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2013.10.19
陸上競技

第90回東京箱根間往復大学駅伝競走予選会 悲願の箱根駅伝出場決定

 10月19日、国営昭和記念公園で第90回東京箱根間往復大学駅伝競走予選会が行われた。2011年に出場して以来箱根駅伝への出場が途絶えている専大にとって、好条件が揃っていた今大会は絶対に逃せないチャンスだった。そんな追い風もあり、例年以上に期待の高まる中、10時間09分56秒で7位という好成績で専大は悲願の箱根駅伝への出場を決めた。

 

 

 予選会は選手のエントリーは14名。そのうちの12名が実際に競技に参加し、上位10名の合計タイムによって順位を競う。走るコースは、陸上自衛隊立川駐屯地内の滑走路を周回し、立川市内を通過して昭和記念公園内をゴールとする20kmのコースとなっている。競技内容に大きな変更点はないが、選考方法には結果を大きく左右する変更点がいくつかあり、それが専大の期待が高まった理由でもあった。

 

 通常、箱根駅伝へは前回大会の上位10校がシード校として出場し、予選会を勝ち抜いた9校、それに学連選抜チームを合わせた20チームが出場できる。だが、今大会は第90回という記念大会なので出場枠が23校にまで拡大された。さらに、学連選抜チームを編成しないことも決まっているので、予選会からは13校が出場できる。これだけでも例年以上に期待する理由としては十分だが、専大に有利となる点はまだあった。

 

 それは、関東インカレポイントによるアドバンテージ制の廃止だ。これまでの予選会では、出場9枠のうちの上位6枠は予選会のタイムのみで決まり、残りの3枠はその年の関東インカレの成績に基づく、インカレポイントによる減算タイムを併用して決められていた。そのため、予選会のタイムでは上回っているのに順位は下になる、といったこともしばしばあった。しかし、今大会からはそのインカレポイントと併用する方式が廃止されたのだ。これは、他大学に比べてインカレポイントが高くない専大にとっては非常に有利な変更点であった。

 

 

 そういった背景もあり、専大の今年に懸ける想いは強く、周りの期待も高かった。そんな今大会は、いつ雨が降りだしてもおかしくない曇天の下、9時35分にスタートした。他大学の留学生ランナーがスタート直後はあまりペースを上げず、5km地点辺りまではゆっくりとした印象で進んでいった。専大は5km地点で城西大、東海大に次ぐ3位。快調な滑り出しを見せた。

 

 10km地点では6位に後退したものの、そこから15km地点まで6位をキープ。そのまま大きくペースを落とす選手もほとんどなく、1時間00分11秒で走りきった斉藤翔太(商3・一関学院高)を皮切りに10名が1時間1分台でゴールした。今大会に出場した44チームの中で5番目の早さだった。

 

 そして、結果発表の時。専大の名前が呼ばれたのは7番目。その瞬間、専大関係者たちが集まる一帯は歓喜に包まれ、選手や監督、OBたちが喜びを分かち合った。3年ぶり68回目となる箱根駅伝の出場は、前回より大幅にタイムを伸ばした10時間09分56秒の7位という堂々たる成績を残して叶えることができた。

 

 

 しかし、ここは出発地点に過ぎない。過去2年間の悔しさも今大会に対する多大な期待も一身に背負って必死に走った選手たちも、決して出場するだけで満足してはいないだろう。次なる舞台、箱根駅伝こそが本番だ。そこで少しでも上の順位を目指すためには、予選会とはまた違う準備や戦略が必要となる。シード校も出てきて、厳しい戦いになることは必至だ。だが、今大会をチーム一丸となって乗り越えた今の専大陸上競技部なら心配はいらないだろう。プレッシャーをはねのけ、必ずや私たちの期待通りの素晴らしいレースを展開し、盛り上げてくれるに違いない。シード校や予選会で上位に入った大学に比べれば周りの評価はそれほど高くないかもしれないが、私は専大が台風の目となってくれると信じている。

 

 第90回東京箱根間往復大学駅伝競走は2014年1月2日と1月3日に行われる予定だ。

 

 

以下は選手のコメント

斉藤選手

「監督から1時間00分20秒から30秒を目標にと言われていたが、それよりも若干速く走れ、久しぶりに自分の考えていた意図通りに走れたので良かった。自分が入学してきて、1年生2年生と落としてきたので、とにかく今年は4年生を連れて行こうという気持ちで走った」

「(箱根では)入学した時から5区の山登りを走りたいと思っていた。(5区は)エース区間であり、また山登りという特殊区間でもあるので一番きついところは自分が行こうと思っている。5区をちゃんと走れればシード争いに加われると思うのでしっかり準備していきたい。(チームとしては)この一年は予選会を通ることを目標にやってきた。(次の目標は)シード権獲得にはなると思うが、これからみんなで話し合っていきたい」

 

 

《個人記録》

 

22位  斉藤翔太 1時間00分11秒

33位  吉良充人(経済3・佐久長聖高) 1時間00分28秒

38位  芝田俊作(経営3・報徳学園高) 1時間00分31秒

47位  濱野優太(経営1・荏田高) 1時間00分40秒

60位  松尾修治(経営4・出雲工業高) 1時間00分52秒

79位  森口瑞規(商4・宇和島東高) 1時間01分06秒

97位  丸山竜也(商1・専大松戸高) 1時間01分23秒

98位  澤野健史(経営4・横浜高) 1時間01分24秒

113位 上野大空(文4・新栄高) 1時間01分40秒

114位 中山賢太(経営3・県立西宮高) 1時間01分41秒

121位 後藤竜也(商4・室蘭大谷高) 1時間01分51秒

196位 坂本竜平(商1・松浦高) 1時間02分55秒

 

 

 

(安江 祐輔・経済2)