最新ニュース
1月19日、平成28年度全日本卓球選手権大会の混合ダブルス決勝が行われ、田添健汰(商3・希望が丘高校)・前田美優さん(日本生命)のペアが昨年のリオオリンピックでメダルを獲得した吉村真晴選手(名古屋ダイハツ)・石川佳純選手(全農)ペアを3-2で下し、2年連続3回目の優勝を果たした。田添は試合後の記者会見で、「相手はメダリストだったので、自分は向かっていくだけだと思った。1、2セット目から思い切ったプレーを心がけ、勢いに乗れたのがよかった」と語った。
▲優勝会見でトロフィーを手にする田添・前田ペア
希望が丘高校時代の先輩後輩コンビが、メダリストを破って連覇を達成した。「厳しい試合が多かった」と優勝会見で振り返った田添。準決勝・決勝ともにフルセットまで試合がもつれた。
【準決勝】
準決勝では時吉佑一(ZEOS)選手・藤井優子(愛媛銀行)選手組と対戦。試合は2セットを先取され、いきなり王手をかけられる厳しい展開となった。それでも連覇のため負けられない田添・前田組は11-8で第3セットを取ると、続く第4セットも11-9で制し、セットカウントを2-2のタイに戻した。最終セットは田添・前田組がペースを握り、最終的には11-4と大差をつけて勝利し、決勝へ駒を進めた。
【決勝】
田添・前田組と吉村・石川組が全日本の舞台で対峙するのはこれで3回目。過去の成績は1勝1敗となっており、田添・前田組が希望が丘高校に在籍していた4年前に対戦したときは3-0で吉村・石川組が勝利している。
メダリストが出場するということもあって、決勝戦は多くの人の注目を集めた。第1セット、田添・前田組は5連続でポイントを獲得するなど、吉村・石川組を圧倒し、11-3でセットを先取、続く第2セットも一時はリードを許したが14-12で連取し、準決勝とは一転していきなり王手をかけた。第3、第4セットは吉村・石川ペアが連取し、じりじりと追いついてきたが、最後は田添・前田ペアが第5セットを11-6で制し、2年連続の優勝を決めた。相手ペアの吉村は回転の強いサーブが持ち味だが、田添は更に強い回転をかけて返すことでサーブに対応した。田添は持ち前の低めに刺さるフォアドライブでメダリスト同士のペアを圧倒した。
▲連覇を達成した田添健汰と前田美優さん 優勝の瞬間、2人は拳を高く突き上げた
記者会見で今後の目標を聞かれ、「3連覇を目指します」と力強く宣言した田添。大会の全日程が終了した22日には今年の5月にドイツで開催される世界卓球選手権大会の代表メンバーが日本卓球協会から発表され、田添・前田ペアが選出されたことが明らかになった。今後の活躍にも注目してほしい。(飛田翼・文2 写真撮影=木村健人・商3)