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4月6日、東都大学野球春季リーグ対東洋大戦(第2戦)が神宮球場で行われた。第1戦黒星スタートの専大は、勝って明日の第3戦に持ち込みたい。先発・平間凜太郎(経営4・山梨学院附高)は、自信を持って投げることができたと、5回2/3を投げて2失点。自身2部での勝利以来、2年ぶりの勝ち投手となった。1年生の活躍も見逃せない。今日スタメンの1番火ノ浦明正(経営1・れいめい高)、5番DHの平湯蒼藍(経済1・長崎海星高)に加え、出場のチャンスを得た1年生は早くも実力を発揮し始めている。
〈スコア〉
東洋大 | 020 000 020 |4
専 大 | 204 020 01✕ |9
昨日、初めて1部リーグでの登板を果たした平間は、今朝、監督に先発を言い渡された。野球部OB・大野から、電話でアドバイスをもらい臨んだ先発のマウンド。
『まずは先頭バッターを抑えること』
初回、先頭打者にセンターへヒットを許すも、そのランナーの飛び出しを挟み1アウト。その後、落ち着いて打者2人を抑え3アウト。アドバイス通りとはいかなかったものの、その安定感は憧れ大野の姿と重なる部分があった。その裏には昨日同様、専大が先制。1番火ノ浦がセンターへのヒット、2番伊與田一起(経営4・明徳義塾高)がフォアボールで出塁。続く3番福永裕基(文2・天理高)、4番森山恵佑(商4・星稜高)が倒れるも5番DH平湯のタイムリーで先頭2人が還り、2点を先制する。
▲今日も活躍の1番火ノ浦
▲ベンチへ向け、ガッツポーズする5番DH平湯
しかし直後の2回、先頭打者へのフォアボールをきっかけに、内野安打、さらにはタイムリーで2-2の同点に追いつかれ、なおもノーアウト満塁のピンチ。ここで見せたのが先発・平間の粘りのピッチング。春キャンプ中、上下移動の激しかったフォームを修正し、200球投げ込み鍛えた制球力。そのコントロールが光る場面だった。後続を抑え、なんとか同点で切り抜ける。
▲安定したコントロールを見せる投手・平間
平間のピッチングを支えるかのように専大打線は3回、7番山本力也(経営2・熊本工高)と8番金井大和(商3・銚子商高)の連続タイムリー。相手のボーク、エラーと相まって4得点。6-2と勝ち越し突き放した。4回、平間がベストピッチングと話す、対1番阿部(健)(東洋大)。「外に決まり、三振を取れてよかった」この回以降、先頭打者をしっかり打ち取るなど、さらに平間の安定感が増したのではないだろうか。
打線は5回、平湯のフォアボールから6番和田裕生(経済3・福岡大大濠高)のタイムリー2ベースで1点を追加。8番山本(力)のゴロの間に進塁した6番和田が、9番小野田滉平(経営3・東京学館浦安高)のスクイズで1点を加え8-2とし、さらに相手を引き離す。
▲タイムリー2ベースの6番和田
6回途中、代わってマウンドに上がったのは昨日先発の髙橋礼(商3・専大松戸高)。緩急をつけたピッチングで打者を抑えるも、8回、髙橋自身がセカンドへ悪送球。2点を返されるが、専大の流れが変わることはなかった。その裏、9番小野田に代わった池間誉人(商1・糸満高)のセンターへのヒット、さらに1番火ノ浦、2番伊與田がチャンスを広げ、3番福永のタイムリーで1点を追加。9-4で迎えた最終回、東洋大打線をきっちり3人で抑え、開幕初白星を手にした。
明日は勝負の第3戦。早速3戦目にもつれ込むなど、今年も群雄割拠の戦国東都を予告する。
2016年、「Show the Spirits」を掲げる専大野球部。
“魂”の戦いを見せてほしい。
(冨樫幸恵・文2、写真も)
斎藤監督
「1年生と平間がよく頑張った。昨日の投球が良かったから、平間で行こうと思った。速球が良かった。昨日の、あの試合展開になったからこそ、平間の好投が見られて、今日のいい結果になった。1年生は、実力がある。経験を積んでもらう意味でも出場させている。明日も頑張ります」
森山主将
「昨日負けて、後がない状況での今日の試合だった。勝つしかないと思って臨んだ。(昨日の試合後)負けはしたがチームの雰囲気はむしろ良かった。自分の打席については、試合になったら調子は関係ない。必死で打席に入っていた。明日は、勝つことだけ」
平間投手
「昨日の時点で、(先発の)準備はしておけと言われていた。監督から(力の)使い方を意識するように言われたこともあり、大事なところで力を入れるピッチングを心掛けた。(昨日は)1部に上がってから初めての登板で、立ち上がりは微妙だったが、修正できた。そのことが今日の先発への自信につながった。今日は、2年前の春リーグ5月の最終週以来の勝投手。一勝は大きい。それでも今日は最低限のピッチングしかできなかった。髙橋を支えられるだけのピッチングができなければならない。今日勝てたのは自分だけの力ではない。「4年生投手7人が頑張らないと」と思ってやっている。いつもチームメイトが励ましてくれるので、チームがピンチのときは自分が頑張らないとと思った。今年は、自分が大野さんのような柱になるつもりでいる」