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2018.12.15
アメフト

【アメフト部】延長戦の末敗退。無念の2部降格

関東大学アメリカンフットボールリーグ

BIG8-2部入替戦 vs青山学院大学

12月15日(土) 10:45kickoff @アミノバイタルフィールド

専大 17(TB0)-17(TB6) 青学




 リーグ戦を0勝7敗とBIG8最下位で終わった専大GREEN MACHINEは、2部Aブロック1位の青山学院大学との入替戦に臨んだ。何としても勝利し残留を決めたい専大。試合は後半に専大が追いつき延長戦へ進むも、最後は青学のオフェンスを止めることが出来ずにTDを許してしまい、無念の2部降格となってしまった。




1Q

2Q

3Q

4Q

TB

TOTAL

専大

10

17(TB0)

青学

10

17(TB6)




 第1Q、専大は青学の堅い守備を突破することが出来ない。ディフェンスでも青学にランプレーを許してしまい苦しい展開に。じりじりと攻め込まれてしまい、第1Q6分に相手のFGが決まり先制されてしまう。その後も悪い流れを断ち切れず1本のTDを取られ、0-10で第1Qを終了する。



 続く第2Qも専大はファーストダウンを獲得することが出来ず、パントを繰り返す。対する青学は、ランやパスなどで専大ディフェンスを中央突破しゴール前に進出する。副将のDB相原雄飛(法4・知徳高)がタックルなど奮闘を見せるも、流れを変えるには至らず第2Q7分にTDを許してしまい0-17とリードを広げられてしまう。


 だが、ここで終わるわけにはいかない。4年生はこれが最後の試合だ。勝って有終の美を飾るべく4年生が意地を見せる。残り2分、副将のQB田熊諒(経営4・駒場学園高)のパスを受けたRB藪野啓(法4・崇徳高)が敵陣30y付近から左サイドラインを疾走しTDを決める。キックをK蜂屋修平(法2・法政二高)が落ち着いて決め、7点を返した。


▲第2Q、オフェンスの中心となった#12田熊


▲ディフェンスの隙を見つけ、快走する#2藪野



 そのTDから流れに乗った専大は、残り1分に敵陣20yまで攻め込むとK蜂屋がFGを決めて10-17。反撃の狼煙をあげて前半を終えた。



 第2Q終盤にオフェンスで流れに乗った専大は第3Q、守備で魅せた。序盤に2本連続でQBサックを決めるなど相手の攻撃を封じこめる。第3Q5分にはLB石橋銀河(文1・埼玉栄高)が相手のパスをインターセプトし、青学に得点を与えない。


 だが、専大も青学のディフェンスを攻略できない。ランプレーを試みるも隙のないディフェンスを前に進むことが出来ず、得点変わらず勝負は第4Qに託された。



 そして第4Q、泣いても笑っても最後の12分が始まった。専大はまだ青学ディフェンス攻略の糸口をつかめない。青学はQBサックを決めるなど守備で専大を抑え込む。時間だけが過ぎていく。あと7点が、遠い。


 残り6分、試合が動く。鍵を握ったのは4年生だった。


 QB田熊のロングパスを敵陣奥深くでWR小堀陽太(法4・神奈川県立舞岡高)がキャッチに成功する。敵陣残り4yという絶好の機会を得た専大は、次の攻撃でRB佐藤亮介(文3・都立田柄高)がボールを押し込んでTD。キックもK蜂屋が成功し、17-17。ついに試合を振り出しに戻した。


▲難しいボールをキャッチに成功し、得点へつなげた#11小堀


▲TDを決め、祝福をうける#26佐藤



 その後は両チームともに得点を奪えず一進一退の攻防が続く。このままタイブレークかと思われた残り1分、K蜂屋のパントを相手がファンブル。それにいち早くRB植木大晴(経営1・北陸高)が飛びつきリカバーに成功。攻撃権は専大のまま最後のオフェンスへ。


▲見事リカバーした#33植木。1年生ながらオフェンスの要として注目である


 続く攻撃では中央突破を狙い、人数で圧力をかける。そして少しずつ敵陣まで近づいていく。緊迫した展開、残り1秒で時間が止まった。


 ゴールポストまで残り48y。最後のFGのチャンスはK蜂屋に託された。青学の応援席からブーイングが鳴り響く中、運命のキック。なんとこれがディフェンスの手にあたってしまう痛恨のミス。青学のファインプレーで試合の行方は延長戦へと持ち越された。


▲決定的なチャンスも青学のファインプレーの前に阻まれた



 そしてタイブレークへ。タイブレークとは敵陣25yから両チーム通常のオフェンスを1回ずつ行い、点差がつくまで繰り返す。1つのミスが命取りになりかねない重圧に耐え、勝利を飾ることができるか。



 先行は専大。25yからの攻撃だが青学の守備を崩せない。4downで、焦りからかファンブルをしてしまい攻撃権は青学へ。ここを止めたい専大だったが、最後は相手に押し込まれてしまいTDを献上。この瞬間、専大の2部降格が決まった。


▲降格が決まり、その場に倒れこむ選手たち


▲左から#76畠山主将、#12田熊副将、#32相原副将。専大は最後まで戦った




以下、試合後インタビュー



渡辺卓史監督


―試合を振り返って


「リーグ戦の悪い流れを引きずった試合展開になってしまった。前半オフェンスが点を取れず、相手のペースに持ってかれたのが大きい。後半になって何回かインターセプトなどのチャンスがあった。そういう時にオフェンスがエンドゾーンまでボールを運べれば、こういう試合にはならなかったと思う。とにかく今年はオフェンス力がなかった。」


―来年の目標


「目標はBIG8復帰。2年前もそれを誓って1年で這い上がってきた。BIG8だから2部だからってフットボールが変わるわけではないし、フットボールが好きな連中だったら一生懸命やってくれると思う。それでまた強くなって帰ってきたい。」



畠山爽主将(商4・横浜高)


―4年間の感想


「昨年1部復帰を果たしたのにも関わらず、今期2部に落としてしまったのは主将である私の責任であり、OBの方々や後輩に対して本当に謝りきれない気持ちで一杯です。後輩達にはこんな思いをして欲しくないので悔いのないように戦い、また1部のステージに戻ってほしい。」



田熊諒副将


―4年間の感想


「1年2年と降格続きだったグリーンマシーンを、昨年の4年生方の力で1部に昇格してもらったのに、その座を守る事が出来ず1年間しか1部に入れなかったことがOBの方々や後輩に対しての申し訳なさと、とても悔しい気持ちで一杯です。後輩にはこの想いを託し、来年またリベンジして欲しい。」


相原雄飛副将



―4年間の感想


「自分自身、4年間怪我に苦しんできたけど、最後はリーグ戦に全て出場でき、フットボールのできるありがたみを知りました。フットボール漬けの毎日が楽しかったです!」



(文=村山健人・商1、写真=池村友輔・文1、村山)