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JR東日本カップ2018 第92回関東大学サッカーリーグ戦(後期)
第21節 vs流通経済大学体育局サッカー部
11月17日(土) 14:00 Kickoff
@龍ケ崎市陸上競技場たつのこフィールド(茨城県龍ケ崎市)
専大 2-0 流経大
▲中山(中央⑪)のゴールを喜ぶメンバーたち
集中応援での惨敗後の駒大戦(●2-3=11月4日、味の素フィールド西が丘)、順大戦(△3-3=11月10日、フクダ電子アリーナ)では勝利とはいかなかったが、チームの状態は徐々に良くなってきている。今節の相手は今季3度目の顔合わせとなる流経大。ここまでの対戦成績は2戦2勝だが、各ポジションに大学サッカー界屈指のタレントを揃えており、決してあなどれない相手だ。
以下、スターティングメンバー(4-3-3)
GK 28 桐林海生(経済3・神戸国際大附属高)
DF 8 河上将平(人間科3・東海大付属静岡翔洋高)
DF 3 西村慧祐(法3・習志野高)
DF 4 大西拓真(商4・都砂川高)
DF 6 小林岩魚(法4・甲府第一高)
MF 15 鹿沼直生(経済3・静岡学園高)
MF 7 葛谷将平(経済4・大津高)
MF 17 遠藤翔太(経営2・広島皆実高)
FW 11 中山克広(経済4・麻布大附属高)
FW 18 下田悠哉(法4・都鷺宮高)
FW 19 中杉雄貴(経営3・追浜高)
試合は互いにチャンスはつくるものの、ゴールを奪えない拮抗した展開。専大もFW中山が17分、30分と決定機を迎えたが、いずれも相手GKの好セーブに阻まれ、前半をスコアレスで折り返す。
▲3試合連続ゴールと絶好調の中山は、両チームトップとなる5本ものシュートを放った
先にゴールが欲しい専大は後半開始と同時に2枚代えを敢行。MF葛谷を下げMF岡本勇輝(経済3・高津高)を、FW下田を下げMF鈴木龍之介(経済2・成立学園高)を投入した。これに伴い、中盤に入っていた遠藤が最前線へポジションを上げる形に。すると53分、カウンターから岡本のスルーパスに抜け出したFW中杉が左サイドを独走し、ゴール前斜め45度の角度から右足一閃。狙いすました一撃は相手GKを嘲笑うかのように鮮やかな弧を描き、ファーサイドのネットに収まった。その後は中盤の岡本と鈴木龍を起点に専大が徐々にボールを支配していく。80分にGK桐林が相手FWと1対1になるピンチを迎えたが、体を投げ出してのブロックでこれを阻止。念願の後期リーグ初勝利に向け、執念の守りを見せる。そしてアディショナルタイム、右サイドから切り込んだ中山が相手GKとの1対1を左足で冷静に沈めダメ押しゴール。2ー0で流経大を退け、後期リーグ10試合目にしてついに初勝利をもぎ取った。
▲後期初勝利を収め、安堵の表情を浮かべる専大イレブン
しかし、インカレ出場権獲得を争う7位・東洋大が法大と引き分け、勝ち点1を上積みしたため、残り1試合で勝ち点差は3に。次節、専大が勝利し、東洋大が敗れれば勝ち点では並ぶものの、得失点差が13あるため、逆転でのインカレ出場権獲得は非現実的なものとなってしまった。長いトンネルは抜けることができたが、勝利を手にするにはあまりにも時間がかかりすぎてしまったようだ。
順位 チーム名 勝ち点 得失点差
7 東洋大 29 2
---------- インカレ出場圏内 ----------
8 流経大 27 -11
9 専大 26 -11
以下、試合後インタビュー
源平貴久監督
試合を振り返って―
「後半は上手くやれた。2か月半ぶりに勝てたのでとりあえずは良かったが、時すでに遅し。東洋大とはどうしても得失点差があるので、可能性としては限りなくゼロに近い」
相手を無失点に抑えられたことについて―
「向こうも似たような順位で調子が悪くて、お互いに上手くいっていないなかでのゲームだったというところが大きいと思う」
マンオブザマッチの中杉について―
「一生懸命守備もして、チームのために走っていた。真面目な選手なので、その努力が報われたと思う」
今季初出場の鈴木龍について―
「非常に技術のある選手。練習試合で良い動きをしていたので、今日のリーグ戦でも起用してみた。『止めて蹴る』という技術がしっかりしているので、周りが動きやすくなる」
後半はその鈴木龍と岡本を中心にボールを支配できていたが―
「そう思う。ただ、岡本がもう少し前に突っかけながら相手を外せればよかったが、後ろにボールを下げすぎて危ないシーンもあったので、そこは課題になってくる」
最終節に向けて―
「最後は勝って終えられるように頑張りたい」
▲今季初出場の鈴木龍は指揮官も納得の安定したプレーを披露
中杉雄貴
試合を振り返って―
「今日は試合前からみんな気合が入っていて、絶対に勝つという気持ちで臨んだ。それが結果にも結び付いてよかった」
自身のゴールについて―
「ハーフタイムに岩淵(弘幹)コーチから『もっと積極的にいけ』と言われていて、積極的にシュートを打つように意識した。そういった気持ちの部分がゴールにもつながったのだと思う」
絶妙なコースへのシュートだったが、狙って打ったものだったのか―
「思い通りというわけではなくて、雰囲気というか、風に乗ったというのもあって良いコースに飛んでくれた」
夏の総理大臣杯以来、久々のゴールとなったが―
「最近はスタメンで出られなくて、チームに貢献できない時期が続いていたので、ゴールという形で勝利に貢献できてよかった」
源平監督は『守備もできて、真面目な選手』と評価していたが―
「自分は上手いプレーができる選手ではないので、そういったところで少しでも貢献できたというのならよかったと思う」
しばらく勝てない時期が続いたが―
「勝てないなかでも全部が悪いわけではなくて、良い部分もあったので、そこは前向きに捉えながら悪い部分を改善していった」
最終節に向けて―
「インカレ出場は数字的に厳しくなってしまったが、今季を締めくくるという意味でも、チーム一丸となって最後に勝利できるように1週間取り組んでいきたい」
▲ボールをキープしながら、前線へ駆け上がる中杉。値千金の決勝点を挙げ、この試合のマンオブザマッチに選出された
小林岩魚
試合を振り返って―
「先週勝てなくて、インカレ出場の可能性もガタンと落ちてしまい、モチベーション的にも難しかったが、そういったなかでも良いアプローチができた。最初は少し固くなって、攻撃面で相手をリスペクトしすぎてしまったが、後半は気持ちを入れなおして最後まで粘り強く戦えた」
後半に主導権を握れた要因は―
「攻撃の部分で『もっと自分たちのやりたいことをやれ』と言われた。自分たちにはもう後がなくて、開き直って攻めるしかなかったので、そこを全員で共通意識をもってプレーすることができた」
相手を無失点に抑えられたことについて―
「やはり気持ちの部分が大きい。球際に強くいく、最後に足を出すなどといったところは、ずっと心掛けていたことだが、なかなかプレーで表現することができていなかったので、今日はそれを守備の選手だけでなく、前線の選手も含めて全員で実践できたことが無失点にもつながった」
最終節に向けて―
「数字上は厳しい状況だが、何があるかわからないので、最後に全員で今年やってきたことをすべて出せるように良い準備をしていきたい」
▲左サイドで攻守に奮闘した小林
(藤森崚祐・文3)