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2016.09.19
ラグビー

【ラグビー部】【専Sation16号番外編】秋吉絵理香(平27経営卒)インタビュー

9月13日に発行された「専Sation16号」の中の就活ページで秋吉絵理香さんの職業に関するインタビューを掲載しました。


ここでは誌面の都合上、掲載することのできなかった秋吉さんの学生時代から現在に至るまでのお話を掲載致します。


ITの知識は全くと言っていいほど持っていなかったのにも関わらず、(株)スカイアーチネットワークス(サーバー管理会社)営業本部で社会人2年目にして自分らしく、ばりばり活躍している秋吉絵理香さん(平27経営・ラグビー部マネージャー)


<本気を求めて>

高校3年間、ラグビー部のマネージャーをしていた。「大学ではサークルかな」と思っていた。新歓期間、いくつかサークルを見たけど、「なんか違うな」と違和感を抱いた。本気感を求め、出会ったのが体育会ラグビー部。「正直、強いイメージはなかったし、緩くやっているだろうと思っていた」。しかし、1度練習を見に行ってみようと、1年の夏、HPから連絡をとった。そこで元7人制ラグビー日本代表監督・村田亙監督(当時・コーチ)の率いる、本気でラグビーと向き合う選手たちと出会った。

<”マネージャー”>

入部当時、ラグビー部には4年生のマネージャーが2人。すぐに卒業を控えていたため仕事内容を1から教えてもらえる時間はなかった。最初から1人のようなもの。そこで高校時の経験が活かされた。戸惑うことも多かっただろうが、「自分の好きなようにできた」と笑顔をみせた。

マネージャー・主務は様々な人の窓口となるため、対応一つ一つが大切。「チームを背負っている」という気持ちを大切にしていた。

マネージャーとしての、チームのサポート・会場アナウンス等の業務に加え、連盟の副連盟長としての役割も担っていたため、コーチ・監督とのやりとりはもちろん、時にはメディア対応もこなしていた。様々な人と、仕事を一緒にすることもあれば、プライベートで親交のあることも。アルバイトで学ぶ上下関係とは比べ物にならない、リアルな上下関係を身につけることができた。

特に、マネージャーとしては、多くの部員の状況をみて、各々に必要なものを提供するために「常に効率よく動く」ということを頭におき、行動していた。優先順位を一瞬で判断し、行動する力が身に付いた。

就活でも、体育会のマネージャーというだけでも高評価を得ていたと実感した。試合のような独特な緊張感の中でも気を使える、社会の作法も身についていることが評価につながっていた。


<未だに泣ける“1部”を手にした瞬間>

入部当初はラグビーと本気で向き合う人がいる中で、ゆるゆるやりたいという人もいた。そこを村田監督が1部をガツガツ目指す集団へとリクルートした。その過程をみていたからこそ、1部を手にした瞬間は込み上げるものを抑えられなかった。今でも、仕事で辛いことがあった時に、当時のことを思い出して頑張ろうと思える。


<就活が始まっても”部活”が大事だった>

「部活は学生の今しかできないこと。就活はいつでもできる」と考えていた。今しかできないことを大切にしたかったので、本当に行きたいという気持ちのある企業しか受けなかった。3月~7月まで、シーズン真っ盛り。就活とモロかぶりだった。ずっと同じ目標を掲げ闘ってきた仲間の試合は、どうしても見たかった。試合を見るために、サポートするために、「部活があるので……」と採用の途中段階である企業に日程変更を申し出たこともあった。それほど、大切なものだった。

部活が大切だったから、最初に内定を出してくれたところにいこうと決めて、就活を始めた。


<不安>

「自分は部活を優先させて、本当に行きたい企業だけを受けよう」と決めていた。周りとは状況が異なるとわかっていたが、4、5月の周りが内定をもらい始めていた時期は、正直、焦った。しかし、前向きな性格から「なんとかなる」と思っていた。ここで、内定を取れそうな企業に目を向けても、「ESでどうしてもここがいい理由なんて書けない、ましてや面接でそんなこと言えない」と思った。自分の芯は曲げなかった。


<就活のキモ”面接”>

面接用の「カッチカチに固めてきた自分」で臨んでも、面接官にはバレる。なん千人、なん万人の相手をしてきているのだから、かなわない。実際に「そんな建前いいから、本音を話してください。あなたがどう考えているかを知りたい」と言われたこともあった。企業はその人とこの場限りではなくて、ずっと仕事をしていく。建前なんてずっと保たれるものじゃない。そうなったとき、本当の自分を面接の時に見せていなければ、辛くなるのは自分だな、と思った。よく「ご縁があった」とかそう言われるけど、結局、合う合わないなんだから。実際に嘘で塗り固めて採用をもらった人なんてすぐ辞めちゃう。それじゃあお互いの為に良くない。目先のことだけしゃなく、その先を考えて欲しいから、面接では本心をさらけ出してほしい。もし長引いても焦らずにね。


