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<第37回学生選手権大会Division1競技部門女子=12月14日 高崎アリーナ 166.0点>
野球部やアメリカンフットボール部などの体育会部活の試合に駆け付け、エールを送り続けている全學應援團チアリーダー部「BLASTS」。彼女たちには応援する以外に、“競技チアリーディング”の選手としての顔がある。組体操のような協力技である「スタンツ」やバク宙などの個人技を指す「ダンブリング」、キレのある動きの「モーション」、「ダンス」等を組み合わせて競う、2分30秒に迫った。
BLASTSは年に4回ほど、大会に出場している。今大会(インカレ)は、1年間の締めくくりとなる試合かつ、4年生の最後の大会である。ノーミス、全上げを目標に演技に臨んだ。
専修大学の名前がコールされ、16人がマットの手前で円陣を組む。お決まりの言葉を全員で口にし、互いの背中を叩くことで士気を高めた。

▲円陣で気合を入れる
チーム名やメンバーの名前が選手席や観客席から飛び交う中、元気よく手を振りながら登場し、各々持ち場についた。力強い掛け声で曲がかかり、演技が始まった。
まず、ベースらがトップを高く飛ばし、トップが空中を舞う「フリップ」を3基ともに華麗に決める。その直後、全員が一度に披露する個人技のジャンプも鮮やかに決め、良いスタートを切った。

▲足をしっかり開き切り、地面とほぼ水平に跳んだ
続いて、マットを斜めに使ったダンブリングを披露。その後は連続してスタンツにチャレンジした。4基それぞれ、トップが回転しながら上がる技の「ハーフリバ」、「フルリバ」から、決めポーズである「アラベスク」を決め、笑顔を見せた。

▲アラベスク。どんな時も笑顔を絶やさない

▲モーション
中でも盛り上がったのがチームカラーのコール。2-2-1の「ツーハイ」からトップが跳んで3層目につく「オノカツ」を決めたメンバーの掛け声に合わせて、「Green」や「White」を観客でコールし、会場が一体感に包まれた。


▲演技内一番の盛り上がりを見せた
その後も落下することなく、技を決め切る。ダンス前のヒールツイストでは、選手たちから「やった」の安堵声が思わず漏れた。全上げ成功の喜びに包まれる中、ダンスパートに突入。4×4の隊列で息の合ったダンスを披露し、観客たちに笑顔でアピールした。
最後の大技、メンバー全員でつくる2-2-3の3層ピラミッドも一つ一つの動きを丁寧にこなし、無事に成功。選手たちは満足げに手を振りながらマットを後にした。

▲笑顔で技を決め切った
8月に行われたJAPAN CUP2025日本選手権大会を上回る166.0点をマークし、17位となった。
今大会キャプテンの渡邉この葉(経済3・岡山学芸館高)は「目標にしていた、全上げができたことが一番(良かった)」と演技を振り返る。点数に関しては「170点が目標だったので、超えられなかったのは残念」と悔しさを見せたが、「練習で出なかったものが、本番では出せた。4年生の引退にふさわしい演技ができた」と2分30秒を総括した。
閉会後には下級生たちから4年生に向けてサプライズがあった。その中で4年生から、後輩たちにエールが送られたという。渡邉は「(私は)来年も継続してキャプテンを務めるので、来年のことを話した。先輩たちが抜けて、ほとんど初心者の集まりになってしまった。それでも『難しい技に挑戦してほしい、妥協せずに楽しんで』」と声をかけてもらったと話す。

▲4年生(左)から3年生(右)に一人ひとりエールが送られた
新チームは既に動き出している。4年生たちからもらった「やる気と努力があったらできる」という言葉を胸に、「ノーミス・全上げを当たり前にする」とキャプテンは誓った。

▲これからも彼女たちの活躍から目が離せない
文=大竹瑞希(文3)、写真=倉林光琉(法2)

