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2018.12.26
アイスホッケー

【アイスホッケー部】インカレ王者の壁高く 2回戦で姿消す

12月26日 第91回日本学生氷上競技選手権大会(冬季インカレ)ホッケー部門 ファーストディビジョン 2回戦 対明治大学 スコア 0-19



 昨年度のインカレで優勝している明大との対戦になったが、王者相手に手も足も出なかった。開始3分に先制を許し、第1ピリオドで3点を失うと、明大の息のあった連携に翻弄され、第2ピリオドでは一気に7点を失った。攻撃に転ずる機会もなかなか得られず、中盤までシュートはわずか5本だった。4年生はこの試合をもって引退となるが、残る3年生らはこの試合の悔しさを忘れることなく来年度のシーズンに臨む。


▲試合後には4年生の引退式が行なわれた


≪スコア≫


1P 0-3 (シュート数 4-19)

2P 0-7 (シュート数 1-22)

3P 0-7 (シュート数 9-15)

専大 0-19 明大 (計45-26)


 攻守において何枚も上回っていた。これが王者の実力なのだろうか。個々のスピードはさることながら、それらが噛み合ったときの力は何倍にもなる。試合開始直後からパックを奪われると、素早いパス回しを止めることができず、相手のなすがままになってしまった。専大側にパックが回ってきても、切り返しの早い動きの中で再びパックを奪われてしまい、なかなか反撃に転ずる事ができない。第1ピリオド7分にはこちらのパワープレー中に失点してしまった。


 それでも第1ピリオドを3失点で終えた専大。しかし、ここから明大の選手がさらにギアを上げていく。


 第2ピリオド開始直後にこの日4点目のゴールを許してしまうと、そこから4分までになんと計4失点を喫してしまった。点差が開いて苦しい展開が続いた中での失点なだけに、精神的にも重くのしかかる失点だった。

▲パックを追いかける展開が続いた


 最終第3ピリオドになっても攻略の糸口は見つからず、失点を重ねてしまう。それでも専大の選手たちは最後までパックを追い続け、気持ちのこもったプレーをし続けた。

 長い試合が終わり、選手らがベンチに引き上げるとき、キーパーの#72小笠原弥(法2・八戸工大一高)は人目もはばからず涙を流した。許したゴールは計19個。彼にとってはあまりにもつらく、苦しすぎる60分間だったろうが、きっとこの悔しい経験を乗り越えてさらに成長してくれるはずだ。

▲#72小笠原は目をこすりながらリンクを後にした(写真右)


◎引退式で支えてくれた人への感謝伝える


 試合後、応援に来ていた人や選手の両親が集まって、4年生の引退式が行なわれた。主将の#29中澤勇祐(法4・駒大苫小牧高)、#6荒川寛斗(法4・北海道栄高)、#88高橋侑希(法4・北海高)、#32中野皓太(法4・築陽学園高)、#11東山凌士(法4・日光明峰高)、#21上村良一(法4・北海道栄高)が前に並びそれぞれが数分間、支えてくれた両親や監督、コーチらへの感謝の気持ちや専大で過ごした4年間への思いを語った。選手が「専大のチームでホッケーができて良かった」と口にすると、高橋裕一監督はその言葉をかみしめるようにして聞き入っていた。ゴールキーパーの中野が話している途中に思わず感極まってしまうと、それにつられて周りの選手も目に涙を浮かべていた。

▲この涙は4年間頑張ってきた者にしか流せない



 1年目でグループAとの入替戦を経験するも、最後までリベンジの機会を得られなかった今年の4年生たち。苦しい経験が多かった分、得るものも多かったはずだ。4年間で得た物を糧に社会人になる、彼らの活躍に期待したい。

来季は3年の#31須藤水晶(法3・北海道栄高)や#91生駒虹樹(法3・武相高)らが中心となって新チームを牽引していく。長らくリーグの入替戦から遠ざかっているアイスホッケー部。来季こそはグループBの頂点に立ち、入替戦の舞台に臨む。


試合後のコメント

高橋裕一監督

「明大は個人スキルに加えて、それぞれのセットの隙がなく、自分たちの力を発揮できませんでした。しかし、選手たちは良い経験ができたと思っています。試合では第2ピリオドの連続失点が、取られた後も含めてこれからの課題だと感じました。(今季を振り返って)今年は去年より勝ち点を伸ばせたけど入替戦もあと1歩届かず、試合で1点差の重みを感じることが多い年でした。4年生には今日の試合後、ホッケーや私生活でも伝えてきた『凡事徹底』をこれからも意識して、学んできたことをいかして頑張って、ということを話しました。1年生に入替戦を経験したけど、その後1度も行けず厳しい経験をした世代ですけど、これらの経験は絶対に役立つはずだと思っています。それを糧にして成長してほしいですね」


中澤勇祐主将

「明大は個々のプレースピードが段違いで、ついていけずにやられてしまいました。応援してくれた人にも申し訳ないです…。今年1年は春に大東大に勝てて、そのままの雰囲気でいけたらと思っていたのですが、そうはいかなくてリーグ戦も3位になってしまって。それでも最後の日大戦、青学戦はチームがまとまっていい試合ができたと感じています。今の4年生は支えてもらって励ましてもらって、感謝しています。今の仲間がいなかったら4年間ホッケーを続けられなかったかもしれないです。リーグ戦3位になって、後輩たちも悔しいと感じているので、そこでの経験や反省を生かして、来年もっといいチームにしてほしいですね」


(飛田翼・文4=写真も)