<企業の見つけ方>

名前の知っている銀行、メーカー、ラグビー部をもっている会社、スポーツ推進部のある企業……選択肢はたくさんあった。しかし、ラグビーを仕事にするのではなく、楽しみにとっておこうと考えた。学生時代、連盟として携わっていた中で、2019年W杯委員会の一員に誘われていたこともあり、ラグビーはそこで、仕事は仕事で、と考えていた。そこで何よりも重視したのは”社風”。性格と合う社風をもつ企業を探していた。自分だけでは何もわからなかったため、プロにどんな職種・企業が合うか、リクルートしてもらった。職種としては、マネージャーをしていたこともあり、秘書等を見ていた。最初は”営業”の職に就くというイメージはなかったが、営業がモノを売るだけじゃないということを知り、営業に目を向けるようになった。


<ここに決まったワケ>

こだわった社風としては、1~10まで教わったことをやるというよりは、好きなことを好きなようにやらせてもらえる、こちらに裁量権を持たせてくれる企業が良かった。1年間みっちり研修を行うような企業よりも、ベンチャー気質で現場に立たせてくれるような企業。そんな時に、この会社を紹介された。1年目、2年目の若手社員もバンバン活躍していて社でも生き生きと仕事をしていた。実際にみても楽しそうに働いていた。そんな人がたくさんいた。ここだと思った。

実際に就活を始めた時に決めた「最初に内定をもらった企業に」というところにも当てはまり、入社を決めた。


<IT営業という職>

素の自分を採用してもらったから、いつも通りの自分で仕事ができる。取り繕う必要もない。そのおかげで楽しく働けている。働きたいイメージ通りの会社だった。

ITの知識はほとんどなかったが、やりながら覚えていった。正直、大学でやってきたことなんて関係ない。みんな同じスタートだから、ITだからって気負う必要は全くない。自分でやらせてもらえる環境。そんなところに惹かれたけれど、だからこそ大変なこともある。7月上旬が忙しさのピークで、1人残って仕事をしているときは辛いと感じたこともあった。そんなときも尊敬する先輩たちの背中が自分を奮い立たせた。仕事は仕事、土日は土日とプライベートも充実している。学生の頃は会社の人と遊びに行くなんて考えられなかったけど、今はよく遊びに行く。素をさらけ出している関係だから、プライベートとなっても楽しめる。

<今後のラグビーとの関わり>

2019年ラグビーW杯ファン拡大部員になっている。月1の会議でどのようにしてファンを巻き込んでいくかを話し合い、企画を展開していく。その関連でトップリーグイーストのアナウンスを担当したり、土日は専大やさまざまなチームの観戦をしたりしている。

正直、トップとか代表とかには興味がない。あまりのめり込めない。このメンバーではこの期間しか一緒にプレーできない、だからこそ生まれる『本気感』を感じられる学生スポーツは熱くて好き。


<プライベートの一大イベント”結婚”>

7月7日、某ラガーマンと入籍。7月7日は、昨年内定を決めた日でもあった。結婚しても、何も変わらない。会社を辞めるつもりもない。1年がむしゃらにやってきた。「やっと1人でいろいろできるようになったところだから、まだまだここから」。仕事場では苗字も”秋吉”のまま。「ずっと秋吉だったし、お客さんからも秋吉で覚えられているから」と当たり前のように口にした。

左手の薬指にはキラリと光るものが♡

<理想の人物像>

「臨機応変」を座右の銘としている。何かイレギュラーなことが起きてもその場にあった対応を全うできる人でいたい。これは高校の時、マネージャーを始めた時から意識していること。一瞬の判断が命取りとなる現場にいたからこそ、意識するようになったのかもしれない。


<学生へのメッセージ>

「就活が始まっても、部活を中心にして良かった」と心から思っている。就活はなんとかなるから、今しかできないことを全力でやってほしい。一生ものの部のメンバーを大事にしてほしい。



取材メモ/ 取材中、ボイスレコーダーの位置が変わると自身の座っていた椅子をさりげなくそちらへ寄せた。喉の調子が優れない中での取材だったため、しっかりと音声が記録されるようにと配慮してくださったのだ。こんな細かいところにまでも「気づく」秋吉さんだからこそ、会社でも、取引先からもすぐに信頼を得ることができ、活躍に繋がったのだろう。




次回は佐藤拓未(オ―ストラリアンフットボール部卒・大学職員)です!


お楽しみに!


(文・写真=斉藤葵)




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