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〈第99回日本選手権水泳競技大会<水球競技>=10月26日 東京アクアティクスセンター 専大 11-16 IKAI・Kingfisher74〉
日本選手権水泳競技大会<水球競技>最終予選会を2位で通過した専大は、6年連続で日本選手権大会本戦への出場権を獲得。初戦は、日本選手権大会4連覇中の強豪IKAI・Kingfisher74と激突した。第1Pは速攻やカウンターアタックなどの素早い攻撃に苦戦を強いられる。第2Pではファウルを誘発し得点を重ねるも、第3Pは点差を7に広げられ、完全に流れを掴まれる。終盤は粘りを見せ点差を縮めるが逆転は叶わず、11ー16。惜しくも敗退となった。
▲試合前の選手たち
序盤はスローペースな立ち上がりとなる。開始2分で先制点を獲得され、流れが傾き始める。流れを引き寄せたい専大だが、固いディフェンスに苦戦しなかなかシュートチャンスを得点に結びつけることができない。ディフェンス面では、三谷有輝(経営4・金沢市立工業)の好セーブが光るも、カウンターアタックや隙を突かれた素早い攻撃で4連続得点を許す。苦しい状況が続く中、中山弘翔(経済4・埼玉栄)がペナルティースローを確実に決め1ー5。
▲三谷有輝
▲ペナルティスローを決める中山
第2Pは久保勝也(経営3・高知東)が右サイドから力強いシュート決め、勢いをつける。その後、サイドから攻め込まれ得点を許すも、相手のファウルを誘発しペナルティースローを獲得。岡本頼知(商4・鳥羽)、久保が成功させ点差を詰める。更に、久保がシュートフェイントをかけ青山元輝(商4・秀明栄光)にパスを回し、青山がゴールへ押し込むなど見事なパス連携を見せた。
▲久保勝也
▲岡本頼知
第3Pではアシストからのワンタッチシュートや正面からの鋭いシュートなどを決められ王者の強さを見せつけられる。渋井真翔一(商3・富山北部)がミドルシュート、中山が左サイドからのシュートを決めるなど躍動するも点差を広げられ7ー14。
▲渋井真翔一
第4Pでは必死に食らいつき追い上げを見せる。序盤は膠着状態が続き、流れを変えたい専大はタイムアウトを選択。タイムアウトが開けるとすぐに青山が鋭角からシュートを放ち流れを引き寄せる。お互い1点ずつ得点をする一進一退の展開となるも、久保がキーパーの上から放り込むループシュートを決め10ー16。粘りを見せた専大がチャンスをものにする。その後、中山が正面から力強くネットを揺らすが反撃もむなしく試合終了。11ー16で惜しくも敗戦となった。
▲タイムアウト中の選手たち
▲シュートを決めた青山
主将の中山は、今試合について「スコアだけ見ると悔しい結果となったが、日本代表選手が8名いて日本選手権を4連覇している相手にここまで戦えたことはとても嬉しい。(IKAI・Kingfisher74から)4P中2Pを取るという今大会どのチームもできなかったことができたのでよかった。結果よりも自分たちのやりたい水球を最後まで貫き通すことができた。悔しさよりも達成感の方が大きい」と晴れやかに語った。また、予選会から本戦までを振り返り、「予選会は、自分たちの代で連続出場を途切れさせないようにというプレッシャーはあったが、6年連続出場することができたのでホッとした」。「日本選手権本戦では3年連続ベスト4という目標は達成できなかったものの、自分たちの水球をやり切りラストシーズンを終えることができた。満足している」と述べた。
▲喜びを見せるベンチ
4年生は今試合が引退試合となったが、「コロナ禍から始まった大学生活は様々な制限があり、辛いことの方が多かったが、最後まで水球という競技をできたことは嬉しく思う。スタッフ、先輩、後輩と最高のチームメイトに恵まれて僕の水球人生に後悔はないです。ここまで水球という競技を続けさせてくれた保護者には感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました」(中山)と感謝を述べ、最後を締めくくった。
▲「自分たちの水球をやった先に結果がついてくると信じて試合に臨めた。胸を張って専修大学を選んでよかったと思う」(中山主将)
文・写真=鶴本あい(法3)