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「アミノバイタル®」カップ2018 第7回関東大学サッカートーナメント大会
《兼総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント関東予選》
順位決定戦 vs流通経済大学体育局サッカー部
7月20日(金) 18:00 Kickoff
@龍ケ崎市陸上競技場たつのこフィールド(茨城県龍ケ崎市)
専大 1-0 流経大
▲値千金の決勝ゴールを挙げた郡。歓喜の咆哮がたつのこの夜空に響き渡った
勝てば無条件で総理大臣杯(8月31日~9月9日、大阪)への出場権が得られる駒大との準々決勝で完敗を喫し(●0-3=7月18日、味の素スタジアム西競技場)、順位決定戦へと回ることになった専大。負ければその時点で全国行きの可能性が潰えるという絶対に負けられない戦いの相手は、昨年度の全日本インカレ王者・流経大。前期リーグ開幕戦(〇2-1=4月7日、味の素フィールド西が丘)では劇的な逆転勝利を収めたが、この日の舞台は流経大がキャンパスを構える茨城県龍ケ崎市。応援団の人数では圧倒的に劣る完全アウェイのなか、全国“最後の切符”を賭けた一戦に挑む。
以下、スターティングメンバー(4-3-3)
GK 1 塚田匡壮(商2・都文京高)
DF 8 河上将平(人間科3・東海大学付属静岡翔洋高)
DF 3 西村慧祐(法3・習志野高)
DF 4 大西拓真(商4・都砂川高)
DF 6 小林岩魚(法4・甲府第一高)
MF 15 鹿沼直生(経済3・静岡学園高)
MF 7 葛谷将平(経済4・大津高)
MF 27 郡紘平(商2・徳島市立高)
FW 11 中山克広(経済4・麻布大学附属高)
FW 17 遠藤翔太(経営2・広島皆実高)
FW 10 氣田亮真(文3・千葉敬愛高)
▲運命の大一番に臨む選ばれし11人
源平貴久監督はこの背水の陣に、前期リーグで登録メンバー入りこそしていたものの、出番なしに終わったMF郡をスタメンに抜擢。巧みなボールコントロールが武器であるこの2年生テクニシャンがいかにボールに携われるかが勝負の鍵になりそうだ。
最初に決定機を迎えたのは専大だった。前半3分、右サイドを突破したFW中山のパスにFW遠藤が抜け出し、フリーでシュートを放つも、相手GKが身体を投げ出しブロック。いきなりの先制とはいかない。その後は流経大に主導権を握られ、前半だけで9本ものシュートを浴びるも、GK塚田の好セーブなどもあり、無失点でこれを耐え凌ぐ。
試合の均衡が破れたのは後半立ち上がりの6分。DF小林が左サイドからゴール前へと上げたクロスは相手DFが一度はクリアするも、そのこぼれ球が郡の元へと転がる。ボールを拾った郡は迷うことなく右足一閃。狙いすました一撃はゴール右隅へ突き刺さった。ボールがゴールネットに収まると、郡は一目散にベンチメンバーの元へ。タッチライン際で歓喜の輪が広がった。
▲決勝点を挙げただけでなく泥臭いプレーも光った郡は、この試合のマンオブザマッチに選出された
勢いそのままに追加点を狙う専大は後半11分。ゴール前でのこぼれ球に反応した小林がダイレクトで左足を豪快に振り抜く。ドライブ回転のかかった鋭いシュートは相手GKが後ろに下がりながらのビックセーブで掻き出した。3年連続となる総理大臣杯出場へ後がなくなった流経大は選手交代を繰り返し、フレッシュな選手を次々とピッチへ送り込み、猛攻を仕掛ける。専大も虎の子の一点をなんとしても守りきるために身体を張ったディフェンスでこれに対抗。紙一重のところでゴールを許さない。後半アディショナルタイムには相手FWに強烈なシュートを浴びるも、クロスバーに救われた。そして迎えた歓喜の瞬間。試合終了を告げるホイッスルが鳴ると、ベンチメンバーまでもがピッチへとなだれ込み、喜びを爆発させた。
▲試合終了の瞬間。途中出場のFW中杉雄貴(経営3・追浜高)が渾身のガッツポーズ
約1週間で5試合をこなすという超過密日程のなか、まさに総力戦で掴み取った大阪行きの切符。しかし、ここで満足するような彼らではない。悲願の全国制覇へ向けて、緑の戦士たちの夏はまだまだ始まったばかりだ―。
▲DF大西④とMF鹿沼⑮の守備での貢献は計り知れない
以下、試合後インタビュー
源平貴久監督
試合を振り返って―
「駒大とはあまりにも力の差がありすぎた上に、選手たちも疲労が溜まっていたので、少し不安もあったが、やはり一発勝負で勝てたということが全てだと思う」
今大会を振り返って―
「前期リーグの開幕戦でたまたま流経大に勝てたが、正直あの時は最下位も覚悟しなければいけないと思った。でも、今大会を通じてチームとして上手くまとまって、同じ方向を向いてやっていくという感じにはなってきている。ここ2年くらいはそういった雰囲気がなかったが、今年は上向きなチーム状況にある」
総理大臣杯へ向けて―
「流経大は選手層が厚く、総理大臣杯でも優勝できる力のあるチームだと思う。そういったチームから出場権をもらったという形になるので、関東の代表として、最低でも決勝までいけるように、上を目指してやっていかないといけないという責任感を持って大会に臨みたい」
▲主将の小林は弛まぬ上下動で左サイドからチームを支え続けた
小林岩魚
試合を振り返って―
「かなりしんどかった。1点取ってから相手も交代で良い選手を入れてきて、押し込まれる時間が長くなったが、チームで声を掛け合って、強い気持ちを持って最後まで戦えたことが一番良かった」
守備の際に意識していたことは―
「まずはボールホルダーにしっかりアプローチすること。あとは声を切らさないということをベンチからも言われていた」
今大会を振り返って―
「総理大臣杯には3年前にも出場しているが、その時自分は試合に絡めていなかったので、最終学年ということもあって今年に賭ける気持ちは強かった。前期リーグは怪我でほとんど何もしていなくて、その分もチームに貢献したいと思っていたので、こういった結果が出せたことはよかった」
総理大臣杯に向けて―
「なかなか全国のチームと対戦できる機会もないので、そこで自分たちのサッカーをして良い結果を残せるように、しっかり準備していきたい」
▲4年間苦楽を共にしてきた小林(左)とMF下田悠哉(法4・都鷺宮高)
郡紘平
試合を振り返って―
「相手がロングボールを多く使ってくるというのはわかっていたので、僕と葛谷くんがどこまでセカンドボールを拾えるかが重要だったと思う」
自身のゴールを振り返って―
「相手のクリアがいいところにこぼれてきたので、あとは決めるだけだった」
前期リーグは出場機会がないなかで迎えた今大会だったが―
「途中で怪我をしてしまって、1か月半くらいサッカーをしていない時期もあったので、こういうチャンスをもらった時にしっかり結果を出せてよかった」
源平監督から指示されていたことはあるか―
「やはりセカンドボールを拾うことと、こういう絶対に負けられない試合では精神的な部分が重要になってくるので、戦うという気持ちの面で負けないように言われた」
総理大臣杯へ向けて―
「次の早大戦にも勝って、その勢いのまま全国に挑みたい」
▲歓喜に沸くサッカー部のメンバーたち
(藤森崚祐・文3=写真も)