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〈第3回全日本大学バスケットボール新人戦=7月11日 駒沢オリンピック公園総合運動場 屋内球技場 専大70ー73京産大〉
▲肩を落とす選手たち
目標のベスト4進出は叶わなかった。決勝トーナメントを迎えるも、関西地区2位の京産大に惜しくも3点差で敗れた。試合開始直後から両者互角の攻防が続いたが、第3Q終了時点に61ー58と専大が一歩リード。しかし、第4Q冒頭に立て続けに得点を決められ、逆転を許してしまう。古山幸聖(文1・桐光学園高)と後藤宙(商1・美濃加茂高)が奮闘するが、相手の勢いも止まらない。3点を埋められずに迎えた残り数秒、黒島祥太(経済1・北陸学院高)が果敢に3ポイントを狙うもリングに弾かれ、70ー73で試合終了。わずか8人で挑んだ新人チームの戦いは幕を閉じた。
前半は良い立ち上がりを見せるも、ソロモンレイモンド選手のシュートブロックや3ポイントの連続得点で主導権を握りきれない。しかし、第2Qに入ると、笠木憂生(経済2・八王子学園八王子高)、服部晄汰(経営1・桐光学園高)、黒島が立て続けに3ポイントに成功する。また、相手のファウルも重なり2点リードで後半へ折り返す。
▲後藤はお洒落な背面パスで会場を沸かせるなど、11得点8リバウンド7アシストで貢献した。
第3Qは、古山が留学生相手にも怯まずドライブで切り込み波に乗る。しかし、3点リードで迎えた第4Q、高さのミスマッチなどで開始早々に再度逆転されてしまう。その後は後藤と古山が着実に点数を重ねるが、あと3点が重くのしかかる。試合終了間際、決まれば延長戦にもつれ込む状況で黒島が3ポイントを打つも惜しくも得点には至らなかった。
▲バスケットカウントの判定が下り、フリースローのチャンスを得た古山
▲最後のシュートを託された黒島は、7得点7リバウンドを記録した。
古山はチームハイの21得点9リバウンドを挙げたが、半分ほどのフリースロー成功率に課題が残った。「ずっと接戦だったので決めなきゃいけないという気持ちだったが、細かい部分の実力が足りていなくてシュートで落としてしまった」とミスを悔やんだ。一方で、「そこはもう練習するしかない」と前を見据えた。
▲古山は「リーグ戦になると試合に絡める時間が短くなってくると思うので、その短い時間で自分ができることを発揮していきたい」とも意気込んだ。
フル出場を果たした笠木はこの結果に悔しさを露わにしたが、「関東新人、新人インカレはすごい楽しかった。このメンバーでやるのはこの大会で終わるし、来年になったら自分は3年で出れないので。日常でもよく一緒にいたのでそういう部分も心強かった」とチームメイトへの感謝の言葉を口にした。
▲「アピア(パトリック眞=商2・福岡第一高)の凄さを感じたし、自分の足りない部分も分かった試合になった」と振り返った。
▲アピアはウィリアム・ジョーンズカップに日本代表として出場中のため、新人インカレは欠場となった。
佐々木優一監督は「負けたくない気持ちをしっかり見せてくれた。ただ、決めなければいけないシュートが入らず、リズムを継続できなかったのは悔やまれるが、少ない人数で頑張ってくれた。留学生がファウルアウトする状況まで追い込めたし、ガードの選手たちはきつい中でも走り抜いてくれた。本来のポジションではないところでプレーした選手もいた中で、チームファーストで戦えたのは称えたいし、勝たせてあげたかった」と悔しさをにじませた。
1か月後には3、4年生も合流し、秋季リーグ戦が開幕する。佐々木監督は「戦力が抜けて厳しい部分はあるが、上級生も自分たちのバスケットをリーグに向けてやってきている。バスケットはかなり変わるが、自分たちの良さを出した“新しいうちらしさ”を出せるよう、良い1か月を過ごしてリーグに入れればと思う」と戦い方を一新するSOARERSに期待がかかる。
文・写真=髙野葵葉(文4)