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JR東日本カップ2024 第98回関東大学サッカーリーグ戦3部
第5節 VS東京経済大学体育会サッカー部
5月19日(日) 14:00Kickoff
@生田北グラウンド(川崎市多摩区)
専大 1–0 東経大
得点者 道白(P)
第5節は東京経済大学と対戦し、1-0の白星を挙げた。前半から相手を圧倒する専大は数多くの決定機を作り出すが、決めきれない。後半に入っても攻めあぐねる時間が続いたものの、途中出場の道白が後半37分に自ら得たPKを決めて先制。その1点を守り切って今季初の連勝を達成した。一方で前節、前々節と同様に流れの中から得点を奪うことはできず、決定力不足という課題が明白になった。
▲道白の大学初ゴールが決勝点に
〈試合前情報〉
直近のリーグ戦からのスタメン変更は4名。日隈、棟方、山本、仲本が外れ、ラングフォード、戸田、山下基、佐藤が入る。
以下、スターティングメンバー(4-2-3-1)
GK 21 上林 真斗 (法2・昌平高)
DF 2 一丸 大地 (法4・東海学園高)
DF 5 松村 厳 (法4・松商学園高)
DF 15 ラングフォード 海渡 (文2・札幌創成高)
DF 4 志村 ぼん (経済2・韮崎高)
MF 13 戸田 大翔 (商3・志木高)
MF 8 藤井 瑛斗 (商4・大津高)
MF 27 佐藤 漣 (法1・成立学園高) 後半14分 OUT
MF 18 山下 基成 (文2・大津高) 後半14分 OUT
MF 10 山下 晶大 (経営4・専大松戸高) 後半28分 OUT
FW 16 伊澤 壮平 (人間科学3・浦和南高)
途中出場
MF 29 道白 優斗 (文1・流通経済大柏高) 後半14分 IN
MF 26 柿沼 弘大 (ネット情報3・聖和学園高) 後半14分 IN
MF 23 田中 幸樹(経済4・東福岡高)後半28分 IN
〈試合展開〉
連勝を狙う専大は序盤から東経大を圧倒。出足の良いプレスからボールを握ると、数多くのシュートチャンスを創出する。前半2分に今季初先発となった佐藤が縦に仕掛けると、左サイドからペナルティエリア内にクロスを送る。山下晶が反応したが、その前でDFにクリアされてしまう。前半19分にはテンポ良くパスをつないでペナルティエリア内に進入。こぼれ球に反応した山下晶が右足を振り抜くも相手のブロックに遭って得点は奪えない。
前半33分にディフェンスラインの背後に抜け出した佐藤がマイナス方向にパスを送ると、走り込んだ伊澤がペナルティエリア内からダイレクトでシュートを放つ。しかし、ここも相手の決死のブロックに阻まれてしまう。さらにその4分後にもビッグチャンスが訪れる。志村が左サイドから素早くスローインを入れると、相手に当たってボールがこぼれる。それに反応した佐藤がペナルティエリア左から右足でシュートを放つが、枠を大きく外れてしまう。絶好の得点機会を迎えるも、「この瞬間だけ緊張した」(佐藤)というように力が入り過ぎてしまって決めきれず、スコアレスで試合を折り返す。
▲前半43分にも佐藤がチャンスを迎えるが、相手のブロックに遭う
後半に入っても攻めあぐねる展開が続く専大は、13分に2枚替えを行う。道白、柿沼をピッチに送り出すと、徐々に単調になりつつあった攻撃に変化が生まれていく。後半18分に柿沼が緩急をつけたドリブル突破からパスを送ると、ペナルティエリア内から伊澤が右足でシュートを放つ。しかし、上手く合わせることができず、枠の右に外れてしまう。
▲伊澤はうまくミートできず
攻勢を強める専大は後半35分に最前線の伊澤のポストプレーからチャンスを創出。右サイドで伊澤が粘って藤井にボールを渡すと、藤井はダイレクトでペナルティエリア内にパスを送る。途中出場の道白がフリーで受けると、華麗なボールタッチから前を向く。そのまま相手DFを剝がそうと仕掛けると、ペナルティエリア内で倒されてPKを獲得する。キッカーは自らPKを得た道白。助走から右足でゴール左下の隅に蹴り込み、先制に成功する。
▲冷静にPKを決めた道白
先制後はこのゴールを守り切って1-0で試合終了。今季初となる連勝と2試合連続のクリーンシートを達成した。一方で今節は相手を大きく上回る13本のシュートを放ったが、3試合連続で流れの中から得点は奪えず、決定力不足という課題が明白となった。
〈PICK UP PLAYER〉
戸田大翔
3試合ぶりに怪我から復帰 プレーの『質』を課題に挙げる
2週間ほど打撲で戦列を離れていた戸田が復帰戦で存在感を発揮。ボランチもシュートシーンに絡む今季のチームの中で運動量を落とすことなく、90分間精力的にプレーを続けた。今節はセットプレーを含めて多くのチャンスを得意の左足から作り出し、「ゲームメイクの面では上手くいった」と試合を振り返る。
「良いボールは蹴れたが、点を取れないと意味がないので。点につながるキックが蹴れたら良かった」と再三あったセットプレーでの得点が奪えずに悔しがった戸田。3試合連続で流れの中から得点が奪えていない中で、「クロス一つとっても手前で(相手に)引っかかっちゃって。そこがしっかりできれば。質の部分でもっと練習からやっていかないといけない」と自身も一つ一つのプレーの質にこだわる姿勢を見せた。先発に定着しつつある3年生ボランチは普段の練習からキックの質を高めていく。
佐藤漣
初スタメンで持ち味発揮 『これからはそのまま自分がスタートで出られるように』
今節は水戸ホーリーホックに帯同してJリーグ初出場を果たした山本隼大 (経済4・名古屋高)がその影響で欠場。その中で、ここまで4試合連続で途中出場となっていた佐藤が左サイドハーフの先発に抜擢された。「良い緊張感を持って入れた」というように武器であるドリブルで存在感を発揮した。
「チーム的に(山本)隼大くんが水戸ホーリーホックの特別指定でJリーグにも出場したって聞いて。代わりってよりかは隼大くんより良いプレーをするってことを考えて。これからはそのまま自分がスタートで出られるように良さを出すことだけを考えて試合に臨んだ」とルーキーながら堂々としたプレーで攻撃を牽引した。それでも、「ゴールという部分ではゼロで終わってしまったのは悔しい。あの瞬間だけ緊張した。気持ちの面も4年間で鍛えていきたい」と前半37分の決定機を逃したプレーを猛省した。
成立学園高校出身の佐藤は同校出身で昨季まで専大に所属した大野来生選手(令6・法卒)の勧めもあって専大入学を決心。1年目からプロ内定を決めた山本らとの熾烈なポジション争いに身を置いている。「(山本のプレーは)いつも参考にもしているし、プロに行って試合に出ているので、自分も歳は離れているが、負けてられないなと思う。毎日練習で良い刺激になっている」とその充実ぶりを語った。
佐藤は「自分も山本隼大くんのようにプロ、特別指定とか入れる選手になれるようになってチームとしては3年までに1部に上げて1部で活躍、日本一を取りたい」と目標を高々に宣言。新たに加わったドリブラーは地道な努力を続け、定位置を争う先輩のようにプロ入りを目指す。
次節は5月25日に生田北グラウンドで明治学院大学と対戦する。
文=竹田一爽(文3)写真=河上明来海(文4)