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JR東日本カップ2019 第93回関東大学サッカーリーグ戦(前期)
第6節 VS順天堂大学蹴球部
5月18日(土)13:00 Kickoff
@東金アリーナ陸上競技場(千葉県東金市)
専大 0-4 順大
前節の駒澤大学戦は前半に先制しながらも、後半に3失点を喫し、連勝とはならなかった。今節の相手は来シーズンに川崎フロンターレへの加入が内定している旗手怜央を擁する順大。現在は3連敗中であるが、力のあるチームであることは間違いない。この強敵から白星を奪取し、上位浮上へのきっかけとしたい。
以下、スターティングメンバ―(3-4-3)
GK 31 中村将 (法4・白根高)
DF 3 加藤慎太郎 (商2・板橋高)
DF 4 西村慧祐 (法4・習志野高)
DF 30 井上詩音 (法1・東海学園高)
MF 8 河上将平 (人科4・東海大付属静岡翔洋高)
MF 2 古屋誠志郎 (法4・市立船橋高)
MF 7 岡本勇輝 (経済4・高津高) 後半35分OUT
MF 14 郡紘平 (商3・徳島市立高) 後半12分OUT
FW 9 岸晃司 (経営4・川崎北高)
FW 38 佐藤圭祐 (文1・市立船橋高)
FW 37 出口大瑶 (商1・清水東高) 後半12分OUT
途中出場
FW 13 鈴木厚太 (商4・飛龍高)
後半12分IN
FW 10 氣田亮真 (文4・千葉敬愛高)
後半12分IN
DF 25 遠藤光 (商1・菅高)
後半35分IN
これまで使用してきたシステムを大幅に変更。DFラインではセンターバックを3枚置き、中盤ではダブルボランチを採用した。また、顔触れもフレッシュなものとなり、1年生のDF井上、FW佐藤、FW出口をスタメンに抜擢。さらに、これまで途中出場が多かったMF郡、そしてGKではこれまで出場していた桐林、塚田に代わり中村がスタメンに名を連ねた。彼らは、ここまで波に乗りきれていない専大の救世主となれるか。
▲ 激しい競争を勝ち抜き、スタメンに抜擢された中村。
序盤はDFラインからしっかりとボールを回す順大に対して、専大の前線がプレスをかけるという展開。互いになかなかシュートまで持ち込めない展開が続いたが17分、MF岡本のパスを受けた郡が強烈なミドルシュート。しかし、これは惜しくもバーに嫌われ先制とはならない。すると27分、自陣の左サイドでのミスから相手にボールを奪われると、そこからシュートまで持ち込まれ先制点を献上。前半のうちに追いつきたい専大は41分、MF岸のパスを受けた出口がペナルティエリア手前からシュートを放つも、わずかに枠の左へ逸れる。逆に直後の42分、中央を崩されて失点しリードを2点に広げられてしまう。このまま前半は終了。終盤にゴールを奪われ、悪い流れのまま試合を折り返すこととなった。
後半、何としてでもゴールを奪いたい専大が攻勢を強める。12分には、FW氣田とFW鈴木を同時に投入し攻撃の活性化を図る。すると16分、左サイドを崩し、代わって入った氣田がグラウンダーのクロス。しかし、ここは相手ディフェンスに阻まれる。さらに20分、佐藤が右サイドを突破しペナルティエリア右から低いクロスを中央に送る。だが、ボールに勢いがなくここでも相手に防がれる。
▲ 積極的な仕掛けを見せる佐藤。
その2分後には右サイドで鈴木がフィジカルの強さを見せ、そのままドリブルで持ち上がる。しかし、放たれたクロスは味方に合わず、逆サイドへ流れる。相手ゴールに迫るも最後のところで意気が合わず、もどかしい展開が続く。31分には、岸のパスを受けたMF河上が右サイドを突破。ペナルティエリア右からシュートを放つも相手キーパーの好セーブに遭い、ゴールをこじ開けることができない。
▲ 途中出場ながら、前線で体を張り奮闘した鈴木。
得点を奪えずにいると、37分、左サイドから崩されシュートを撃たれる。しかし、ここは中村のファインセーブで切り抜ける。1点を返せば、どうなるか分からない展開がなおも続いたが、39分に一瞬の隙を突かれ旗手にゴールを許す。さらに、試合終了間際にも相手のロングフィードから再び旗手に決められ万事休す。最後の最後で、大きく突き放され、結局0-4でタイムアップを迎えた。
専大 0-4 順大
27分 浮田
42分 長倉
84分 旗手
90分 旗手
前半に2点を先行され、苦しい展開となったこの試合。後半は攻撃の時間が増えるも決定的なチャンスは少なく、シュート計4本という数字がそれを物語っているだろう。だが、収穫がなかったわけではない。1年生の佐藤と出口は初出場初スタメンながら前線で奮闘し、積極的なプレーが光った。彼らにとっては、ほろ苦いデビュー戦となったがこれからの活躍に期待したい。
以下、試合後インタビュー
髙﨑康嗣監督
試合を振り返って―
「全体的に言えばちょっと残念な戦いぶりだった。練習不足でもあるし、自分の指導不足もある。まだまだなところが多いと感じる」
具体的には―
「試合の立ち上がりは、前から奪いにいくシーンが結構多かった。それを継続していきたいと思っているところで、自分たちのミスから失点して消極的になった。結果的に前半の終了間際に2点目を決められて、さらに後ろ向きになって、ずるずると下がってしまった。失点しても後ろ向きにならないという粘り強さは、練習から追求しなければならなかったように思う。練習のときは出来ている場面もあったが、試合でそのようになってしまうということは修正していかないといけない。正直、自分が甘かったと感じている」
