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JR東日本カップ2019 第93回関東大学サッカーリーグ戦(前期)
第1節 vs流通経済大学体育局サッカー部
4月7日(日) 11:30 Kickoff
@フクダ電子アリーナ(千葉県千葉市)
専大 3-3 流経大
いよいよリーグ戦が開幕。相手は流経大。昨シーズンの開幕戦でも対戦し、専大が2ー1で逆転勝利を収めている。その時の再現となるか。生まれ変わった新生専大に期待がかかる。
以下、スターティングメンバ―(4-1-4-1)
GK 1 桐林海生 (経済4・神戸国際大附属高)
DF 21 浦川流樺 (文2・青森山田高)
DF 4 西村慧祐 (法4・習志野高)
DF 3 加藤慎太郎 (商2・板橋高)
DF 29 冨山大輔 (経営3・関東第一高) 後半42分OUT
MF 8 河上将平 (人科4・東海大付属静岡翔洋高)
MF 17 遠藤翔太 (経営3・広島皆実高)
MF 9 岸晃司 (経営4・川崎北高) 後半29分OUT
MF 27 郡司侑弥 (経済2・真岡高)
MF 24 菊地紘平 (商3・専修大学松戸高) 後半45+3分OUT
FW 13鈴木厚太 (商4・飛龍高)
途中出場
FW 11 中杉雄貫 (経営4・追浜高)
後半29分IN
DF 25 遠藤光 (商1・菅高)
後半42分IN
FW 14 郡紘平 (商3・徳島市立高)
後半45+3分IN
▲開幕スタメンを勝ち取った選手たち。
昨シーズン主に採用していた4-3-3からフォーメーションを変更し、これまでリーグ戦出場経験のない2年生のDF浦川、DF加藤、MF郡司を起用。彼らのような新戦力とこれまで多くの試合に出場しているメンバーとが融合し、「攻撃的で美しいサッカー」を体現したい。
立ち上がりは苦しい展開となる。前半7分にFKのこぼれ球を山口に決められ、出鼻を挫かれる。それでも同14分、右サイドでボールを受けたMF遠藤が中央へパス。そのボールに対して郡司が右足を振り抜きゴール。リーグ戦デビューとなった郡司が期待に応え、同点に追いつく。さらに、同23分には中央でボールを持ったMF岸が強烈なミドルシュートを放つ。これが相手キーパーのファンブルを誘い逆転に成功。岸の開幕戦でのゴールは2年連続となった。しかしその10分後、ロングスローからまたしても山口に決められ試合は振り出しに。結局、2-2の同点で前半を折り返した。
▲岸(中央⑨)のゴールを祝福するメンバーたち。
後半は一進一退の攻防。20分にはキーパーと1対1のピンチとなるが、桐林がファインセーブ。直後にも際どいコースにシュートが飛ぶが、桐林が懸命に手を伸ばしてキャッチする。一方の専大は25分、浦川のアーリークロスにFW鈴木が頭で合わせるも今度は相手キーパーの美技に阻まれゴールネットを揺らすことができない。その後も郡司のドリブル突破などから何度かチャンスを創出するが、スコアを動かすには至らず。それでも39分、左からのCKを獲得すると、DF冨山のボールに中央の加藤が打点の高いヘディングで合わせ、喉から手が出るほど欲しかった3点目をゲットした。
▲遂に3点目を奪い、ベンチメンバーも含め喜びを爆発させた。
しかし、ここで終わりではなかった。逃げ切りたい専大だったが、アディショナルタイムにPKを献上。これを三度山口に決められ、同点に追いつかれてしまう。意気消沈の専大とは裏腹に、完全に勢いを取り戻した流経大は専大ゴールに襲いかかる。試合終了直前には、あわや4点目のシーンを作られるが、DF西村がゴールライン上で決死のクリア。結局3-3のままタイムアップとなった。
専大 3 – 3 流経大
14分 郡司 7分 山口
23分 岸 32分 山口
84分 加藤 90+1分 山口
開幕戦から激しい点の取り合いとなった。守備の立て直しは次節までの重要なミッションであることは間違いない。しかし、それ以上の印象を残したのがリーグ戦初出場の3選手だ。右サイドバックを務めた浦川は何度もオーバーラップを繰り返し、右サイドの攻撃を活性化させた。センターバックで出場した加藤もゴールを決め、自信の強みであるヘディングがチームとしての武器になることを証明した。そして郡司はMVP級の活躍をしたといっても過言ではない。攻撃の核として確実に相手選手の脅威となっていた。突如現れたシンデレラボーイの今後の活躍に期待がかかる。
