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昨年の第70回全日本大学バスケットボール選手権記念大会(インカレ)にて準優勝という結果を残した男子バスケットボール部は、その後3人がBリーグの扉を叩いた。
様々な個人賞を受賞し、今年度のキャプテンを務める盛實海翔(商4・能代工高)はサンロッカーズ渋谷へ。
溢れるキャプテンシーを発揮し、チームをまとめて引っ張った昨年度キャプテンの塚本雄貴さん(平31卒)は八王子ビートレインズへ。
そして、群馬クレインサンダーズへ入団した、今回の記事の主役である野口夏来さん(平31卒)だ。
取材させていただいたのはレギュラーシーズン終盤、3月31日の青森ワッツ戦。
試合会場となったヤマト市民体育館前橋には1663人のブースターが集まり、それぞれのチームを応援する声が響いた。
試合は群馬ペースで進み、第3クォーター終了時点で19点差のリードを作る。第4クォーターで青森が意地を見せ追い上げられてしまったものの、93-88で試合は終了し、群馬の白星となった。
野口さんは第4クォーターでの最初の群馬のオフェンスで2Pシュートを沈め、2得点の活躍となった。
群馬を率いる平岡富士貴ヘッドコーチに野口さんの印象をうかがうと、
「サイズもあるし、シュート力もあり、思った以上にスピードもある選手。まだちょっと遠慮しがちな部分もあるが、積極的に攻めることによって他の選手の負担がだいぶ減ってくれるのではないかと思っている。積極性を持つことと、オープンショットを確実に決める力がほしい」
と評していただいた。
↑会場内に飾られている、とても大きな選手の横断幕。他の選手は腕を組むポーズの中、何故か野口さんだけはハートを作っている写真となっている。
↑ローポストで体を張り、ボールを呼ぶ野口さん。
↑自身が持つ武器の1つである3Pシュートを放つ野口さん。
試合終了後、野口さんにインタビューを行った。
大学とプロで感じた違いは何か?
「笛の鳴り方や体の強さ。大学より細かいプレーもある」
試合に出ているとき、出ていないときで意識していること
「試合に出ていないときはゲームの流れや自分がマッチアップする選手がどういうプレーをしているかを意識して試合を見ていて、試合に出たら見ていたものを反映させつつ、フリーになったら積極的に打つということを意識している」
プロバスケの魅力は?
「大学よりも観客の人数が違い、チームのブースターの方もいる。その部分が1番大きい」
どういった経緯でプロ選手を目指したか
「意識し始めたのは大学2年生になったくらい。大学に入ったばかりの頃は実業団に入ることを考えていたが『どこまでいけるのか』という気持ちがどんどん大きくなっていった」
群馬クレインサンダーズの印象
「20代前半の若手の選手もいたり、上は40の選手もいたりとかなり幅があるが、仲が良くて、みんな隔てが無い。入団したときもやりやすかったし、アドバイスをもらうこともある」
同じくプロの場で活躍している盛實選手や塚本選手から刺激を受けたりするか?
「盛實に関してはB1で活躍していて自分も刺激を受けるが、同期で八王子ビートレインズに行った塚本の方を意識している。ときどき『どんな感じ?』『どのくらい出た?』と連絡も取って、そんな話をしている」
これからの目標
「チームのことを理解し、ディフェンスでもオフェンスでもチームの力になること。もっと積極的に貪欲にボールに絡んだり、シュートにいきたい」
↑専大の深緑のユニホームから山吹色のユニホームを身にまとい戦う。
群馬はB2東地区1位となり4月27日より昇格プレイオフに挑むが、クラブライセンスの問題によってB1に昇格出来ないことが決定している。
クラブの意地、ブースターへの感謝を胸に群馬はプレイオフへ臨む。
野口さんの「どこまでいけるのか」という言葉から、隠れた闘志を感じ取ることが出来た。
インタビュー内では「積極的に」という言葉が課題として多くあげられたが、まだ潜んでいるその闘志が表に出た時にどんなプレーを見せてくれるのか。
これからも野口さんのプレーから目が離せない。
(文=岡本真凜・経営2、写真も)