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〈第29回日本学生ハーフマラソン選手権大会・第78回香川丸亀ハーフマラソン選手権大会併催=2月1日 県立丸亀競技場〉

▲自身初の61分台に到達した丹

▲自身初の62分台に到達した平松

▲同じく初の62分台に到達した田口
今季初のハーフで好記録が連発した。
日本学生ハーフマラソン選手権大会に専大からは7名が出場し、6名が自己記録を更新した。チームトップはダンカン・マイナ(商2・専大熊本玉名高)。1時間1分46秒で自身が持つ専大国際記録を1秒更新した。2番手の丹柊太郎(人間科学・松山商業高)も自己記録を1分39秒更新する1時間1分56秒をマーク。初めて61分台の大台に突入した。
続く3番手の平松龍青(経済3・中部第一高)は1時間2分05秒、4番手の田口萩太(文2・東京高)も1時間2分48秒とそろって62分台に突入し、新体制の初戦は上々の滑り出しを見せた。
〇折り返し地点でアクシデント マイナは自己記録更新も悔しさが残る
箱根駅伝予選会以来のハーフに挑んだマイナは序盤から快走。5kmを14分00秒、10kmを28分05秒とハイペースで通過した。不安のあった足の状態も「大丈夫だった」と自信をもって挑んだ。
しかし、11km過ぎの折り返し地点のところで足を捻ってしまう。「後半はかなりペースを落としてしまった」と反省した。それでも15kmの通過を43分04秒、20kmの通過を58分25秒と1km3分弱のペースで抑えると、専大国際記録を1秒更新する1時間1分46秒でフィニッシュ。更なる好記録を狙えただけに悔しい結果となった。

▲前半は攻めの走りを見せた
初めての丸亀ハーフは「アップダウンが無く走りやすかった。高速コースで簡単に記録が出せると思った」と振り返り、目標タイムは「60分を切ることに設定していた」と攻めの姿勢で挑んだ。練習を通しても「ちょっと(練習は)していて。このまま59分は出せると思っていた」と好記録の誕生に自信があった。
収穫は前半の走りを挙げ「1kmから10kmまで(1km)2分50秒を切れて走ることができて良かった」と理想的なレース展開を見せた。しかし、アクシデントが重なり目標は達成することはできず、「(結果は)悲しかった」と悔しさをあらわにした。

▲アクシデントがありながらも専大国際記録を更新した
翌2日からは再びケニアに帰国し合宿を行う。「3月末に戻って、関東インカレと全日本予選に出る。(10000mの)タイムは27分30秒、(ハーフは)59分を目標にしている」とハーフのリベンジ、10000mの自己記録更新に向けて意気込んだ。今年の目標は「箱根駅伝予選会でシードを取る」ことを挙げた。これまで5000mと10000m、ハーフの3種目で専大国際記録を樹立したマイナ。
2年ぶりの箱根駅伝予選突破へ、更なる記録更新に期待が高まる。
〇丹は61分台に到達 他大を見て冷静に振り返る
目標としていた61分台に到達した。
丹は「ほぼ時計を見ずに、集団の流れに突っ込んで前半を入った」と最初の5kmを14分24秒で通過。だが、10、15kmで「ちょっと中だるみがあってペースダウンしてしまって。周りに集団がいなかったので一人になってしまった」と単独走に苦戦した。それでも「後半は落ちてもなんとか3分ペースにかからないように耐えるという形を想定していた」と1kmのペースを3分前後で維持すると、自己記録を1分36秒更新する1時間1分56秒でフィニッシュ。目標としていた61分台をマークした。