それは修正していけるのか―
「修正すべきところは、はっきりしているので直していけると思う。選手達にも話したが、前向きな姿勢はもっと追求していく必要がある。今日に関しては、どこか安全と思わせてしまったのが僕のミスだった。そういうつもりはなかったが、選手がそう捉えてしまっているなら、変えていかなければならない」
フォーメーションを変更したが―
「これからの試合も続けていきたいので、あまり大っぴらにはしたくないが、このフォーメーションの方が選手の特徴がでやすいと感じたので変更した」
1年生が多く出場していたが―
「1年生は練習で調子がよく、思いっきりできている。そういう意味でも、プラスに考えれば今日のように1年生が多く出場して、緊張感がある中で戦ってくれたこと、やろうとしてくれたことはすごく大きいし、良かったことだと思う。結果だけを見れば残念だが、そういった点では次に向けて期待が持てる。そんな1年生がいることが、ありがたいと感じる」
注目選手に挙げていた佐藤について―
「よくやってくれたと思う。動けなくてきつそうな場面もあったが、それでもなんとか歯を食いしばってやれていた。今日は彼としては、分かりやすい試合状況になった。それは彼が一番感じていて、次は何とかしたいという意思が伝わってきた。そういうのを見ると、ここまで試合に絡んでいる1年生が明るい材料になっているのは間違いない」
1年生の出口について―
「全てのセットプレーのキッカーを任せられるほど、キックの質が高く、賢いプレイヤーでもある。佐藤についても言えるが、本当はもっと運動量が多く、その中で相手をしっかりと見てプレーできる賢さを持っている。今日は緊張していてちょっと物足りないところもあったが、それでも彼なりにやってくれた。ただ、これは出口を含めて出場した全員に言えることだが、もっとできるようになってもらいたいという期待はある」
次節に向けて―
「次の試合までは中10日あるので、そこに向けてしっかりと鍛えていくだけ。今日の試合ではプラスの材料もあったので、その部分をうまく伸ばしながら戦っていきたい」
佐藤圭祐
試合を振り返って―
「今日は4失点してしまったが、リスク管理ができていないといったような細かい部分を徹底できなかったことが原因の失点ばかりだったので、もったいなっかたと感じる」
初スタメンとなっが―
「チームに貢献するために、とにかく走るということを意識して試合に臨んだ。ただ、それが結果に結びつかなかったので、次に向けて切り替えていきたい」
監督からの具体的な指示は―
「裏に抜けろということは言われていたので、積極的に狙った。でも、相手のラインコントロールに苦しんでしまった部分もある。後半は少し改善できたが、90分間通してやりきることはできなかったように思う」
今日の自分のプレーに点数を付けるとしたら―
「40点くらい」
その理由は―
「自分から走ろうとしたということは評価できるが、まだチームに全然貢献できていないという感覚なのでそれくらいの点数になるし、チームへ貢献するということが今後の自分の課題だと感じる」
次節に向けて―
「自分はFWなので、結果を残すということを常に意識して、チームの勝利に貢献できるようにしたい」
▲ 鋭いドリブル突破から、チャンスを創出した佐藤。
出口大瑶
試合を振り返って―
「結果的に大敗してしまったので、自分の今日のプレーは納得できていないし、チーム全体としても満足できるようなプレーではなかった。ただ、リーグ戦はまだまだ続くので一戦一戦勝っていきたい」
監督からの具体的な指示は―
「前節とフォーメーションが変わって、前線の3人で崩せるようなプレーができるようにという指示だった。だが、あまり思い通りにできなかったので、次は挽回したい」
今日の自分のプレーに点数を付けるとしたら―
「30点くらい」
その理由は―
「自分の目標としていた得点とアシストを達成できず、チームに貢献できなかったということと、0-4という結果からそのくらいの点数になった」
次節に向けて―
「次の試合を落としてしまったら、チームもどんどん下に落ちていってしまうので、勝つことだけを考えてやっていきたい」
▲ 前線での積極的なプレーが光った出口。
井上詩音
試合を振り返って―
「相手に旗手選手という大学生の中でもスーパーな選手がいたので、彼とマッチアップするときは絶対にやられないようにと意識した。ただ、結果的に2点も決められてしまって、その部分は悔しさが残る」
初スタメンとなったが―
「いつもと違う3バックでスタートしたので、自分の特徴であるビルドアップなどを積極的にやっていこうと思った。でも、相手のFWのプレスが激しく、思い通りのプレーがなかなか出来なかったのでそこは反省材料になる」
次節に向けて―
「守備陣が失点を減らすのはもちろんだが、自分はセットプレーも得意としているので、そこでチャンスを作っていきたいと思う。チームを勝利に導けるような選手になれるように頑張りたい」
▲ 初スタメンとなった井上。果敢な攻撃参加を見せ、チャンスに絡んだ。
(文=一家駿介・文2 写真=乾桃花・文2、男神愛・商1)