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2018.10.05
ローラー

【ローラースケート部】インカレ 15年ぶりの5回目の男女総合優勝!!!

60回全日本学生ローラースケート選手権(インカレ)10月5~7日、長野市・千曲川リバーフロントスポーツガーデン

 

スピード種目とホッケー種目の2部門で学生王者を決める今大会。専大は、男子がスピード・ホッケー部門ともに優勝し2連覇達成。女子は、スピード部門優勝、ホッケー部門準優勝に輝いた。そして、総合成績では去年果たすことができなかった男女アベック優勝を成し遂げた。男子は43回目の優勝、女子は9回目の優勝、またアベック優勝は平成15年の大会以来15年ぶり5回目と記録尽くしの大会となった。

 

《成績》

男子300mタイムレース

山本天平(文3・船橋芝山高) 優勝

永井尊瑠(経済4・調布南高) 準優勝

 

女子300mタイムレース

川畑有彩(文4・専大附属高) 優勝

渡邊琴絵(文2・専大附属高) 準優勝

 

1600mリレー決勝

女子チーム 優勝

渡邊、牧野有花(商2・専大附属高)、川畑、小山絢子(経営3・北海高)

 

男子チーム 優勝

松原光(商4・岐阜聖徳学園高)、泉京助(経営4・元石川高)、石井佑和(経営4・茨城高)、山本 

 

ホッケー部門

男子 優勝 2連覇

女子 準優勝

 

総合成績

男子 優勝 2連覇

女子 優勝

 

最優秀選手賞 泉京助

最優秀GK賞 植木晃太郎(文3・巻高)

敢闘賞 川畑有紗

 

 昨年優勝し、2連覇が期待される男子ローラーホッケー。準決勝の相手はアジア選抜の選手が所属し急成長中の國學院大学。個人技が光る國學院大をどう攻略するかが重要だ。前半6分、相手チームがペナルティーエリア内でファウルをしたため専大にチャンスが訪れる。フリーシュート(※1対1のドリブルなし。サッカーでいうPKのイメージ)に任されたのは、大学2年次に日本代表に選ばれた経験もある松原。松原は、ゴールの右上隅を狙い確実に1点目を奪う。ここから勢いに乗った専大は同じく前半10分、永井が相手からパック(※ボールのこと)を奪いそのままドリブルで前へ運ぶと相手の一瞬をつき鋭角なコースにシュートを決め2点目を獲得する。後半、相手の攻撃にディフェンスやキーパーの植木がしっかりと守りきり2-0で勝利。優勝へ弾みをつけた。

 

▲フリーシュートを決めた松原

  いよいよ決勝の相手はライバルの立教大学。部員数が専大の2倍以上もいる強豪校の立教大は、組織的なプレーで専大を苦しめる。しかし、前半残り11分、相手がペナルティーエリア外でのファウルによりブルーカードが出されC点(※1対1のドリブルあり)のチャンスとなる。永井はドリブルでキーパーを揺さぶると、左隅に勢いよくゴールを決め先制する。そのまま専大は1点リードを守り切り前半を折り返した。このまま1点を守り切れば優勝が目前に迫る中、試合終了まで残りわずかとなった後半残り5分に立教大にゴールを決められ追いつかれてしまう。誰もが延長に突入かと思った残り1分半、主将の泉がドリブルで一気に前へ切り込むと相手選手を一人かわしながらシュート。見事勝ち越しゴールを決めると、泉のもとへ仲間たちが駆け寄った。応援する部員たちも歓喜でいっぱいのなか、まもなく終了の笛がなると、仲間たちとともに優勝に喜びを爆発させた。

 

 ▲勝ち越しゴールを決め、涙しながら喜ぶ泉と植木

最優秀選手に輝いた泉は「後半残りわずかなところで相手に追いつかれたときは正直焦ったが、追加点を決めることができ主務としてもキーパーとしても支えてくれた植木をはじめ後輩たちに恩返しができて安心した」と振り返った。また、「昨年は達成できなかった悲願の男女アベック優勝ができて嬉しい」と笑顔で喜びを口にした。

 

 男女ともに総合優勝を果たした専大ローラーホッケー部は、ほぼ全員が大学から競技を始めているという点に驚きを隠せない。中には、松原のように大学から始めて在学中に日本代表に選ばれる選手など選手の育成に力を入れているのが専大ローラーホッケー部の魅力だ。

