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2026.02.16
相撲

【相撲部】 白鵬杯で締めくくり 栩内が競技生活に終止符

〈第16回白鵬杯=2月8日  TOYOTA ARENA TOKYO〉


▲試合後の蒲田勝太監督と栩内


 競技生活に幕を閉じた。大相撲の元横綱・白鵬翔氏主催の白鵬杯が行われた。専大からは栩内陽向(とちない ひなた=商4・弘前実業高)が出場。わずか8名のみ出場できる成人の部男子軽量級に選抜され、高校生から社会人まで優秀な成績を収めた実力者達が集まる大会に挑んだ。

 今年から新たに成人の部が設置され、予選は4人ずつで第1、第2グループに分かれ総当たりに対戦。それぞれ上位2名が決勝トーナメントに進出できる中、栩内は第1グループで戦った。しかし、3連敗で決勝トーナメント進出とはならなかった。

 競技生活に終止符を打った栩内。最後は名誉ある大会で締めくくった。


○ 「チャレンジャーのつもりで挑んだ」全国の猛者達に挑む


 栩内は第1試合で過去に対戦経験のある日体大の田中太一選手と対戦。だが、あっという間にまわしをとられ場外へ持ち上げられてしまう。「1回戦ったことある選手だったので様子を見てしまった」と時間を掛けたのが裏目に出た。


▲開始早々まわしを掴まれた


 続く第2、第3試合では希望が丘高校の小早川賢熱選手、練馬区石泉相撲クラブの奥谷英宗選手と対戦。抜群の実績を持つ相手に対し、初戦の反省から「(自分から)攻めていったほうが相手も躊躇してみながら来ると思うので」と攻めの相撲に切り替えた。優勝した体重別選手権大会(第50回全日本学生相撲個人体重別選手権大会)でも攻める姿勢を意識していた栩内は「攻めることで自分の得意な姿勢にもなりやすくて。いい相撲を取れた」と自分の相撲を取り戻した。


▲競技生活最後の試合は粘るも力尽きた


 しかし、第2試合は一瞬の隙にまわしを捕まれ押し出しで敗北。続く第3試合ではお互いに膠着状態が続き、粘りを見せたが押し返されてしまった。栩内は「最後はあと一歩及ばず負けてしまった」と悔しさをあらわにした一方で調整の難しさも明かした。「10月で引退だと思っていたので、体を作り直すのに苦労した。練習もあまりできていなかった」と準備不足を指摘した。

 それでも「悔しい気持ちもあるけどやり切った感もある」と最後は笑顔を見せた。

 

○競技生活に終止符「自分を成長させてくれたスポーツなので、感謝している」


 栩内は大学4年間について「自分は階級別を重視してやっていた。全日本学生相撲個人体重別選手権大会に出場して(1年次ベスト8、2年次ベスト16の中)3、4年は連覇できたので締めくくりは良かった」とこれまでの歩みを振り返った。 4年間で1番印象に残っている試合は初めて優勝した第49回全日本学生相撲個人体重別選手権大会だという。「まさか優勝するとは思ってなくて。(決勝で)投げた瞬間はすごい気持ちよかった印象がある」と当時の心境を語った。

 飛躍の要因は「筋トレで体追い込んだこと」。「だいぶ力で勝てるようになって。相撲も不利な状態から勝てるようになった」と筋トレが功を制し自分の相撲のきっかけを作った。1番鍛えていた筋肉は胸と足だという。「3分割してひたすらやっていた。実は見た目重視ですけど(笑)、結果も付いてきてよかった」と笑顔を見せた。


▲筋トレが実を結んだ


 相撲を始めたのは小学4年生の頃。元々は柔道をしていたが「小学校の相撲未経験者が出る大会で勝って近くの道場にスカウトされた」ときっかけを語った。専大を選んだのは「(専大の)稽古が自分に合っていて。同じ高校の先輩からの誘いもあった」と相撲をしやすい環境であったことを明かした。

 期待をしている後輩には同じ軽量級で戦った二人(新阜琳太郎/におか りんたろう=商3・鳥取城北高、水野智朗=商2・愛知工業大学名電高)を挙げた。「どちらも全国大会に出ているので、自分に続いて優勝してもらえたら。団体でも専大全体で頑張ってほしい」とエールを送った。

 今後は民間企業で働きながら教員を目指す。「地元の道場とか(出身高である)弘前実業高校に教えに行く予定」と地元で相撲の指導もしていくという。

 最初は「すごく辛くて。部内での役割とか先輩との関係も難しかったので」と大学の相撲は決して簡単な道のりではなかった。それでも「2連覇できたり、白鵬杯に出られたり、すごく自分を成長させてくれたスポーツなので感謝している」と最後は感謝の言葉で競技生活を締めくくった。


○蒲田勝太監督 栩内は「自分で努力ができるタイプ」


 「白鵬杯に選ばれたのがすごいこと」と労った蒲田監督は栩内の4年間について「僕が彼に指導したよりかは自分で努力できるタイプで。なるべくオーバーにならないようにサポートはした。でも勉学も含めて全部本人の頑張り(UNIVASにも表彰される)」と称えた。 

 2連覇したことについても「簡単に言うけど本当にすごい。もちろん重くて大きい人が強いけれど、彼は階級別に絞って、マッチョになって。本当に本人の努力」と努力を強調した。

 蒲田監督は後輩にも栩内を見習ってほしいと話す。「勉強の部分も相撲の部分も後輩にとっていいお手本ができたと思う。これでまた頑張っていければと思う」と後輩への刺激になった。

 4月から新体制がスタートする専大相撲部。栩内の背中を胸に後輩達の活躍に期待がかかる。

 

文=小畑祐人(文2)

写真=臼井千晴(文2)