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JR東日本カップ2018 第92回関東大学サッカーリーグ戦(前期)
第1節 vs流通経済大学体育局サッカー部
4月7日(土) 14:30 Kickoff @味の素フィールド西が丘(東京都北区)
流経大 1-2 専大
昨年度のリーグ戦で辛うじて1部残留を果たしたものの、一時は7連敗を喫し最下位に転落するなど不振に陥り、その雪辱に燃えるサッカー部。今シーズンはタイトル獲得を目標に掲げている。リーグ開幕戦の相手は昨年度の全日本インカレ王者・流経大。舞台は散り始めた桜の花びらが舞う聖地・西が丘。新たなユニフォームを身にまとい、今シーズンの行方を占う一戦に挑んだ。
以下、スターティングメンバー(4-3-3)
GK 23 増田将(法4・磐田西高)
DF 16 河上将平(人間科3・東海大学付属静岡翔洋高)
DF 5 坂井淳(法4・広島観音高)
DF 4 大西拓真(商4・都砂川高)
DF 6 小林岩魚(法4・甲府第一高)
MF 7 葛谷将平(経済4・大津高)
MF 15 鹿沼直生(経済3・静岡学園高)
MF 18 下田悠哉(法4・都鷺宮高)
FW 11 中山克広(経済4・麻布大学附属高)
FW 9 岸晃司(経営3・川崎北高)
FW 19 中杉雄貴(経営3・追浜高)
前半の主導権を握ったのは流経大だった。源平貴久監督も警戒していたパワフルな攻撃を前に、前半13分に先制を許してしまう。しかし、ここからが昨シーズンとは違った。その後は、リーグ戦初出場となったGK増田の好セーブやDF坂井のゴールライン上での決死のクリアもあり、前半を最少失点で耐え凌ぐ。
すると後半11分、専大は同点に追いつくことに成功する。MF下田が中盤でボールを奪取すると、FW岸とのワンツーパスから一気に加速し、ゴール前へ抜け出す。下田は勢いそのままに左足一閃。豪快にゴールネットに突き刺した。その後は前半とは打って変わって専大が主導権を握り、指揮官の狙い通り、スピードを生かしたサイドからの怒涛の波状攻撃を見せる。後半39分にはFW中杉の左からのピンポイントクロスにFW中山がヘディングで合わせるも、相手GKのビッグセーブに阻まれた。そして迎えた後半43分。ついに専大は試合をひっくり返す。左サイドをドリブル突破した下田がクロスを上げると、ゴール前でボールを受けた岸が左足でゴール右隅に叩き込んだ。このゴールが決勝点となり、2-1で勝利。試合終了間際の劇的逆転勝利で専大が見事に開幕白星スタートを切った。
この試合のマンオブザマッチに選出されたのは、起死回生の同点ゴールに加え、岸の決勝点もお膳立てするなど、大車輪の活躍を見せた下田。持ち前の推進力を武器に、西が丘のピッチを縦横無尽に走り回るその姿はまさに圧巻の一言だった。
▲同点弾となるシュートを豪快に放つ下田
▲左ウィングのポジションで先発した中杉。自慢の快足を飛ばし、再三にわたり敵陣を切り裂いた。
以下、試合後インタビュー
源平貴久監督
試合を振り返って―
「失点はGKの凡ミスだったが、前半を0-1で凌げたことが大きかった。流経大は球際での強さがあって、前半はそこで負けてしまうことが多かったが、後半には立て直すことができた」
1ゴール1アシストを記録した下田について―
「昨年は怪我やその手術の影響もあって、まともに活躍できなかったが、それでも腐らずに練習していた。本来あそこまで走れる選手ではないが、今日はよく走れていた。彼の努力の賜物だと思う」
得点シーンを振り返って―
「両サイドの足の速い選手を生かしたスピードのある攻撃がウチの持ち味だが、下田の個人技もあって、それを中央でもできたのが1点目。2点目は本来のサイドからの速攻が上手くハマった」
次節に向けて―
「今日の勝利は非常に大きいと思うが、それを生かすも殺すも次節次第なので、勝ち点を拾えるように頑張りたい」
▲互いのゴールをアシストし合った岸⑨と下田が喜び合う
下田悠哉
試合を振り返って―
「やはり西が丘での開幕戦ということもあって、緊張して試合の入りも硬くなるかと思っていたが、意外とみんなもそうでもなくて、しっかりと戦えていたので、勝利に繋がったと思う。先制されてしまったが、個人的には『いける』と思っていた。きっとみんなもそうだったと思うし、1点取れればそのまま逆転できるような雰囲気があったので、下を向かずに戦うことができた」
自身のゴールを振り返って―
「今日はそこまで得点は意識していなかったが、チャンスがあれば狙っていこうと思っていた。そんな中で良いところにボールが転がってきた。前半に1タッチで打つことができずにクリアされてしまった場面があったので、1タッチで打てたことが良かった。チームのために何ができるかを考えて、ハードワークできたことが得点に繋がった」
源平監督から指示されていたことはあるか―
「特別指示されていたことはなかったが、積極的に前に行ったり、相手の裏を取ったりするプレーを期待されているということは言われなくてもわかっていたし、それを実践することができた」
次節に向けて―
「開幕戦で勝つことができたので、今日のように得点やアシストでチームに貢献していきたい」
▲劇的な逆転ゴールを決めた岸。ストライカーとしての役目をきっちりと果たした。
岸晃司
試合を振り返って―
「前半より後半の方が良いゲームができた。何より勝ててよかった」
自身のゴールを振り返って―
「シモくん(下田)がサイドで粘ってくれていたので、自分のところにボールが来ると信じて待っていた。しっかりと集中して打つことができた」
次節に向けて―
「次も勝って、良い流れに乗れるようにしたい」
▲今シーズンから主将を務めるDF小林。精度の高い左足のキックはセットプレーでも武器になる。
▲試合終了後、歓喜に沸く専大サッカー部。最高の形で今シーズンのスタートを切った。
(藤森崚祐・文3=写真も)