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2018.11.24
サッカー

【サッカー部】これぞ専大プライド!夏の王者・明大を下し今季勝利締め!

JR東日本カップ2018 第92回関東大学サッカーリーグ戦(後期)

第22節 vs明治大学体育会サッカー部

11月24日(土) 14:00 Kickoff

@埼玉スタジアム2○○2第2グラウンド(埼玉県さいたま市)

専大 3-1 明大


▲今季最終戦を勝利で飾り、笑顔のメンバーたち


 前節の流経大戦(○2-0=11月17日、龍ケ崎市陸上競技場たつのこフィールド)でついに後期リーグ初勝利を収めた専大サッカー部。インカレ出場にわずかながら可能性を残すなかで迎える最終節の相手は今年度の総理大臣杯優勝校・明大。7位・東洋大を上回るには、得失点差で大きな差があるため、大量得点での勝利が絶対条件となる。


以下、スターティングメンバー(4-3-3)

GK 28 桐林海生(経済3・神戸国際大附属高)

DF 8 河上将平(人間科3・東海大付属静岡翔洋高)

DF 3 西村慧祐(法3・習志野高)

DF 4 大西拓真(商4・都砂川高)

DF 6 小林岩魚(法4・甲府第一高)

MF 15 鹿沼直生(経済3・静岡学園高)

MF 34 鈴木龍之介(経済2・成立学園高)

MF 14 岡本勇輝(経済3・高津高)

FW 11 中山克広(経済4・麻布大附属高)

FW 17 遠藤翔太(経営2・広島皆実高)

FW 19 中杉雄貴(経営3・追浜高)


 前節の流経大戦で後半開始から投入され、中盤を活性化させたMF鈴木龍とMF岡本の2人をこの日はスタートから起用。有効なボールをいかに前線へと供給できるか。そして、右ウィングにはいつも通りFW中山が陣取る。前日にJ2・横浜FCへの加入内定が発表された快足ドリブラーは現在3試合連続ゴール中と絶好調。前期の明大戦(○1-0=5月20日、味の素スタジアム西競技場)でも決勝点を挙げており、この試合でも奮起が期待される。


▲前日に横浜FC入りが発表された中山は、この日も幾度となく右サイドからチャンスメイク。終了間際には鈴木厚のゴールをアシストした


 前半の主導権を握ったのは明大だった。ボールを圧倒的に支配され、専大は思うようにゲームを進められない。前線にプロ内定選手を擁する明大の強力な攻撃を前に、前半だけで10本ものシュートを浴びてしまう劣勢。しかし、これをなんとか無失点で耐え凌ぐと、44分にCKのチャンスを得る。右サイドからDF小林が上げた正確無比のボールをDF西村がドンピシャのタイミングで頭で叩き込み、先制点を奪うことに成功する。セットプレーのワンチャンスをモノにした専大が1点のリードをもって前半を折り返す。



▲先制点を挙げた西村(左)と大西が喜び合う


 専大は後半開始からFW中杉を下げ、FW氣田亮真(文3・千葉敬愛高)を投入し、追加点を狙う強気の姿勢を見せる。徐々にペースを取り戻した専大だったが、64分に痛恨の同点弾を許してしまう。自陣左サイドから崩されると、最後はヘディングで押し込まれた。専大はその直後、岡本に代えFW鈴木厚太(商3・飛龍高)を投入。78分には鈴木龍に代えMF葛谷将平(経済4・大津高)をピッチへと送り込み、次の1点を是が非でも奪いにいく構え。すると79分、バイタルエリア付近を鈴木厚との連携で抜け出した氣田が右足一閃。目の覚めるような鮮やかなミドルシュートがファーサイドのネットに突き刺さり、ついに勝ち越しに成功。勢いに乗る専大は86分、葛谷のパスを受けた中山が右サイドを単独突破し、ゴール前へ低い弾道のクロスを送ると、鈴木厚が走り込み3点目もゲット。東洋大が国士大と引き分け、勝ち点1を上積みしたため、2年ぶりのインカレ出場権獲得とはならなかったが、3-1で夏の全国王者を下し、専大の底力を見せつけた。


▲ダメ押しとなる3点目を挙げた鈴木厚。来季はエースストライカーとして期待がかかる


 昨季のリーグ戦で“奇跡の残留”を果たし、心機一転迎えた今季。前期リーグを3位と好位置で折り返し、記録的酷暑のなか行われたアミノバイタルカップでの激闘を経て、夏の総理大臣杯で全国ベスト8進出も果たした。後期リーグでは一時は9試合連続未勝利に陥るなど、波乱万丈なシーズンとなったが、リーグ最終節を勝利で飾り、笑顔で今季を終えた。


以下、試合後インタビュー

源平貴久監督

試合を振り返って―

「勝っても得失点差の部分で可能性が低いというところだったが、最後の試合だったので、みんな集中していた」

今季の総括を―

「3年生のモノが良かったが、怪我人がいる時期が長く続いてしまった。4年生がもう少し上手く役割分担をできていれば、もう少し上に上がれた。マネジメントも含めて少し残念だった」

今季のベストゲームは―

「前期の国士大戦(〇3-2=5月3日、多摩市立陸上競技場)。あそこで負けていたら先がなかったと思う。前半で2点をリードされたが、最後まで諦めずにきちんとひっくり返したのが大きかった」

