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2017.07.04
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スポットライトVOL.2 今春からレギュラーの座をつかんだ野球部・山田克志

専修大学体育会、多くの選手が活躍する中、ある選手に焦点を当てていく新企画「スポットライト」。いつも以上にクローズアップされた選手たちの姿を専スポがお届けしていきます。第2回目は今春からレギュラーに定着した野球部のあの男にスポットライトを当てた。


先月、入替戦で負け越し、2部降格が決まった野球部。誰しもが悔しさを味わった春となり、今春からレギュラーに定着した山田克志(商3・東海大甲府高)もこの悔しさを真っ向から味わった。そこで、その山田に打率3割越えで終えた春季リーグについてやレギュラー定着までの道のりなどさまざまな角度からインタビューを行った。

▲インタビューに応じる山田



― 春季リーグを振り返って

10連敗して悔しいって思いと屈辱を味わいました。1部のチームにあれだけ力の差を見せつけられるとっていう思いがありましたね。


― 初めてレギュラーとして迎えたシーズン

レギュラーで出て、開幕当初はとても緊張していました。打率は悪くなかったんですけどチャンスで全然打つことができませんでした。いくら打率が高くてもチャンスで打てなきゃいけないです。チャンスで打つこともできなかったし、ホームを踏んだ回数も多くないので、やっぱりそこですね。勝負強くいければ良かったですけど。


― 昨秋、入替戦を終えて、なにか変えたことはありますか?

バッティングを変えました。「バッティングが良くなきゃ試合には出れないぞ」と監督に言われていました。守備は元々買われていて、バッティングが良ければ試合に出れると自分でも思っていたのでバッティングを色々工夫して春に向けて良くなるように取り組んできました。具体的には「短くバットを持ってコンパクトに振れ」と監督に言われました。去年までバットを長く持って長打も狙っていたんですけど、監督に「スタイルを変えろ」と言われて、そこから、短くバットを持ってコンパクトに強く振って、良くなったと思います。


― レギュラーとして出るようになった要因はやはりそのバッティングですか?

はい、バッティングですね。まあ守備の安定感っていうのもあると思います。でも、東洋大2回戦の初回に自分がミスをして2失点して、その失点に絡んでしまったというのがすごく悔いがあります。あと、送球っていうのが最近全然ダメで。安定感もなくて強さもなくて、そこは秋に向けて正確性と強さでランナーを刺せるように練習していきたいと思います。


― 春季リーグを迎えるにあたってどんなテーマで臨みましたか?

思い切ってプレーをすることですかね。細かいことを考えずに今までオープン戦や練習でしてきたことを思い切り出そうと思って臨みました。その結果、良い部分も出たし悪い部分も出て、もっとできたなって思うところもあります。


― 春季リーグ前に和田裕生(経済4・福岡大大濠高)主将から期待の選手としてあげられていたのですがそのことについてはどう思いますか?

そう思われることは本当に嬉しいことですね。期待されてるっていうのはスタンドからも感じてて、ミスをして辛い時でも声を出してくれて。東洋大戦でエラーしたときもスタンドから「まだまだこっからやぞ」とか声をかけてくれて、そういう応援のおかげで頑張ることができました。


― 入替戦の雰囲気はどうでしたか?

(リーグ戦とは)全然違いましたね。大学の名前を背負って戦って、2部に落ちるってなって。1部と2部とでは全然違うので、相当プレッシャーはありました。


― 入替戦前の気持ちはどうでした?

マイナスというより、勝てるという自信があったのでやってきたことを出すだけっていう気持ちでした。


― 降格が決まった瞬間はどう思いました?

本当に負けたのかって最初は信じられませんでした。ですが、今はもう秋に向けて頑張ろうって思いだけです。


― 入替戦3戦目、3点ビハインドで先頭として口火を切って平湯蒼藍(経済2・長崎海星高)選手の同点3ランにつなげました。

そこで口火を切ることはできたんですけど、そのあとの9回で池間(誉人、商2・糸満高)が打ってまた追いついて、1アウト2塁で自分に回ってきました。あそこで打っていれば逆転できたわけで自分が三振してしまって、そういうところでの勝負強さっていうのはリーグ戦通してなかったというのが、そこがとても悔しいですね。


― 入替戦を終えて、チームとして

入替戦が終わって秋に向けて全員が同じ方向を向いて、1部昇格ということを目標としてやっていこうと、やっぱり、今までやってきたことで結果が出なかったんだから秋に向けてもっと厳しくやっていこうという話をしました。


― 自分の持ち味とはなんだと思いますか?

なにがすごいっていうのはそんなにないと思うんですけど走ること打つこと守ることをバランス良くできるところかなと思います。


― 試合ではどんなところに注目して見てほしいですか?

『気迫』ですかね。勝ちたいという思いが強いので自然と出てくるんだと思います。高校の時も気迫はあったんですけど、ガッツポーズとか滅多にしなくて、大学に入って変わりましたね。

▲入替戦第2戦で先制打を放ち、一塁ベース上で気迫あふれるガッツポーズを見せた



― 大学に入って成長したこと

バッティング、あとバントですかね。2番とか9番を任せられることが多くて小技ができなきゃいけないので。去年まではバントがすごく苦手で、今年はある程度できるようになってきたかなと思います。コーチや先輩の小野田(滉平、経営4・東京学館浦安高)さんに指導を受けて、良くなりましたね。


― センターへのこだわり

1番やりやすいですね。センターはキャッチャーがどこを構えてるとかが見えるので。ライトやレフトも見えるんですけどセンターが1番はっきり見えて、自分でポジショニングを工夫して守るっていうのは楽しいです。自分が見える分、ライトやレフトに指示を出すことも大事だと思います。


― 身近で尊敬する人はいますか?

同級生ですけど福永(裕基、文3・天理高)です。そんな口には出さないんですけど常に練習していますね。練習してる姿をよく見ているんでやっぱりすごいなと思います。ずば抜けてますね。自分の野球人生の中でも相当すごいっす。絶対に妥協はしないですね。1年の時から感じてて、ライバルとかじゃないんですけどすごいなって思っていました。


― 野球をしている上でここだけは譲れないものはありますか?

相手に負けたくないっていう気持ちですかね。負けず嫌いだと思います。


― 今のチームに足りないもの

投手力、得点力、全部です。あと、全員が同じ方向を向くことが大事だと思いますね。


― 春を踏まえてどんな夏にしたいですか?

春に出た反省を秋に改善できているように。秋にもっとこういうことできたなって後悔しないように夏に全部やりきりたいです。自信を持った状態で秋に臨めるように、夏をやっていきたいですね。


― 現在の目標

1部に昇格すること。自分がどうっていうよりはチームが勝つこと。それで自分がレギュラーとして出て活躍できたら良いと思います。


― 応援してくれた方々に向けて

2部に落ちたっていうのは応援してくれた人たちに申し訳ないですけど応援してもらえることによって自分たちは頑張ることができます。絶対1部に上がるのでまた応援お願いしますと言いたいです。



秋からは2部での戦いが始まる。最短で1部復帰を目指す野球部、そして、ひと夏を越え、さらに成長した山田克志の活躍に期待したい。


(大河原佳也・文3)