『大学から始めてどうしてそんなにも上達できるのか』ずばり聞いてみた。キーパーを務める植木は「やっぱりチーム力だと思います。キーパーでオリンピックに出場経験のあるコーチ、専大OBの監督の指導の下、定期的なミーティングで話し合いを重ね組織的な戦略を立てて練習することで個人の技術だけでなくチーム全体で強くなることができます。先輩、後輩の仲が良くチームワークが強い専大だからこそ、もちろん努力も必要ですが、初心者からでも日本代表選手に選ばれるぐらい上達できます!」と団結力の強さに自信を感じさせた。

そんな植木も、大学から競技を始めた一人だ。小中は野球、高校はハンドボール部に所属していた植木は、大学で初めてローラースケートに出会う。

「最初はローラースケートと聞いたときはかなり抵抗がありました。しかし、競技を生でみたらかっこよく、部の雰囲気も良く、もとから体育会に入りたかったのでこの部活に捧げてもいいなと思い入りました」と今はすっかりローラースケートに夢中だ。植木の目標は在学中にキーパーの日本代表に選ばれること。来年は4年生のため、チャンスはラスト一年だ。専大ローラスケート部から、日本代表として羽ばたく姿が楽しみだ。


 <選手インタビュー>

1植木晃太郎 キーパー

 

―――國學院戦を振り返って

この1年でかなり力をつけてきたチームだったので、正直1つのミスも許されないぐらいの気持ちで臨まないと勝てない相手だったので、結果は2-0で勝利できて素直に嬉しかったです。チームで練習してきたことが、できたと感じました。個人技では勝てないので、チーム力勝が上回ることができて勝てたのかなと思います。

 

―――キーパーとして危ないシーンはありましたか

ディフェンスがすごく機能してくれたので、個人的に危ないシーンはなかったのかなと思います。後半残り5分のところで相手に攻め込まれてそこだけ若干危なかったかもしれません。

 

―――決勝の試合を振り返って

決勝という舞台では精神状態もいつも違うので、もう1点あれば心に余裕が持てたのですが何が起こるかわからない1-0ではちょっと怖かったです。

 

―――決勝の後半残り5分で追いつかれたときキーパーとしてどういう気持ちだったか

あの時は自分のミスで入れられてしまいました。集中していたつもりだったのですが、どこかメンタルが弱くなっていて、ちょっとしたことでミスをしてしまい気持ち的に下がりそうでした。キーパーというポジションはメンタルがかなり重要なポジションなので、なんとか気持ちを切り替えて、最後までしっかりやろうと思いました。焦りはなかったが、不安はありました。

 

―――泉選手が点をいれたときどんな気持ちだったか

主将は部に入った当初から仲が良く、いつも一緒に練習したり一緒に帰ったりしていました。前日の國學院戦では、試合には勝ちましたが主将の調子が悪く宿に戻っても口をきいてもらえないぐらい気持ちが沈んでいました。それでも、残り1分半ぐらいのところで練習通りの綺麗なシュートを決めてくれて、後ろで見ていたのですが、さっきの自分のミスもあったのと主将との思い出もあり試合中ではありましたが思わず泣いてしまいました。シュートが決まった後、主将がダッシュで自分のもとへ来てくれたのも本当に嬉しかったです。

 

―――大会前、調子はどうでしたか

個人的には調子は良かったです。インカレのためにこの一年間、主務としてもキーパーとしてもインカレに優勝するためにやってきました。練習だけでなく、筋トレや、食事など自分にできることを精一杯やってきたことが、これだけ自分はやってきから大丈夫と自信になり緊張しないで本番を迎えられました。

 

―――チームの調子はどうでしたか

調子が良い人も悪い人もいたので、調子が悪い人に対してはまわりの動ける人が動くことによって補いつつ支え合うことができたのでみんながバランスよくやってくれました。

 

―――尊敬している先輩はいますか

やっぱり主将ですね。正直、主将もうまいのですが、他にもっと上手な先輩もいます。でも、インカレの決勝でもそうですが決めるべきところで決めてくれる頼もしさがあります。最後の決勝でも、一番動き、一番声をだしていて、自分がミスったときも励ましてくれて、精神的な面でも頼りにしていました。やっぱり主将はすごいなと思います。

 

―――新キャプテンとしてどんなチームをつくりたいですか

去年も今年も優勝できた理由がチーム力だと思うので、日ごろからミーティング等コミュニケーションをとりながらチーム全体で問題を解決して一つ勝利を勝ち取ることができたらなと思います。

 

―――個人の目標

去年も日本代表の選考候補までは入ったが落ちしてしまったので、在学生最後に選ばれるように練習を頑張っていきたいです。

 