▲身体のケアが結果につながった
61分台を達成できた要因として丹は食事と睡眠の管理を挙げる。「(管理を)1か月徹底したからだと思う。栄養バランスを考えて自分で自炊をして身体づくりをして睡眠も7時間は最低限取るようにしていた」と身体に気を使っていた。
コンディショニングについても「都道府県駅伝が終わってからも治療やセルフケアに毎日1時間かけるようにした」と常に万全の状態を維持して挑んだ。
初めての丸亀ハーフの前には仲の良い具志堅一斗(経営3・コザ高)からアドバイスをもらっていたという。「具志堅から『思ったより自己ベストで通過できるよ』と聞いていたので、周りの流れに付いていったらタイムが出る大会だと思っていた」と走る前は予想していた。しかし「今回は思ったより風が強くて。例年とは少し違った環境やコンディションだったのかもしれない」と理想の環境とはならなかった。それでも61分台に到達。自身の記録に驚きつつも「この大会に何か特別な力があるのかもしれない」と笑顔を見せた。
出場を逃した今年の箱根駅伝は「自分が走れなかった悔しさを一番に感じた。やっぱり箱根のためにこの大学はやっているので。自分の居場所は箱根駅伝しかないと見ていて痛感した」と悔しさをあらわにした。同時に「あの舞台に立っていなければいけない」と改めて自覚をしたという。
1月18日に行われた都道府県対抗男子駅伝に出場した際にも「7区のアンカー区間で周りは各都道府県のエース格で。10000mのタイムは43番だった」と周りと力の差を痛感。「専大の中だけで井の蛙にならずに外を見て他大学との勝負に目を向けないといけない」と他大を見て現状に満足はしなかった。
今後は「立川や全日本のトラックがある。他大学との勝負になってくると思うのでとにかく他の大学の選手に勝つことをテーマにやっていきたい」と対外の相手を意識。箱根路、都道府県男子対抗駅伝での他大に負けないトップランナーを目指す。

▲新副主将は「他大」を強調し、次の大会へ臨む
今年度から副主将になった丹は意見箱の設置を行っているという。「副主将として風通しの良いチームを作りたい。全員からの意見を吸い上げるようなシステムを作っている」とチームをまとめる役割を担っている。「(意見箱の設置で)今まで愚痴で終わっていたものが一つの意見に変えることができている」と成果が出始めた。
走りの面についても「僕がタイムを稼ぐというのと、視座は高く持って、目線は低く持って下の後輩に教えていきたい。自分の背中を見せてついてきてもらいたい」と副主将としての覚悟があった。
常に冷静にレースを振り返り、課題を明確にする新副主将。今後の大会でも後輩にその背中を見せていく。
〇平松も自己記録大幅更新 双子の弟から受けた刺激

▲前半から突っ込む作戦で挑んだ
平松はレース前半からスピードを上げ、最初の10kmを28分55秒という好記録で通過した。「今までのレースは正直、前半は守りのレースというか、あんまり攻めた入りというのはしなかったけれど、今回はせっかくの機会というか、こういった(高速なタイムを記録しやすい)コースでもあるので、前半からビビらず突っ込んでいく作戦を立てて臨んだレースだった」と戦略を明かす。
その後も平松は快調なスピードの走りを見せる。20km地点で少し遅れをとるも、ラストの1kmで1kmあたり2分56秒ペースで迫り上げる。「集団につけたら集団つきたいし、集団が遅かったら自分の走りをしていくというスタイルを取っていこうかなという風に思っていて。結果的にはちょうどいい集団というのがあんまりなかったので、後半はほとんどつかずに抜いていくレースになったという感じだった」と単独でレースを展開した。1時間02分05秒をマークし、「振り返ってみて、実際にそれ(ビビらず突っ込んでいくこと)ができた結果、最初の10kmは28分台で通過することができ、大幅に自己ベストを更新することができて、そこは素直に嬉しい」 と作戦がはまり、自己記録を1分50秒更新する結果となった。
初めて丸亀の地で走り、「思ったよりも風が強くて」と振り返る。「ちょっともったいないというか、もう少しコンディションに恵まれていたら良かったなというのはあった。でも、コース自体も非常に走りやすくて、下りもだいぶ気持ちよく下れたし、上りに関しても緩やかな登りで非常にリズムよく走ることができたので、非常に楽しいレースができて良かったかなと思う」と笑顔を見せた。
今大会に挑む中で、別府大分毎日マラソンを走っていた双子の弟・平松享祐さん(青学大)のことが心の中で浮かび上がったという。「フルマラソンを弟は走っている。レース中、僕はハーフで終わりだけれど、弟は僕の倍を走っているんだなと思いながら、それが頭によぎりながらレースを走っていた」と弟を意識して臨んでいた。
双子の弟は、今年の箱根駅伝で4区区間3位と好走した。その走りを見ていて 、「(箱根駅伝)予選会で負けた時点で今年は箱根駅伝に出られないというのはわかっていたので、そういう意味では結構吹っ切れて、客観的にというか、ファンの目線で箱根駅伝は見ていた。弟の走りにはめちゃめちゃびっくりしたし、感動したし、めちゃめちゃ刺激を受けて。ラスト一年、弟と一緒に同じ区間で可能であれば走りたいという風には思える箱根駅伝だった」 と箱根駅伝4区で兄弟で競い合うことを夢見た。

