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第15回全日本学生選抜卓球選手権大会=11月23、24日 愛知県・日本ガイシスポーツアリーナ
全日本大学総合選手権個人の部(全日学)の上位ベスト16の選手、外国人留学生、その他推薦選手と限られた者のみに出場資格が与えられる今大会。全日学とは違い留学生を交えた学生王者を決める大会だ。専大からは男子3名、女子3名の計6名が出場した。なお、全日学で男子シングルス優勝の及川瑞基(商3・青森山田高)はドイツ・ブンデスリーグに参戦のため欠場。
大会1日目、男子予選リーグでは三部航平(商3・青森山田高)が前回大会王者をストレートで下す好調ぶりを見せ予選グループ1位通過で決勝トーナメント進出を果たす。一方で、優勝候補の田添響(商4・希望ヶ丘高)、前回大会4位の郡山北斗(経営4・関西高)がまさかの予選敗退となった。また、女子予選リーグでは順当に勝利を重ねた枝松亜実(人間科学2・山陽女子高)と前評判を覆し予選1位で牧之内菜央(文2・遊学館高)が決勝トーナメント進出を果たした。しかし、優勝大本命と期待された安藤みなみ(商4・慶誠高)が予選リーグ敗退と大波乱が起きた一日目となった。
男子予選Cブロックに登場した三部は、前回大会決勝で対戦しフルセットまでもつれるも2-3で敗戦した坪井勇磨(筑波大)に3-0のストレートで勝利。全勝の三部は、明日行われる決勝トーナメントに向けて弾みをつけた。
▲予選1位で決勝トーナメント進出を決めた三部
女子予選Aブロックに登場した安藤は、今大会の直前までオーストリア・オープン(決勝トーナメント1回戦敗退)、ベラルーシ・オープン(ベスト4)、Tリーグ(トップおとめピンポンズ名古屋《TOP名古屋》に在籍中)へ参戦する多忙ぶり。休む間もなく迎えた今大会では、疲労の色を隠せず自分のミスが続くと集中力を切らした様子の安藤は山本笙子(中大)に2-3で敗退。後がなくなった安藤は、最終戦の笹尾明日香(早大)にネットミスが目立ち1-3と2敗し予選敗退の悔しい結果で終えた。
▲決勝進出を逃した安藤
一方、女子予選Dブロックに登場した牧之内は前回大会3位の徳永美子(早大)に0-2と追い込まれるも逆転して勝利し大金星をあげ予選1位で決勝トーナメント進出。牧之内は「正直、初戦の相手に負けてしまい徳永さんはすごく強いので勝つのは厳しいと思っていました。この時点で決勝リーグは諦めていたので、まさか勝てると思わなかったのでびっくりしています。目標が予選を突破することだったので目標を達成できて嬉しいです」と笑顔で振り返った。
▲今大会一番の大躍進を遂げた牧之内
《結果》
※予選2位までが決勝トーナメント進出
<男子予選リーグ>
Aブロック 予選3位
〇田添3-2宮本(愛工大)
〇田添3-1大坂(高知工科大)
〇田添3-1李(龍谷大)
●田添0-3出雲(明大)
Cブロック 予選1位
〇三部3-0松原(早大)
〇三部3-1山本(鳥取大)
〇三部3-0坪井(筑波大)
〇三部3-2田中(愛工大)
Hブロック 予選3位
〇郡山3-0張(天理大)
〇郡山3-0任(新潟産業大)
〇郡山3-1木村(立命館大)
●郡山1-3張(龍谷大)
●郡山2-3松山(愛工大)
<女子予選リーグ>
Aブロック 予選3位
〇安藤3-0菅沼(中京大)
●安藤2-3山本(中大)
●安藤1-3笹尾(早大)
Dブロック 予選1位
〇牧之内3-1福原(高知工科大)
〇牧之内3-2徳永(早大)
●牧之内2-3若原(中京大)
Gブロック 予選2位
●枝松1-3秋田(中大)
〇枝松3-1趙(淑徳大)
〇枝松3-0尾島(東北福祉大)
〇枝松3-1李(東京富士大)
~選手コメント~
牧之内菜央
―――予選リーグ全体を振り返って
正直予選リーグが好きじゃなく、いつも初戦で負けるとモチベーションが下がってしまうのですが、今回も初戦で一番勝ちたかった相手に自分がリードしながら負けてしまい気持ちが下がってしまいました。しかし、全敗はしたくないという気持ちで2試合目はなんとか勝つことができました。最後の試合は、すごく強い相手だったので向かっていくしかないと思いつつも、その時点でリーグを抜けることは諦めていました。徳永さんとの試合で0-2になった時に、監督に「やり方を変えろ」と言われてそれがうまくいき2-2に追いつくことができました。この時点で予選リーグ突破が確定していたのですが全く知らなくて、勝っても3-2だったので予選敗退だと思ってベンチに帰ったら「1位だよ」と言われたので自分でもびっくりしました。
―――「やり方」は具体的にどのように変えたのですか
私の武器は両ハンド速攻で攻めることなのですが、それだと全部返されてしまい全く決まりませんでした。そこで、0-2の時に緩く返すようにアドバイスを頂きました。正直、普段練習したことがなかったので挑戦でした。感覚的にやってみたらなんとなくできたのでまた一つ成長出来たのかなと思います。
―――決勝リーグへの意気込み
目標がリーグを抜けることだったので目標が達成できたので良かったのですが、全日学ではベスト16で負けてしまったので欲を言えば明日あと1回勝ってベスト8に入れたらいいなと思います。勝ちを意識するといつもうまくいかないので、今日みたいに欲を出さずにリラックスして試合したいです。
安藤みなみ
―――今回の大会を振り返って
疲労があったと言ったら言い訳になってしまうが、体が全く動かず気づいたら試合が終わっていました。去年も海外から帰ってきてすぐこの大会で、全然だめだったがなんとか予選リーグは抜けることができ、次の日から体調が回復したという感じだったので、去年と同じことをしている時点でだめだなと自分の学習能力の無さを痛感しました。
―――ベラルーシ・オープンベスト4という結果について
準々決勝の相手は、陳思羽(台湾)選手で2年前に負けた相手でした。世界ランキング20番台ぐらいの選手で自分でも勝つのは厳しいと思っていたのですが4-2で勝てたので自分にとってもプラスになった試合でした。勝因としては、自分の卓球を前半でできたことが良かったと思います。途中で相手が慣れてしまい追いつかれてしまったのですが、後半もう一度立て直すことができたことが勝利に繋がりました。
次の準決勝の相手は最近強くなってきている芝田さんに2-4で負けてしまったのですが、試合内容としてはチャンスのある内容だったので悔しかったです。
―――全日本卓球選手権(全日本)への意気込み
全日本では2年連続ランクに入っているので、今年もまずはランクに入ることを目標に頑張りたいです。今回情けない試合をしてしまったので、全日本ではしっかりと結果を出せるようにもっともっと練習していきます。
(文=石崎愛奈・法4、写真=石崎、村山健人・商1)