以下、試合後インタビュー
源平貴久総監督
試合を振り返って―
「PKも含めてセットプレーから失点してしまい、試合内容としてはあまりよいものではなかった」
フォーメーションなど昨シーズンとの違いが多く見られたが―
「監督が自分から高崎監督へと代わり、ショートパスを繋ぐサッカーをしたいというのもある。ただ、今よりも走力を高めないと勝つのは難しい。何か一つ強みを出していかなければならないというのが課題だと感じる」
リーグ戦初出場ながら活躍した郡司について―
「今日の試合は本当に郡司さまさま。ボールを自分で運べるし、ボールを奪われた後の切り替えも早い。個人の基本的なスキルが非常に高いと思う」
中盤起用の岸について―
「岸はパスを出せる選手だし、FWの鈴木との関係性も含めて中盤に置いた。ただ、慣れないポジションだったからか、あまりよさは発揮できていなかったように感じた」
次節の中央大戦に向けて―
「中央大は1部のチームの中でもメンバー的には上の方のチーム。勝ち点を取れるようにやっていきたい」
▲ゴールも含め、攻撃の中心として大活躍した郡司。専大の新たな武器として、期待値は非常に大きい。
郡司侑弥
試合を振り返って―
「初めての公式戦で最初は緊張していたが、ゴールを決めてからは自分のプレーができたので良かった」
ゴールシーンを振り返って―
「ゴールがあの辺りにあるという感覚でシュートを撃った。練習では何度も繰り返しているので、その通りに蹴ることができたことがゴールに繋がったと思う」
初出場だったが、監督から何か指示はあったか―
「自分は身長が低く、動き回ることしかできないので、とにかく走って相手を疲れさせてほしいと言われた」
次節の中央大戦に向けて―
「今日は点を決める事はできたが、勝ち切れなかった。次も得点したいが、それだけでなく試合に勝てるようにしたい」
▲昨季に続き、今季の開幕戦でもゴールを挙げた岸。
岸晃司
試合を振り返って―
「開幕戦ということで全員が強い気持ちをもって試合に臨んだと思う。ただ、天然芝に慣れていなかったのか体が重く、試合の入り方が良くなかった」
ゴールシーンを振り返って―
「相手キーパーのミスでゴールに入ってくれたので、本当にラッキーだった」
中盤での起用について監督から具体的な指示はあったか―
「監督からは『走れ』という指示を受けたが、自分としてはあまり走れていなかったように思う」
次節の中央大戦に向けて―
「とにかく勝ち点3を取って、上位に進出できるような流れを作っていきたい」
加藤慎太郎
試合を振り返って―
「開幕前の練習試合は思うような結果が出ず、その中で迎えた開幕戦だったので、皆の動きが少し硬い印象だった。ただ、同点ゴールを決めてからはいつものプレーができるようになっていったと思う。それでも失点が多いのは課題なので、DFラインの自分たちも含めてチーム全体で克服していかないと苦しくなる。しっかりと改善していきたい」
ゴールシーンを振り返って―
「開幕前の試合でもコーナーキックからゴールすることができていた。どんなに高い選手が相手であっても、自分が先に跳べば競り勝てる自信はある。その自分の強みがうまく出たシーンだったと思う」
センターバックでの起用について―
「自分は2年生で上の学年も多くいるが、位置としては後ろの真ん中でプレーしているので、監督からチームを鼓舞するような声を出すことを求められている。それを絶やさずにやっていきたいし、自分は技術的には決して上手い選手ではないので、声を出してチームを盛り上げることをより強く意識したい」
次節の中央大戦に向けて―
「勝たなければ意味がないと強く思う。優勝するためには勝利を積み上げていくしかない。今日は勝ち切れなかったので、勝ち切れるチームになれるように練習していきたい」
(文=一家駿介・文2、写真=乾桃花・文2)