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2017.05.18
野球

【野球部】勝ち星無しでリーグ戦終える 2季連続の入れ替え戦へ

5月18日 平成29年度東都大学野球春季リーグ戦 対中央大学 第2回戦 スコア4-7 明治神宮野球場

 苦しんで、苦しみぬいたリーグ戦だったが、最後の試合でも勝ち星をあげることはできなかった。専大は引き分け1つを挟んで10連敗、東都1部で勝ち星なしは1998年の立正大以来。昨秋に続いて最下位に終わった。

 試合は1回に0死満塁のチャンスを作り、平湯蒼藍(経済2・長崎海星高)、秦匠太朗(経営3・二松學舍付高)の連続ヒットで2点を先制する。5回には大庭樹也(経済1・明豊高)のヒットで1点を追加するが、その裏の守りで一挙6点を奪われ逆転負けを許した。専大は相手より多い14安打を放つも、打線がつながらなかった。

 〈スコア〉

専 大| 201 000 100 |4

中 大| 006 000 10 X |7

〈スタメン〉

1(右)金沢龍介(経済1・秋田高)

2(遊)岡本良樹(経営2・専大松戸高)

3(一)福永裕基(文3・天理高)

4(捕)深水裕貴(経営2・熊本工高)

5(左)平湯蒼藍(経済2・長崎海星高)

6(指)秦匠太朗(経営3・二松學舍大付属)

7(三)和田裕生(経済4・福岡大大濠高)

8(二)大庭樹也(経済1・明豊高)

9(中)山田克志(商3・東海大甲府高)

P   金城乃亜(商2・糸満高)

▲初回、金沢がヒットで出塁する

 初回の攻撃、昨日に続いて1番に起用された金沢がレフト前のヒットで出塁。続く岡本良、福永も続きいきなり0死満塁のピンチを作る。4番・深水は三振に倒れるも、5番・平湯が2ストライクからセンター前へタイムリーヒットを打ち、4月12日(國學院大1回戦)以来8試合ぶりの先制点をチームにもたらす。くしくも、その試合で先制打を放ったのも平湯だった。

▲平湯が先制打を放つ


 この日の先発は今季初の先発となった金城。ここまでリリーフでの起用が続いていた。金城は先頭打者に四球を与えるも、後続は抑え、まずまずの立ち上がりをみせた。

▲先発の金城


 3回、1死から平湯がこの日2本目のヒットとなるライトへの2塁打、6番・和田のヒットでチャンスを作ると、打席には1年生の大庭。2球で追い込まれるも、外の球を上手くさばいて打球をライト前に落とした。この大庭の技ありヒットで1点を追加し、先発の金城を援護した。

▲ライト前へボールを運んだ大庭。ここまで打撃不振に苦しんでいたがこの日は3安打をマーク


 先発の金城、1回と2回は難なく押さえたが3回の守り、先頭打者に今日初めてのヒットを許すと、捕手・深水の野選と四球で1死満塁のピンチを迎えた。

 金城はこのピンチを力でねじふせようとしたが、レフト前にポトリと落ちるヒットで1点を返される。再び満塁の状況で中大の3番・内山を迎えた。ここで流れを絶ちたい金城だったが、中大・内山が弾き返した打球は金城の右ももを直撃。打球が転がる間に1点を失った。

▲打球をももに受け、苦悶の表情を浮かべる金城

 打球を受けてしまった金城は負傷交代。代わって上野南斗(文1・大社高)がマウンドに上がるも、1死満塁のピンチを抑えることができず、3連打で4点を失った。この回は金城の2失点と合わせて計6点を取られる。


 一気に劣勢に立たされた専大。ヒットは出るも、つながりを欠き得点には結びつかない。そんな中、2死から6番の和田がリーグトップタイとなる3号ソロホームランをレフトスタンドに放り込み、1点を返した。キャプテンが反撃の一打を見せた。

 ▲7回、和田がリーグトップタイとなる3号ソロで1点を返す。この本塁打で猛打賞を記録

 練習では重いバットを使って振りこみを重ねてきた和田。実戦で鋭いスイングが出来るように準備してきた結果、中大・花城の速球に振り負けることなく打球を弾き返した。

「キャプテンが打てばチームが盛り上がると思ってプレーしている」との言葉通り、和田の一打に打線も奮起する。大庭、山田、金沢が3連打で2アウトなから満塁、一打逆転のチャンスを作りベンチのムードもにわかに高まってきた。

 しかし、ヒットはいずれも単打だった上に続く岡本良はサードゴロに倒れ、チャンスを生かせず。この回は和田のホームランの1点のみに終わった。

 

▲9回、2死2,3塁のチャンスを作るも最後は金沢が空振り三振に倒れた


 序盤に3点のリードを奪うも、一挙6点を奪われての逆転負け。終わってみれば3回の守りさえ防いでいればと悔やまれる内容になった。入れ替え戦は10勝0敗で完全優勝を果たした2部の立正大と対戦する。立正大・釘宮、鈴木の両投手陣を打線が攻略できるか、首位打者を獲得した井橋を擁する強力打線を投手陣が抑え込めるか、1部リーグ所属の意地を見せてほしい。入れ替え戦は6月11日(12時開始)と12日(11時開始)、いずれも明治神宮野球場で行われる。


試合後のコメント

齋藤正直監督

「勝ちたかったけど9敗も10敗も変わらない。スッキリして入れ替え戦に向かう。この結果に落ち込むことなく、もう1度チーム一丸となって前を向けるかどうか」

和田主将

「中大戦入る前から立正と入れ替え戦になるのは決まっていて、このカードは一人ひとりのできることを精一杯やろうと話して臨んだ。明日につながれば良かったが、ピッチャーはこの2試合で色々わかったと思うし打者陣は振れてきたと思う。負けはしたけど良い経験ができた。

(ホームランについて)自分自身、調子が良いとは思っていない。やってきたことが結果として出た。リーグ戦は序盤にバッテリーが流れを持ってかれ打者が塁に出なきゃと慌てて打席に入りピッチャーと勝負できてなかった。

入れ替え戦では今以上に打てるように。絶対にやってやろうと思っている。4年生が少ないので結果を出して盛り上げたい。若いチームだし、たくさん練習して、成長したい。1ヶ月後には強い専修大学を見せたい」


 主将の和田は最後に、「短い期間ではあるが、絶対成長できるはずなのでみんなを信じています」とコメントした。入れ替え戦までには、まだ時間がある。リーグ戦の悔しさを糧にどれだけ成長できるか。ファンも「強い専修大学」が神宮で見られるのを心待ちにしている。

(飛田翼・文3)