最新ニュース
〈関東サマートロフィー2023=8月11日~13日、埼玉アイスアリーナ〉
8月12日、埼玉アイスアリーナで関東サマートロフィーが行われた。この日はショートプログラムが行われ、梶本将太(法2・駒場学園)と廣田彩乃(法4・橘学苑)が出場した。共に翌日のフリープログラムの出場は逃したが、豊かな表現力で踊り切った。
▲一つ上の級の選手たちと競い合った梶本
シニア男子SPには梶本が出場した。彼が今回選んだプログラムは「This is the moment」。ゆったりとした曲調に合わせて氷上をしなやかに舞った。序盤のトリプルサルコウでは着氷が乱れ、トリプルトウループでは転倒してしまう。しかし、手足の長さを活かしたダイナミックかつ美しい演技は今シーズンも健在。最後のスピンでは足替えのコンビネーションスピンを決め、華麗なY字バランスが氷上に麗しく映えた。スコアは38.06、最終順位は9位となった。
▲美しくY字バランスを決めている梶本。手足の長さが際立っている
大会の2日ほど前から緊張がほぐれなかったという梶本。「良い結果を残したいと思うと同時に緊張が高まってしまった」と気持ちがうまく切り替えられなかったことについて反省した。しかし、最近は調子も上がってきていると話す。4月のリリーカップカナガワではここ2年くらい進歩がないと話していたが、今シーズンから新たにトリプルトウループの練習を始めた。「練習では跳べるようになってきて、でも本番では跳べなくて。もっと精度を高めていきたい」と前向きに話した。
シニア女子SPには廣田が出場。ミュージカル「シカゴ」の「ロキシー」のリズムに合わせたステップを軽やかに決めるなど、曲の世界観を存分に表現した。中盤からは仲間からの手拍子が響き、明るい雰囲気が会場を包み込んだ。終盤のダブルアクセルで転倒してしまうミスもあったが、終始笑顔で演じきった。スコアは38.33で全体の7位に入ったもの、6位までに与えられるフリーの出場権を逃した。
▲フリンジが特徴的な衣装で出場した廣田
「自分のスケートが変わるきっかけになった曲」として高校時代のプログラムを選択した。全体的にハードなプログラムであるが、直前まで行っていた合宿で肩を痛めてしまい、転倒したダブルアクセルを練習できないまま試合に臨んでいた。「自分の中では割と出来た方かなと思う。仕方ないというか、やりきった感じ」と今プログラムについて振り返った。前回と今回の大会を踏まえてプログラムを使い続けるか決める予定だった廣田。今後のプログラムはコーチと相談する。「最初から最後まで通して練習が出来るように、ステップやスピンを抜かずに試合と同じような練習が出来るように頑張りたい」と次戦への意気込みを語った。
▲演技の最後まで笑顔を絶やさなかった廣田
共に悔しい結果に終わったが、まだシーズンは始まったばかり。今回新たに見えた課題を胸に、次戦以降の大会に挑む。
文=山口由結(文3)、写真=相川直輝(文4)