▲双子の弟の存在が刺激になっている
昨季は全日本大学駅伝予選会、箱根駅伝予選会など多くの公式戦に出走した。「去年は非常に大きく成長できた一年だったかなという風に思うけれど、それと同時に悔しい気持ちが残った1年間でもあったかなという風に思っている」と酸いも甘いもあった1年だった。「1、2年目に比べたら考えられないくらい成長はできていて、全日本の予選4組を走らせてもらったことなど1、2年目からじゃ想定できなかったことができたのは素直に嬉しい。けれど、1つ1つのレースで悔しさを感じてしまったので、嬉しさ半分、悔しさ半分というのがあった1年だった」と真剣に語った。
ラストイヤーとなる今季は、「今年、専修大学は箱根駅伝出場というところ逃してしまったけれど、僕自身は必ず箱根駅伝出場という夢は成し遂げたいし、可能であれば弟と同じ区間を走って、競い合いたいというのがある。目標というか、夢に向かって、最後の一年、できる限り全力でチームに貢献して、箱根駅伝に出場して、シード権獲得というところに向けて貢献していきたいなという風に思っている」 と意気込みを強く誓った。

▲ラストイヤーへ、箱根駅伝への思いを綴った。
双子の弟から刺激を受け、自身のさらなる高みを目指す3年生ランナー。今後も彼の活躍には目が離せない。
〇「背中で見せる」期待の新副主将 田口の力走

▲序盤から中盤まで安定した走りを見せた
新副主将として、走りに期待のかかる田口。目標タイムは1時間2分10秒。レース開始から10km地点まで快調な走りを見せ、10km地点通過まで1kmあたり3分未満のペースに抑えた。「だいぶ序盤までは良くて10kmまでは結構楽に通過できた。10〜15kmは自分のペースでしっかり押していくことができて、結構タイムを狙えたところであった」とレース途中の状態を語る。
だが序盤から中盤にかけてかなり良い走りを見せたものの転倒し、ラスト3km地点で大幅にタイムロスをしてしまう。「平松さん丹さんが前に見えていて、これから追いつけるかな行けるかなという時に転んでしまったので、悔しい。そこからちょっとあまり動きを切り替えることができなかったので、歯がゆいレースだったなと感じる」と悔いの残る表情を見せた。それでも目標タイムには届かずも、自己記録を更新する1時間2分48秒というタイムを叩き出した。
2度目の丸亀の地で挑んだレースではタイムよりも内容を重視していたという。「今回、結構自分の調子が良かったのと、丸亀はハイペースで進んでいくと分かっていた大会なので、最初から突っ込んでいくつもりで臨んだ」とレースプランを明かした。
今大会では普段のレースでは着用している時計を着けず「時計を見てもマイナスしかないなと思ったので、時計をつけずに自分の感覚でしっかり突っ込むことを意識した」と自己記録更新につながった。レースを終えて、「アクシデントもあったのでなんとも言えないところではあるが、まだまだハーフを走るのが下手だなと感じた。ちょっと休憩しながらというか自分の感覚で押すことはできたけれど、15km以降に一緒に走った集団は自分の行きたかったペースよりも少し遅くて、そこで前に出られず、集団を使って上手く走ることができなかった」と反省。「自分なりに今回の入りは良かったなと思うが、もっといいタイムで入っていけたらなと思う。判断能力が課題」と冷静に分析した。