―――4年生に向けてメッセージをお願いします

3年生は男子が3人いましたがいろんな事情もあり、一緒に練習する同期がいなかったため4年生には本当にお世話になりました。4年生はすごく面倒を見てくれて、常に一緒にいる存在でした。練習終わりには、ご飯に行ったり一緒に帰ったりたくさんの思い出がいっぱいです。去年も優勝しましたが、先輩のキーパーがいたので自分は出れませんでした。今年、自分がキーパーを任されたときはプレッシャーもありましたが、チームワークだけは負けないという気持ちがあったので、尊敬する4年生たちと一緒に最後のインカレで優勝して気持ちよく卒業してもらうために、絶対優勝しようと心に決めていました。なので、先輩たちと一緒に2連覇ができて本当に嬉しいです。今まで本当にありがとうございました。

 

­―――ローラースケートを知らない人に向けてメッセ―ジをお願いします

「ローラースケートって何やってるの?」となると思いますが、蓋をあけてみたらすごく熱く面白いスポーツです。SNSでも発信してるので、是非一度見てもらいたいです。

 

#2 泉京助

 

―――調子が悪い状況から、どんなふうに気持ちを切り替えて立教戦に臨みましたか

恥ずかしい話、なかなか気持ちを切り替えることは出来なかったです。最後の大会なのに、こんなんでいいのか?ってずっと自分に問い続けて、準決勝は始まる前はあまり緊張しませんでした。でも、それって逆に考えてみたら、試合への気持ち作り出来てなかったのだと気づき、4年生最後だし、決勝戦だし、昨日より調子悪いことはないし、何より僕には日本一強い仲間たちがいたのであまり何も考えずにしっかり緊張だけして、最後の試合に臨みました。

 

―――調子が悪かった時、監督やコーチ、仲間からはどんな言葉をかけられましたか

チームのメンバーは、自分のことをよく理解してるなって思っていて、準決勝の日の夜は全然何も言われませんでしたね。僕のいないとこでは、心配してくれてたらしいですけど、正直あの状況で何言われてもマイナス傾向に考えてしまっていただろうし、寧ろミーティングでは皆良いプレーと評価してくれて、みんなの優しさと自分の不甲斐なさに泣きそうでしたね。

 

―――2点目を入れホッケー部門優勝、総合優勝を果たした時監督やコーチ、仲間からはどんな言葉をかけてもらったのか?また、その時の自分の気持ちは?

監督、コーチからはあまりプレーで評価された記憶が無いのですが、「おめでとう」って言ってもらえて4年間の恩返しが少しだけ出来たように感じました。チームのメンバーからは、「京助が決めたから価値のある1点だった」という言葉を貰いました。競技人生の中でこれ以上嬉しい言葉はなかったですね。

 

―――ローラースケート部で過ごした4年間はどのようなものでしたか

【部活は高校まで】みたいな印象が強く、青春の延長線上にいるなと前は感じていたのですが、大学でこんなに熱くなれるスポーツに出会えて、一緒に泣いたり笑ったり切磋琢磨し合える仲間たちに出会えて、何より日本一という経験をさせてもらって、この部活動には感謝してもしきれないです。間違いなく僕の人生で1番密度の濃い4年間でした。

 

―――後輩と同期にメッセージをお願いします

まず、同期には素直に「ありがとう」ですかね。普段、こういった感謝の気持ちってなかなか言えないのですが、1番近くで支えてくれたことに感謝したいです。どうしても男子寄りのメッセージになってしまうのですが、同期5人の中で1人女子キャプテンを務める女の子がいて、自分とは性格真反対で超明るい子で、勿論、仕事面でも支えてもらったのですが、その明るさに毎回元気貰ってました。ありがとうございます。後輩達は、本当に皆出来たいい子たちで自慢の後輩です。大好きな部活をこれからよろしく頼むね。

 

―――ローラースケート部を知らない人に向けてメッセージをお願いします

僕達のやってるスポーツはカレッジスポーツで体育会ではありますが、大学内での認知度ってすごく低いと思います。この優勝を機に同じ大学の学生でこんなことやってるのだなって少しでも知って貰えたら嬉しいです。


▲インカレ優勝に笑顔で写真を撮る4年生

 ▲部活引退後も、海外遠征に行き技術を磨き続ける松原


▲笑顔で喜びをわかちあう女子チーム


ローラースケート部

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(文=石崎愛奈・法4) ※写真はローラースケート部提供