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10月8日に上柚木球場にて東都大学準硬式野球秋季リーグ対中大3回戦が行われた。先発・藤後、高橋の継投で幾度のピンチを切り抜け、3-2で勝利し、6年ぶりに中大相手に勝ち点を獲得した。
相手の先発は1戦目に3安打完封で手も足も出なかった木下だっただけにリベンジを果たしたいところであった。
初回、先頭打者・金子翔馬(法2・新潟明訓高)が死球で出塁し、盗塁を決め、先制点のチャンスを作る。2死2塁から回ってきたのは4番に座った風見健太(経営2・竜ヶ崎第一高)。カウント1-0から放った打球はライト線に落ちるタイムリーツーベースで幸先良く先制点を獲る。
2回にも専大にチャンスが訪れる。1死から8番・富田一貴(法3・松本第一高)がレフト前へヒットを放ち、9番・猪股瑛司(商2・専大松戸高)がバントを決め、打席には1戦目でも木下から2安打をマークした1番・金子に回る。「チャンスだったので思いきりを意識した」と話すようにカウント2-0から思いきりよく振り抜いた打球はスタンドに吸い込まれ、この試合の決勝点となる貴重な追加点を獲った。そして序盤の3得点が効き、中大先発・木下を見事ノックアウトする。
▲ツーランホームランを放った金子翔馬(法2・新潟明訓高)
この流れで先発・藤後彰太(経営2・県岐阜商高)もリズムよく抑えていきたいところだがコントロールが安定しない。初回からボールがばらつき、ここぞと決まらず苦しむ。5回2/3を投げ、四球5個と毎回走者を出してしまう結果となった。それでも被安打1、失点1と粘り強い投球を見せた。「野手のみんなに感謝したい」と藤後も語るように、セカンド・富田やショート・渡邉貴一(経営3・専大松戸高)の好守備が光ったのは大きかったであろう。
そして何より先発・藤後が「四球などでピンチを招いても後ろには陽一さんがいると思って安心して投げられた」と語るように2番手・高橋陽一(経営4・静岡商高)が安定したピッチングを披露したことが大きかった。6回には1点を失い、3-2と1点差に追いつめられるもここで崩れないのが今季の強みであろう。最終回も味方のエラーでピンチを招くも、後続を凡打で断ち、勝利へと導いた。中大から勝ち点を奪ったのは実に6年ぶりであった。
▲最終回をきっちりと締めた高橋陽一(経営4・静岡商高)
試合が終わって見れば、両チームともに6安打と接戦だった。専大打線は3回から6回は三者凡退で、3回以降は3塁も踏めず苦しい一戦となった。8回には無死でランナーが出るもバントを決めることができず、進塁すらできない場面も見られた。一方で中大打線は安打が最終回まで分散していた。最後までどちらに軍配が上がるか分からない展開に持ち込んだのはやはり王者中大の強みでもあった。ただ今試合においては、好機をものにさせないという強い気持ちの結果が勝った専大に軍配が上がったと言えるだろう。
残り2試合となり、まだ優勝の可能性も残っている専大準硬式野球部に今後も目を離せない。
先発・藤後のコメント
「中大戦の先発を任されるということで練習から意識をしていた。調子は良くなかったけれど、ベンチや守っている先輩の声があったので助かった。野手のみんなに感謝したい。四球などでピンチを招いても後ろには陽一さんがいると思って安心して投げられた。あと2勝すれば優勝の可能性もあるので頑張りたい」
決勝点となったツーランホームランを打った金子のコメント
「バッティングの調子は徐々に上がってきている。全国1位のチームから勝ち点を奪えたのはチームに勢いがつくと思う。残り2試合も頑張りたい」
【スコア】
中大 000 011 000 2
専大 120 000 000 3
(齊藤 麻莉奈・経営2)