▲新副主将は「持っている以上の力を出し切る1年にする」と意気込む
昨季は「一年を通してあまり上手くいかなかった年だった」と振り返る。「去年の箱根が結構ボロボロで終わってしまって、自分なりにこの一年、他の大学の主力の選手たちに勝つために色々頑張ってきたつもりではあった。しかし、振り返ってみると、自分なりに考えてきたことをやってきた意識や取り組みが全部、他のシード圏内の大学の選手に比べて一回りレベルの低いことだったなということを実感した」と唇を噛み締める。「3、4年目でしっかり箱根上位で戦うということを考えて、2年目でしっかり自信持てるような結果を出すことが自分の中では必須だったが上手くいかなかったので、悔いの残る勿体無い1年だったなと思う」と悔しさを胸に刻んだ。
今年の箱根駅伝を見て「今年走った選手とかを見ていて、持ちタイムとかもやはりあると思うが、本当に上位で走る選手はそういうのにとらわれずに頭のネジを外して、自分の実力以上のものを発揮している。本場の爆発力が区間賞を取るためには必須だなと思った」と気づきがあった。「実力をつけていくことはもちろんだが、自分の決めた大会で持っている以上の力を出し切る力を今年一年でつけていきたい」と昨季の悔しさを糧に走り出す。
来月8日の立川ハーフでは「去年は結構が調子悪い中で出場して入りの10kmで遅れてしまい、何をしていたんだろうという走りをしてしまった。今年こそは予選会個人60番台以内という目標を達成するために、予選会と似たコースでしっかり63分台とかそのあたりでゴールすることが目標。チームみんなで出るレースなので、そういった面でもしっかりしていきたい」と目標を明らかにした。
今季より副主将に就任する田口。「去年、予選会で落ちてしまって、チームの雰囲気が落ち込んでいるようなまずい空気が全体的にある。どうにか空気を変えなきゃいけないというところで副主将になったので、チームを箱根に連れて行き、戦えるチームにするというところで第一に声掛けをやっていこうと考えている」とチームの士気を高める。新副主将は「プラスで、自分の背中でも見せなきゃいけないと思う。これまでよりもチームのみんなから見られる立場になるので、自分の発言に説得力を持たせるために自分の結果にはこだわっていきたい。結果を出して、みんながついてきてくれるような副主将になりたいと思っている」と強く誓った。
〇長谷川淳監督 一問一答
――今大会のレースを振り返って。
「全体的に高速のレースの中でしっかり対応して選手たちは走ってくれたと思います」
――マイナについて。
「マイナは正直59分台を狙っていた中で風もあったのでちょっとタイムは伸びなかった部分はあると思っていて。でも、前半しっかり入っていった中でターンのタイミングで右足首がちょっと痛くなったという風に言っていて。もう少しスピードに対応していかないと59分台には届かないのかなと思います」
――丹、平松、田口について。
「彼らも61分台を狙っていた中でイメージ通りに走ってくれたと思います。前半の入りもある程度イメージしていて、聞いていたラップと同じくらい入っていたので、すごく再現性の高いレースをしてくれたと思います」
――レースの収穫は。
「丸亀は下り基調のコースとは言え、しっかり前半入っていって後半に粘るっていうレースなので。あとは他の強いチームの選手たちと学生ハーフの中で走って順位が出るので、(今回の結果は)一つ自信になったのではないかと思います」
――新チームに求めるものは。
「ハーフのタイムは持っている子が多いので、そこを自信にしてもらって、先輩や箱根駅伝でその力を見せて欲しい。そのために(力を)出せるようなトレーニングやコミニケニングをしてもらいたいと思います」
――ハーフに求めるタイムは。
「やはり今はもう早いので61分台は狙ってもらいたいのと、主力は62分台で抑えてもらいたいという思いはあります」
――箱根駅伝の関東学生連合チームのコーチとして感じたことは。
「やはり本番の発揮能力をする力が強い選手が多いなというのと、陸上が本当に好きで(陸上を)突き詰めている感じを受けました。各選手が向上心の強い選手が集まっていました。当然、競争力が高い選手だし当たり前だと思いますが、楽しみながら強くなっていると思いました」
――今後に向けて。
「今後は立川ハーフがあります。こちらが肝になる大会なので、インカレであったり全日本大学駅伝の選考会であったりと、主要大会が続くので合わせてミーティングをする必要があると思います。もう一回、62分台、63分台の走りを見せていければと思います」
〈結果〉
第29回日本学生ハーフマラソン選手権大会
31着 ダンカン・マイナ(商2・専大熊本玉名高) 1時間1分46秒 (専大国際記録)
36着 丹柊太郎(人間科学3・松山商業高) 1時間1分56秒 (自己新)
40着 平松龍青(経済3・中部大第一高) 1時間2分05秒 (自己新)
72着 田口萩太(文2・東京高) 1時間2分48秒 (自己新)
87着 中西慶士郎(経営2・比叡山高) 1時間3分04秒 (自己新)
127着 髙木崚平(経営2・洛南高) 1時間4分28秒 (自己新)
137着 上山詩樹(経済3・敦賀気比高) 1時間4分51秒
文=小畑祐人(文2)、田上咲笑(文2)
写真=田上、君嶋悠樹(経済2)