今日で引退となる4年生について―

「高校生の時に主将をやっていたり、チームの中心だったりした選手が多かったので、リーダーシップを発揮してくれると思っていたが、いわゆる“いまどきの子”というか、最初はなかなか消極的なところがあった。それでも、少しずつ大人に近づいていくにつれて、色々なことに気を配るようになったところが良かった」

4年生に向けて語った言葉は―

「『目的を常に考えて、それに向かって自分の行動が伴っているか振り返りながら生活していってほしい』というのと、『親御さんにしっかり感謝の意を伝えなさい』という2つを話した」

来季に向けて―

「方向性やビジョンは変わらない。前に向かって崩しながら、攻撃的にやっていきたい」



▲決勝点を挙げた氣田。後期ここまでノーゴールと苦しんだ“No.10”が最後の最後に大仕事をやってのけた


氣田亮真

試合を振り返って―

「前半はピッチの外から見ていて、相手が率直に強いという印象があった。ただ、それをひっくり返せるように攻撃の起点になることを意識していた。上手くいかないことも多かったが、ゴールを決められたのでよかった」

どのような思いで試合に臨んだか―

「今季は怪我が多く、思うようにできないことが多くあった。だからこそ、最後は結果を残したいという強い思いを持ってピッチに入った」

得点シーンを振り返って―

「ずっと練習してきた角度からのシュートだったので、落ち着いて蹴ることができた。いつも練習に付き合ってくれる桐林には感謝している」

今季の総括を―

「最後は連勝で終えられたが、インカレ出場を逃してしまったので、個人的には悔しさが残るシーズンだった」

今日で引退となる年生へ向けて―

「とても可愛がってもらったので、全員に感謝している。最後にゴールという形で貢献することができてよかった」


▲安定した守備で最終ラインを支えた大西。後半にカウンターから招いたピンチも決死のスライディングで阻止してみせた


大西拓真

試合を振り返って―

「得失点差で厳しい状況ではあったが、目の前の一戦に勝つことだけを考えて、専大のプライドにかけて戦おうとアップの前にチームに声を掛けた。意地は見せられたと思う」

今季の総括を―

「前期を3位で終えて、総理大臣杯でベスト8にもなったが、もう少し上に行きたかった。全体的にあと少しのところで手が届かないようなシーズンだった。チーム的にも成長していっているのは目に見えてわかったので、だからこそ結果が欲しかった。そこは少し悔いが残る」

大学4年間を振り返って―

「悔しい思いをした方が多かった。そのなかでも学ぶことはたくさんあった4年間だった」

同期について―

「バランスが取れていたと思う。自分は割と厳しく言う方だが、お互いの性格なども理解して、それをフォローしてくれる選手もいて、チームとして上手く回っていた」

後輩たちへメッセージを―

「みんなそうだが、特に今の3年生はずっと真面目に1年間やっていた。絶対にやってくれると信じている」


▲主将として1年間チームを牽引した小林。この日は西村の先制点をアシストする活躍を見せ、マンオブザマッチに選出された


小林岩魚

試合を振り返って―

「最終節で、インカレも厳しい状況だったので、それぞれ色々な思いがあったと思うが、それを全員が試合で出すことができた。明大は夏のチャンピオン。とても強かったし、良いチームだったが、なんとか最後に勝つことができてよかった」

マンオブザマッチに選出されたことについて―

自分のところの連携ミスから失点しているし、マンオブザマッチに値するプレーはできなかったが、こういった経験はなかなかないので、最後にこうして選んでもらえたのは素直に嬉しかった」

今季の総括を―

「前期は苦戦しながらも勝ち点を拾って、良い順位で折り返すことができた。夏の総理大臣杯にも出場することができて、チームとしてグッと成長できたと思う。だが、総理大臣杯でもっと上に行きたかったところで行けなかったし、それを後期でズルズル引きずってしまって、結局インカレの出場権も手にすることができなかった。結果的に悔しいシーズンになってしまった」

主将としての1年間を振り返って―

「このチームには大西という下級生にも同期にも強く言える絶大な存在がいたので、任せるところは任せて、自分はひとつ後ろから全体を見渡すということを心掛けて取り組んできた1年間だった」

今季のチームはどんなチームだったか―

「4年生は少なかったが、下の代が頑張ってくれて、非常に良いチームになった。だからこそ、このチームでもう少し上に行きたかった」

大学4年間を振り返って―

「良いことよりも悪いことや辛いことの方が多かったが、どんな時も目標を変えないでブレずに4年間やってこれたのがよかった」

源平監督はどんな存在だったか―

「4年間で数えきれないほど怒られたし、厳しいこともたくさん言われた。どこのチームを見ても、あれだけ選手のことを考えて、それを本気で指摘してくれる指導者はなかなかいないと思うので、感謝してもしきれない存在」

後輩たちへメッセージを―

「今の3年生は特にそうだが、後輩には優秀な選手が多い。自分がアドバイスしなくても、彼らは何をどうするのかがわかる選手たちなので、強い専大を新しく作っていってほしい」

プロでの意気込みを―

「もっともっとレベルアップして、1年目から試合に絡んでいけるように頑張りたい」


 「ありがとうございました」とインタビューを切り上げようとした矢先、小林は「最後に一言書いておいてください」と切り出し、「勝てないなかでもいつも会場に足を運んで、取材してくれて感謝しています。ありがとうございます。来年もサッカー部をよろしくお願いします」と我々専大スポーツに感謝の意を語ってくれた。


▲この日が引退試合となった4年生たち


(藤森崚祐・文3、一家駿介・文1)