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〈第19回全日本学生選抜卓球選手権大会 11月25~26日 =岡山県・きびじアリーナ〉
▲10月に優勝したインカレに続いて全国規模の大会で再び頂点に立った出澤
全国各地から優秀な成績を収めた者だけが出場できる選抜大会に専大から6名が出場。女子の部にてエースの出澤杏佳(文3・大成女子)が見事に優勝を果たした。先月のインカレに続いて全国区の大会で頂点に立ち、王者の貫禄を見せつけた。
▲王者の貫禄を十分に発揮した
先月のインカレを制してからわずか1か月で当大会に臨んだ出澤。「この間の大会よりも気合いを入れて、(相手に)向かっていかないとやられる」という気持ちが先行しプレーの力みに繋がった。すると初日の予選リーグでは立命大の田村選手にストレート負けし、2位で決勝トーナメントへ。しかし、この敗戦が自身にとっては大きかった。「それまでは勝ちたい気持ちが強すぎた。(負けたことで)開き直ってのびのびと、自分のできることをしようと思った」と”挑戦者”になったことで気持ちの持ちようが変わった。田村選手は過去2度の対戦でいずれも敗れていた難敵。「”今度こそ勝つために”と全力で臨んだがボコボコにされた。だからこそ開き直れた」と考察し、インカレの際に明かした「自分のできること全てやってでも、負けたのだったら仕方ない」という考え方が活きた。
▲予選リーグでの敗戦で開き直れたことが優勝達成の契機になった
翌日の決勝トーナメント1回戦ではインカレ決勝で相まみえた筑波大の青井選手と激突。「自分は勝てたらいいな、くらいだったのに対して青井さんは緊張して固まっているように見えた」と気持ちの楽さで優り、4-1と危なげなく退けた。この1戦に勝利したことでより気持ちが安定し、「吹っ切れた気持ちで臨んだ試合に勝てたのですごく楽になった」と自信がついた。自らのリズムを生み出し、次々と強敵を倒していった。迎えた決勝も4-0と圧巻のストレート勝ちで見事に優勝。先月に続いての”2冠”を手に入れた。
▲初戦を制した後は勢いに乗り決勝もストレート勝ち。自身のリズムを生み出した
ただ、頂点に立ったものの手放しでは喜べなかった。「嬉しいというより、”もっと気を引き締めないとな”って。これから簡単に負けられないと思った」。今後は他の選手に追われる立場になり、優勝したからこそ得られる視点だった。
▲優勝を果たしたが、嬉しさよりいっそう気が引き締まった。今後も挑戦者の気持ちは忘れない
次に見据えるポイントは1月の全日本選手権。昨年も出場するがランキング入り(ベスト16)を賭けた1戦で惜しくも敗れた。「ランキング入りを目指してやる。まずはそこを目標に頑張る」と誓った。再び”挑戦者”として目覚ましい活躍を見せるべく、まい進する。
文=河上 明来海(文3)
写真=本人提供、小野祐司さん、志水恒太さん(中大スポーツ新聞部)
【その他出場選手】
・男子
阿部悠人(文4・希望が丘):ベスト8
野田颯太(文3・育英) :ベスト16
山下慧(文1・育英) :予選リーグ敗退
・女子
立川朋佳(経済2・進徳女子):ベスト16
陣ケ尾真子(文2・和洋国府台女子):予選リーグ敗退