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1月6日 第89回日本学生氷上競技選手権大会(冬季インカレ)対日本体育大学 スコア0-1
苫小牧市・白鳥王子アイスアリーナで行われた2回戦は日本体育大学と対戦、前日の久留米大戦では12-0で快勝しこの日も格上の日体大相手にあと1歩のところまでいったが、惜しくも及ばず、2回戦で姿を消すこととなった。試合は第1ピリオド12分、味方の反則で人数が少なくなっていたところを狙われ、先制点を許す。その後は両チーム激しい攻防を繰り広げたが得点は入らず、序盤の1点がそのまま決勝点となった。試合に敗れたため4年生はこの日をもって引退となったが、選手たちは試合終了の瞬間まで諦めない気持ちを出して戦い、見ている者を熱くさせた。
≪スコア≫
専大 0-1 日体大
1P 0-1(シュート数 7-10)
2P 0-0 (シュート数 7-15)
3P 0-0 (シュート数 13-16)
トータルシュート数 27-41
試合前日のインタビューで、「日体大に勝つためにはロースコアの試合展開に持ち込むしかない」と話していた高橋裕一監督。その予想通り、両チーム合わせて入った得点はわずかに1つだった。しかし相手の素早い動きに翻弄され、なかなか思うように攻撃ができず、シュート数が伸びなかった。「パワープレーの間に入ってしまった1点は仕方ない、しかしあの1点で試合が終わってしまったことは悔やまれる」と高橋監督は残念そうに語った。
両チームとも、非常に運動量の多いゲームになった。試合は第1ピリオドから両者激しいパックの奪い合いが展開された。「スピードとフィジカルのいい日体大相手に対抗するためには、自分らがそれ以上に動かないといけない」と話したのは主将の#11東山哲士(法4・北海高)。その主将自らが先頭となってリンク内を駆け巡った。12分にはパワープレーの間に先制こそされたが、格上の日体大相手に第1ピリオドからほぼ互角の試合を繰り広げた。
ベンチからも「追いつこう追いつこう」という声援も飛んでいた第2ピリオドは序盤、少し押され気味の展開となる。厳しい流れとなったがそれでもゴールキーパー#70高瀬惇司(法3・北海高)の度重なるナイスセーブで追加点は許さない。中盤には#8宮下和輝(法4・北海高)がゴール前まで迫り、キーパーと1対1の攻防になるなど、にわかに反撃のムードは高まっていた。
▲ゴールとはならなかったが、#8宮下のシュートは観客をわかせた
第3ピリオドになっても両チームの運動量は落ちることなく、依然として激しい攻防が繰り広げられた。ピンチを迎えることも多かったが、そのたびに選手が一丸となって体を張り、ゴールを守る姿が印象的だった。専大もゲーム終了まで足を止めることなく果敢にゴールを狙ったが、相手の堅い守備に阻まれ、最後まで得点を奪うことはできなかった。
▲何度もゴールを狙ったが、日体大のキーパー・高橋の守備は堅く、無得点に終わった
「事前のゲームプラン通りにピッタリはまった展開になった」と試合後に語った高橋監督。唯一の誤算は少ないチャンスをものにできなかった点だったが、選手たちが最後まで『試合をひっくり返すんだ』という気持ちを前面に出してプレーしたナイスゲームだった。惜しくも1点差に泣き、2回戦敗退となった専大。しかし最後まで諦めず、勝ちたいという気持ちを出して戦った4年生たちの姿は後輩たちの目に必ず焼きついたことだろう。
▲卒業後は社会人チームに進みこれからもアイスホッケーを続ける東山主将。高橋監督も「(東山)哲士はもっと上のレベルでもじゅうぶんやっていけるはず。これからもステップアップしていってほしい」と活躍に太鼓判を押した
試合後のコメント
高橋裕一監督
「厳しい試合展開で、もっと点を取られてもおかしくないゲームだったと思うが、キーパーの高瀬を中心によく守ってくれた。危ない場面も多かったけど、全員が気持ちを前面に出して体を張ってくれた。だからこそ、負けてしまったのは本当に悔しい。選手、スタッフみんな悔しい。できることなら、もう1試合やらせてあげたかった。今シーズンは入れ替え戦にも進めず、悔しい悔しい1年間だった」
東山哲士主将
「僕含めチームの全員が今日は必死でボロボロになるつもりで戦ったし、いつもの試合よりもずっと力が入った。0-1は1番悔しい負け方、4年生は特に悔しい思いでいる。後輩たちにはもっともっと上を目指してほしいし、秋からのリーグ戦では優勝を狙ってほしい」
【試合後】
試合が終了したあと、会場のフロアにて4年生の引退式が行われた。今までは控え室にて行われていたこの引退式だが、今年は見に来てくれた親御さんに気持ちを伝えるべきという高橋監督の意向により、フロアで行われることとなった。これまでお世話になった監督やコーチたち、両親、あるいはチームメイトに向けて4年生はそれぞれ感謝の気持ちを自分の言葉で伝えた。中には感極って涙を流す選手の姿もあった。選手たちと同じくこの日をもって引退となったマネージャーの2人も、選手たちへの感謝の気持ちを言葉にした。
▲アイスホッケー部を通して多くのことを学んだ4年生たち。それぞれの思いを胸に次のステップへと進む
(飛田翼・文2 写真も)