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2019.01.14
卓球

【卓球部】専スポ部員によるTリーグ観戦記

 昨年10月に産声を上げた卓球の新しいリーグこと、「Tリーグ」。海外でもその名を馳せる国内トップクラスのプレーヤーが一同に会するリーグとして、大きな話題を呼びました。昨年12月、専スポ部員はそのTリーグの試合を観戦しに、埼玉県春日部市にあるウィングハット春日部に行ってきました。その様子をお伝えします。


Tリーグとは?

 近年、オリンピックや世界選手権でメダルを獲得するなど、実力と人気を兼ね備えた選手が数々登場している日本の卓球界。しかし、卓球の国内大会は東京で行なわれるものがほとんどで、試合を観戦する機会が多く設けられているとは言い難い。比較的「する」ことで親しまれてきた卓球をもっと多くの人に「見てもらう」機会を増やすことを狙いとした新しい国内リーグ。

各チームは過去に世界ランク10位以内にランクインした実績ある選手をメンバーに加える必要があるとルールで定められていて、どのチームを観戦してもハイレベルな試合が見られるようになっている。



Tリーグに参戦する専大関係者

 Tリーグにはかつて専大卓球部に所属していた方や、専大生も参戦しています。

 愛知県に本拠地を置くトップおとめピンポンズ名古屋には、専大で無類の強さを誇った鈴木李茄さん(平29商)、現役専大生では安藤みなみ選手が在籍しています。鈴木さんが専大にいた頃は幾度もペアを組んできたふたり、いつかペアの再結成もあるかもしれません。

 東京都の木下マイスター東京には全日本卓球混合ダブルス優勝3回を誇る田添健汰さん(平30商)、その弟である田添響選手(商4・希望ヶ丘高)が所属しています。



今までの卓球大会とは違う雰囲気

 私は昨年12月23日に埼玉県春日部市で行われたT.T彩たま(以下TT彩たま)と木下マイスター東京(以下KM東京)の一戦を観戦しました。

 早速会場に入って席に座ると、タオルやフラッグといった応援グッズを持っているファンが目に入りました。Jリーグやプロ野球ファンのように、応援しているチームのレプリカユニフォームを身に着けている方もいました。ユニフォームは一部会場では完売しているところもあるようです。2階席には選手コールや手拍子をリードする応援団もいて、こんなにも多くの人が選手たちを応援しているのだなと、改めて感じました。

 また、全日本卓球に代表される今までの試合と大きく異なった点は、卓球台を挟んで一方にKM東京サポーター、もう一方にTT彩たまサポーターが分かれて座っていたことです。個人対個人という図式の競技である卓球の試合でお客さんが2つに分かれる光景は、とても新鮮に映りました。


試合を盛り上げるパフォーマー


 試合開始30分前、ホームチームであるTT彩たまの応援ダンサー「TERRA(てら)」が登場し、応援のレクチャーが始まりました。初めて試合に来る人もこのレクチャーを受ければすぐに応援の輪に加われますし、誰でも会場の雰囲気を楽しめる工夫がされているなと感じました。TERRAは試合中のタイムアウトや各ゲームの間にも登場してダンスパフォーマンスを披露し、会場を大いに盛り上げていました。

▲TT彩たまのダンサーチーム「TERRA」



国内最高峰プレーヤーとの競演


 午後7時、試合開始の時間を迎えると、第1マッチのダブルスに出場するKM東京の田添健汰さんと、水谷隼選手が登場します。水谷選手といえば、日本人で初めてオリンピックのメダリストになった日本卓球界のレジェンドです。水谷選手と田添健汰さんは昨年の全日本卓球で対戦経験があります。

 

 男子ダブルスといえば、コートを広く使ったプレーが魅力でもありますが、両ペアの激しいラリーが展開されると、会場からは「おお~」という声がところどころから自然ともれていたのが印象的でした。

▲水谷選手とペアを組んだ田添健汰さん(写真右)


 試合は第1セット、田添さんのドライブで先制すると、中盤には点差をひっくり返し、11対9でKM東京が取りました。しかし、第2セットはTT彩たまが7対11で取り返し、決着は最終セットまでもつれます。

 Tリーグにはいくつか独自のルールがあって、ダブルスの1―1で迎えたセットはポイント6対6からスタートします。スピード決着となる最終セットは3連続でポイントを奪われるなどして8対11で落とし、惜しくも敗戦。田添さんがダブルスで敗れた試合はいずれもフルセットになったときらしく、6対6から始まる最終セットは、Tリーグを戦い抜く上で大事なポイントになりそうです。


会場をわかせた天才卓球少年


 ダブルスを落としてしまったKM東京は続く第2マッチも敗れてしまい、後がなくなります。第3マッチには、天才卓球少年こと張本智和選手がエントリー。張本選手の試合はこの日1番の盛り上がりとなります。TT彩たまのサポーターも張本選手だけは特別なのか、素晴らしいプレーが飛び出したときは思わず拍手してしまう様子が見られました。

気迫がビリビリ伝わってくる「チョレイ!!」という雄叫びも生で聞くことができ、私もそのプレーに見入ってしまいました。

 張本選手は3-2で勝利し、KM東京が1つ取り返すも、シングルスで水谷選手が敗れ、試合は4対1でTT彩たまが勝利しました。


田添兄弟が語るTリーグ


 試合後、田添健汰さんと田添響選手のおふたりに、インタビューをする機会をいただきました。


―健汰さんはかつてスウェーデンリーグに所属した経験もありますが、そことTリーグに違いはありますか?


「Tリーグのほうが会場が広いですね。ファンの入る人数が違います。試合をしていても『多いなー』と感じています」


―響選手が持った、Tリーグに対する印象を教えてください。

「ベンチから試合を見ていて、熱いファンが多いと感じました。この舞台で試合に出て勝てる、強い選手になりたいと強く思いました」


最後に、おふたりが考えるTリーグの魅力をお願いします。


健汰さん「日本トップレベルの選手が集まっているので、ハイレベルで迫力ある試合が見られるところですね。KM東京はチームが強く、出番もなかなかないですが、もらったチャンスはものにできるようがんばります」


響選手「トップ選手を間近で見られるところです。試合は動画でも見られますけど、生だと音が違うのが分かると思います」

▲ベンチから声援を送る健汰さん(写真右)と響選手(写真左)


※田添響選手はこの日の出場はありませんでしたが、12月25日の対琉球アスティーダ戦で初出場を記録しました。これからの活躍に注目です!


 田添兄弟が所属する木下マイスター東京は9勝4敗で現在リーグ首位に立っています。1月は全日本卓球選手権が行なわれるため、Tリーグは一時休止していますが、2月から再開されるので、さらなる熱戦が繰り広げられることでしょう。


 実際に会場で試合を見てみて、世界からも認められているプレーヤーたちが多数集まって試合をしている、そのすごさを改めて感じることができました。Tリーグの誕生によって、ハイレベルな選手たちの熱い戦いを気軽に見られることができるようになると思います。さらに、今までの卓球にはなかった「チームで応援する」という形がTリーグにはあるので、友人や家族と応援グッズを持って観戦する、新しい卓球の見方が定着するかもしれません。

 2月以降のTリーグは日本各地を巡るスケジュールになっていますが、関東圏での試合も一部予定されていますので、ぜひ足を運んでそのすごさやおもしろさを実感していただければと思います。

 そして、Tリーグに参戦している選手たちが日本の頂点を目指す全日本卓球選手権が、現在大阪市中央体育館で開催されています。専大の選手も多数出場していますので、ぜひ応援をよろしくお願いします!


(飛田翼・文4、写真=池村)