これはまだまだ一過性だから、ここからさらに積み上げていく必要がある」


今季リーグ戦初出場初スタメンの坂西について―

「本当によく走る選手だし、走ってなんぼの選手だと思う。走って走って戦い抜くというタイプ。今日は初出場だったが、よくやってくれたと感じている」


2試合連続ハットトリックの氣田について―

「彼は普段から準備を怠っていないから、その成果が出ている。2試合連続のハットトリックは、なかなかできることではないけど、それをするだけの積み重ねが彼にはある。うまくいってない時もあったが、今は結果が出せている。この調子の良さは本当に努力の賜物だと思う。彼はどんな状況でも真摯に取り組み続けていたから、それが形になっている」


次節に向けて―

「今の状態を積み重ねていくだけ。相手に関係なく、自分たちがやってきたことを貫いて戦うことが大切。僕らからすれば、相手の方が弱いということはないので、目の前の試合を大事に戦っていきたい」


氣田亮真

試合を振り返って―

「連戦ということもあって、非常に厳しかった。前節と同じような展開だったので、苦しい試合ではあった」


1点目を振り返って―

「一応狙ってはいたが、ちょっといいところに行き過ぎて自分でもびっくりしてしまうようなゴールだった」


2点目を振り返って―

「前の試合の先制点と同じように、ボランチの鹿沼が頑張ってくれた。試合前にも鹿沼とコミュニケーションをとって、その部分は伝えていたので、それが出せてよかった


3点目を振り返って―

「FWに入った吉田が前線で頑張ってくれた。彼とはシンプルにプレーしようとお互いに話していたので、シンプルに鹿沼に預けたのだと思う。鹿沼もあの場面でよく走って出てきてくれて、自分が抜け出すことができた。撃ったら入るという感覚があったから、特に何も考えずに、落ち着いて狙うことができたように感じる」


2試合で6得点だが、好調の要因は―

「周りから調子いいねというふうに言われるが、1年生の時から積み上げたきたものがたまたま今のタイミングで結果として出ているだけだと思ってるので、自分でも驚いてはいるが、周りが言うほどではない。技術的な部分でもフィジカル的な面でも、トレーニングの成果が出てきている途中の段階だと感じている」


中断前よりも選手たちが自信に満ちているように見えるが―

「中断期間は、とにかく走る練習をしてきたので、それがチーム全体の自信に繋がっていると思う。個人としても、チーム全体を鼓舞できるようになってきていると感じている」


次節に向けて―

「前期ラストの試合なので、勝利して、少しでも順位を上げて終われるように頑張りたい」


▲ 2試合連続のハットトリックという離れ業をやってのけた氣田。このテクニシャンの覚醒は、チームの攻撃を確実に活性化させることだろう


林一輝

試合を振り返って―

「試合の入りがあまり良くない中で、(氣田)亮真君がスーパーなゴールを決めてくれてリードできた。ただ、そこから前節と同じように、追い付かれてしまった。それでも、途中から入った自分がしっかりと決めることができてよかった」


ゴールシーンを振り返って―

「釼持選手が球際で絶対勝ってくれると思っていたので、空いていたファーサイドへ流れた。そこにいいボールがきたので、僕としては本当に当てるだけだった。いいクロスを送ってくれた釼持選手のゴールと言ってもよい」


監督からの具体的な指示は―

「とにかくアグレッシブにということだった。自分としては、失点してしまって流れが悪い中で入ったので、その流れを変えられるように意識していた」


次節に向けて―

「連勝できて、すごく良い雰囲気なので、次の試合も勝てるようにしっかりと準備していきたい」


▲ クロスに冷静に反応して、途中出場ながら値千金の決勝ゴールを挙げた林。


坂西望

試合を振り返って―

「全員がよく走れていたからこそ、最後の最後で点を取れて勝つことができた試合だった。苦しい中だったが、本当に全員で頑張れたと思う」


初出場初スタメンとなったが自己評価は―

「60点くらいだと思う。自分の強みであるサイドの上下動ということは評価できる部分だと思うが、クロスの精度が低くて、得点に繋げることができなかった。そういった反省材料もあるので、そのくらいの点数をつけた」


次節に向けて―

「3連戦の最後の試合なので、疲労もあり、厳しい試合になると思う。それでも、チーム全員で勝利を掴み取れるように頑張りたい」


▲ 無尽蔵のスタミナで何度もアップダウンを繰り返した坂西。今季リーグ戦初出場とは思えない堂々としたプレーを披露した


(文=一家駿介・文2  写真=乾桃花・文2)